2017年06月19日
posted by 野良人イトウ at 22:22|
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思想
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2017年02月24日
「世に棲む、生きとし生けるものすべてが、自由に、平和に平等に、美しく明るく楽しく暮らせる、幸福と善意と優しさと愛に満ちた・・・世界を・・・要求する‼」
・・・この言葉から、どんなことを考えるだろう?
これは、僕の好きなある漫画の中のセリフ。
主人公?である殺人犯が、立てこもりの最中、人質解放の交換条件として出した要求のうちの一つだ。

お話の中の最初の方のシーンなんだけれど、僕はこの場面が一番心に残っている。
そして、「言葉なんて所詮、その程度のものだよな」と思う。
中身があろうとなかろうと、「よさげ」で「美しそう」で「正しそう」で「もっともらしく」て「耳障りの良い」・・・そんな言葉を放つことは、案外造作もないこと。
いや、本当は違う!とも思っている。
本来、言葉は重たい。言霊という表現が示すように。
僕らは日常、ほぼすべてを言語による表現で相手に伝達しなきゃならないし、相手の言葉によって常に自分の感情、自分自身が変化していく。
「言葉」は本当は軽いものではないし、良くも悪くも「力」を持つ。
だけれど・・・
人間が言葉を操るようになり、文字を使うようになり、記録媒体が増え、伝わり方がどんどん間接的になっていくうちに、言葉そのものが随分空疎になってしまった。
重力や体温を失ってしまった・・・ような気がする。
この時期、「あさま山荘事件」が気になる。
このブログでも何度か書いたけれど、ちょうど僕が生まれた1972年の2月の出来事だから、興味を持った。
だけどそれだけじゃなくて、この事件には人間の陥りやすい闇を解きほぐす手がかりがあると思っている。
山岳ベースで「粛清」「総括」と言いながら同士を殺していった連合赤軍の「闇」の一つは、言葉の軽さに因すると僕は思う。
彼らは最初から残虐だったわけではない。そこに集った若者たちは、学歴もあり真面目で正義感の強い人たちだった。
ただ・・・残念なことに、若く人生経験も少なく、聞きかじりの書物や文書をつなぎ合わせたような「言葉遊びのような言葉」しか、彼らは持たなかった。いや、もっと肉体的な言葉もきっとあったのだろうけど、それを捨て、カッコよさげな言葉遊びに興じてしまった。
彼らが交わした(であろう)、重力も体温もない、空っぽの言葉。
「エライヒト」が語った、正しそうで立派そうで勇ましそうな言葉・・・の切り貼り。
それが閉鎖空間で狂気に変わっていった。
でも・・・いつだって、人は、そういうものに弱いんだよね。
聴いてうっとり。
話してうっとり。
(ほら、アチコチにいませんか?)
先述した漫画の主人公が叫んだ要求は、実は時間稼ぎのために(相手を困らせるためのみに)思いつきで吐き出した言葉だ。
でも、言いながら、ノってきた彼は、理想を叫ぶ自分に・・・うっとりしていた。
言葉なんてそんなもの…でもあるんだろうと思う。
(あんな場面をぶつけてくる新井英樹はやっぱり挑発的でえげつないなあ)
言葉の限界、言葉の不完全さ。それを心していたい。
同じ漫画でも、対極に近いのが、五十嵐大輔の『魔女』かもしれない。
これについても以前書いたけれど、この漫画の登場人物のセリフには重力、体温がある。
それは、彼の数年間の限界集落暮らしの経験が大きいのだろう。
生きている感じがする。
村の老女がジャガイモの選別をしながら、薪割りをする少女に語る「自分の“楽”は必ず誰かが肩代わりしているの。大きな技術に関わっている人たちがその事を忘れてしまうのは、本当に恐ろしいことよ」なんて言葉など。
たとえば、ガンジーさんの言葉が持つ重力も、彼の言葉が肉体と連動したものだからなのだと思う。
塩の行進を続け、チャルカを廻し続けた彼だからこその言葉。
でも、それだって、鵜呑みにしてはならないだろう。
「いい言葉だな」と感じたとしても、まずは忘れたい。
自分の体験を経て、自分の肉体を経て、再度自分の言葉として浮かび上がってきたとしたら、心にとどめよう。
言葉は「伝達の道具」。
だけど、どこまでいっても言葉の中心にある本質は、その人だけのものなのだと思う。
僕にも自分が経験し、感じて、反芻し、整理したことを人に伝える場面がしばしばあって、その手段はやはり言葉なのだけれど、どんなに頑張っても、僕が見たもの、感じたことを相手に伝えきることはできない、と思っている。
「体験」をありのまま感じてもらうことなんてできない。
時間と肉体をコピーすることは不可能。
当たり前のことなのだけれど。
「芽が出た時の喜びは、タネをまいて世話をした人間だけのもの」だ。
「畑で時折得る大地とつながってる感覚、暮らしの中で得る宇宙の中の一部と感じる感覚、それは、僕だけのもの」だ。
どんなに言葉を費やしたところで、わかってもらうことなんて、ありえない。
それを肝に銘じている必要がある。
逆もまた然り。
誰かの言葉を、簡単に「わかったつもり」になってはいけない。
自分の言葉で、誰かを「わからせられる」なんて考えてはいけない。
(『魔女』の中で少女が叫んだ言葉。「いちども空を見たことがない人が“晴れた空は青い”と言ったら、言葉は間違ってなくてもそれはウソなんだわ」は核心をついていると思う。)

だけど・・・
(幸か不幸か)それでも、伝えたいことや知って欲しいことや共有したい思いがある。
だからこそ、「言葉の限界」を理解したうえで、精一杯「自分の言葉」に向き合いたいと思う。
少しでも重力や体温を伴う言葉を相手に届ける努力をしなければ、と思う。
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posted by 野良人イトウ at 16:51|
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2016年12月10日
posted by 野良人イトウ at 09:09|
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2016年10月21日
僕はあまり言葉を信用しません。
というか、言葉自体は、都合よくどーにでも扱えるものだと思っています。
指先でちょいちょいと得た「情報」を真実かのように人に伝える人。
「人が汗をかいてやったこと」を、さも自分の体験のようにとうとうと話す人。
言うことはすんごく立派だけれど、行動は「?」と思ってしまう人。
そして、そんな言葉でも、「なんてスバラシイ!」とありがたがってしまう人・・・。
一方で、言葉少なに自分が「大切だ」と思うことを淡々と実践する人がいます。
高いところから演説するよりも「汗をかくこと」を優先する人がいます。
やっぱり僕は、後者の人達のようでありたいし、そういう人たちと行動していきたいです。
どんなに「立派そう」でも、「スバラシそうなこと言って」いても、日々の行動が伴わない人は信用できないし、口ばっかエラそーな人には近づきたくないです・・・。
先日お会いしたカタヤマさん。
お邪魔したら、日々を丁寧に営んでいらっしゃるのが伝わってきました。
いただいたハーブと瓶詰め。
「そのひと」が伝わってくる品でした。

葛の採取から紡ぎ、織りまで一人でやっている渡邉さん。
彼女が遊びに来てくれた時に、「すごいですね」「好きなんですねー」という感想に対しての返答に、僕はグッときました。
「やりたくてやってるというより、葛に使われている感覚なので…」という言葉。
「あ、わかる!」と思いました。
単純に「それが好き」とか「やりたい」というよりも、「そうせざるを得なくてやってる…」という感覚。
(だって彼らは待ってくれないから)
一つひとつの行為で言えばメンドクサイしたいしてやりたいことではないのに総合的に出来上がるものを考えたら「やらなきゃ!」と感じる感覚。
・・・僕にもあります。
(渡邉さんが同じ意味合いで言ったのかわかりませんが…)
少なくても、「どっかで誰かが言ってた」言葉じゃなく、自分の内から出てきた言葉、そう感じました。
そんな言葉を信じていきたいと思います。
そんな言葉であれば、共にありたいと思います。

11月に札幌で渡邉さんの作品展があります。
素敵な作品に会いに行きたいと思います。
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posted by 野良人イトウ at 21:57|
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2016年09月28日
posted by 野良人イトウ at 21:08|
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