Wさんは2年前の小屋づくり講座に参加して下さった方。「ご自分のアトリエをつくりたい」という思いがあったようなのですが、結局「セルフビルドでは無理」と判断され、建築工房らくだの千葉さんが施工して住宅兼アトリエを建てられました。
「大工さんが建てた」とは言っても、かなりご自分でも作業をされ、「大工さんと一緒に建てた家」という感じだと思います(僕もちょこっと手伝わせてもらいました)。
「そういうの、オモシロいな」と思います。
そりゃあ完全にセルフビルドで建てられたらいいかもしれないけれど、なかなかそうはいかない。女性が一人でやるには難しい作業も多い(Wさんは女性です)。だけども、全〜部プロに任せちゃうのもなんだか違う気がする。
・・・そういう思いってありませんか?
0か100かではないだろう、と思うのです。
普段80%の食料は買ってきていても夏場は20%くらい家庭菜園で賄うってこと、ありますよね。
建築だって、きっと一緒です。
ちょっと素人には難しい作業はプロに頼むけれど、出来るところは自分で手をかける。
半分、いや20〜30%のセルフビルド、そんなのもオモシロいと思うのです。
Wさんのお宅(というかアトリエ)の面積は20坪弱くらい。決して大きな建物ではないですが、1階はアトリエ(織物をされる方なので)で、土間もあります。
キッチンはその土間にあって、そこには丁度いいサイズの薪ストーブも鎮座しています。
生活空間は2階にまとめられているので、全体がとてもスッキリした印象でした。
「小屋」の延長線上に「家」がある、ということを証明してくれるような建物で、「こんな風にここを使いたい」という思いいっぱいの、素敵な生きた空間がそこにありました。
この、Wさんのアトリエが生まれたきっかけの一つが「小屋づくり講座」であったことをすごく嬉しく感じますし、「小屋の可能性」に対してまた少し確信を深めることが出来た気がします。
Wさん、ありがとう。
これまでの常識を超えるような、もっとオモシロい「建物とのつき合い方」「住まい方」「暮らし方」そして「豊かな生き方」があるはず。
そんなことまであらためて考える機会にしたい、というのが『小屋づくり講座』に対しての僕の(そして千葉さんの)願いです。
いよいよ今週土曜日から始まります。
また一つ、「小さなマイハウス」が建ちます。
ワクワクするなあ。