2017年10月16日

明日のための、タネ採り。


なんだか今年は春先からずっと慌ただしくて、いろいろなことが中途半端になっているなー、と感じています(いや、それはもう「いつものこと」で、ちゃんと出来てると思えたことなんてないんだけど(苦笑)・・・今年は特に!)

1週間の中でしっかり家で作業できるのが正味2日程なのですが、その大半を今年は「小屋づくり」に充ててしまってるので、どうしても畑に手が行き届きません。
タネまきも遅れがち、苗を育てても定植が遅れ、除草を適期にしてあげることもなかなかできず。
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それなりに豊かな恵みをいただいてはいますが、自分の心に描く「美しい畑」のイメージには程遠く、もどかしいなあ、と思うのでした。

山の手入れも本当はもっとしたいし、エネルギーの研究もしたいし(発電、ロケットストーブ、井戸掘り等等々…)、発酵食、保存食もいいタイミングで仕込みたいし、思いついた面白い講座をもっといろいろカタチにもしたい。
ヒョウタンやワラの加工、作品化もやりたくてウズウズしながら時間が足りず・・・。



そんな日々の中、しばしば考えるのは、「一番大切にしたいのは何だろう?」ということです。

僕が扱うテーマは「暮らしにかんすることすべて」なので、あまりにも多岐に渡ってしまい、どうしても「アレもコレもやらなきゃ」「ああ、時間が足りない!」となってしまいます。
限られた時間を有効に使うためにも、やっぱり、自分の中に「優先順位」のモノサシを持っていなければならないのです。


抱えきれないほどあるやりたいことの中でも、譲れない、一番大切にしていきたい分野・・・それは、やっぱり「タネのこと」かな、と最近あらためて感じています。
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食べ物にかんすることも作品づくりも、僕の場合はほぼすべて栽培から始まります。
暮らし自体が、タネを播き、育て、またタネを採る・・・というサイクルと共にあって、他のことはその<軸>の周りにある<枝葉>の部分なのだな、と思うのです。



そして、それはきっと、「人間の1万年の歩み」そのもの。
人間が始めた<農>という行為は、歪さや矛盾もたくさん内包していて、決して清らかなものではありません。
だって、農は、農法の如何を問わず、「他の生命を自分の都合で管理していくこと」ですから。
だけど、迷いながら、自分の手でタネを採り、彼らと向き合うことで、体レベルで納得していくことが多いのです。
おそらく、自分の命よりずっと重たいもの、とタネをとらえていたことでしょう。

彼ら(タネたち)をすべて生命として認識し、敬意を持って向き合うこと。
繰り返し、繰り返し、タネを採りながら、暮らしをつくっていくこと。
次の時代に1種類でも多くタネを継ぐこと。
もうそれだけで、この世界に自分が生きている甲斐があるってもんじゃないか・・・そんなふうに思います。



先月は、児童会館の子どもたちと、「タネ採り」しました。
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5年くらい一緒に活動させていただいている子どもたちは、当たり前のようにタネを採り、後輩たちにタネを引き継いでいます。


昨日は、自分のところで「タネ採り講座」を開催しました。
『今日採るタネが未来をつくる〜明日のためのタネ採り講座』と、ちょっと仰々しい題をつけてしまいましたが、実際これが僕の「タネに対する本音」です。
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うちで開く講座の中でも地味〜な講座なのですが、その分、熱心な方にご参加いただき、嬉しかったです。
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いつにも増して長々と話してしまいました・・・スミマセン。


これからも、タネを採り続けるのはもちろんのこととして、「人間とタネのかかわり」を様々な視点で伝えられるよう、勉強していきたいと思っています。
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何気なくある一粒ひと粒がすべて「引き継がれ続けて今ここに存在し、次世代に運ばれていく生命>なのだ」ということを心にとどめて、彼らとかかわっていきたいと思っています。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。


『つけもの日和。』
実りの秋。食欲の秋。どして、秋と言えば「漬物仕込み」の季節!
ご好評いただいた「漬物講座」、今年も開催いたします。
仕込むのは、漬物の基本「たくあん」と、北海道のソウルフード?「ニシン漬け」。
たくあんは、シンプルで誰でも失敗ナシの技をお伝えします。

〇日時 11月12日(日)13:00〜17:00
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 3500円
〇定員 10名

  *講座の詳細については、HPまたはFacebookにてご確認ください。
posted by 野良人イトウ at 23:12| Comment(0) | 思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月20日

わがままな卵。

現在うちにいるCoccoさんは22羽。
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そのうち4羽がチャボさんで、産卵してくれるCoccoさんは16〜7羽です。
そして、この春に孵化したピヨコが・・・
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この通り、まだ幼さは残りますが、オンドリさんになりました。

今群れに入れてしまうとイジメられそうなので、もう少し体がしっかりするまで別のケージで飼っています。



16〜7羽のCoccoさんが産んでくれる卵は、この時期なら毎日12個前後。
もちろんうちで食べるには多すぎます。
なので、うちに来る方やお友達に買っていただいています。
長沼方面には僕がしばしば用があるので、何人かのお友達のところにまとめて配達もしています。
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「配達」といっても、決まった日に行くわけではなく、僕が用がある時にまとめて行くので、かなり不定期です。
今の時期は田んぼでの作業があるのでほぼ週1回ペース(曜日は不定)ですが、秋以降は2週間以上空いたりもします。おまけに、冬になれば産卵率も落ちるので、お届けのペースはCoccoさん次第になってしまうのでした。
まあ「販売」なんていうのが申し訳ないくらいの<わがままな卵屋さん>です。
でも、それを理解した上で「いつでもいいですよー」と喜んで下さることが嬉しいので、お届けも続けています。

いただいた「卵代」はCoccoさんの稼ぎ。
そこから買うエサの代金を払い、日々の諸々のお世話代を僕がいただいています。
気分的には「Coccoさんに雇われている」感じです(笑)。



さて、工業製品ではない卵は、本来365日同じように得ることはできません。
季節によってCoccoさんが卵を産むペースは大きく変わりますし、1年目にほぼ毎日産んでくれる子でも2年目の冬には3〜4日に1個になったりもします(そういう子は通常「廃鶏さん」です)。

いや、どんな食べ物も、本当は同じ。
たぶん「欲しいときにいくらでも…」なんて感覚の方が、オカシイのです。
その時得られるものを食べて、生きる・・・それがきっと、本来の人間の在り方なんじゃないでしょうか。
もちろん僕らはすでにそうできないし、「いつでも欲しい(欲望の)ままに」を叶えるために人間社会は大量生産のシステムを構築してきました。
おそらくもう、人間が滅亡するまでそれは変わらないでしょうけれど、せめて「どういう在り方がマトモなのか」を忘れずにいたいと僕は思っています。

だから、「Coccoさんのペース(もしくはそれを届ける僕の都合次第)で・・・」と卵を待っていてくれる方とのコミュニケーションを僕は大切にしたいと思うのです。
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お代の包みにはこんな心遣いもあって、本当にありがたいです。



だけど・・・
日本の「有機農業」は、実はもともとそういう発想で行われていたのです。
今じゃ「基本的に農薬を使わず有機肥料で育てる栽培」もしくは「高付加価値の生産」みたいになってしまっていますが、有機農業黎明期の方々が「育て方」以上に大切にしていたのが、「食べる人との関係性」であったはずです。
「売る」「買う」ではなく、「その時採れたものを分け合う」ための方法として「提携」というつながり方をしていたのも、その為です。

育て方だって、「大量生産された有機肥料を買って投入する」のではなく、その場所で生じる草や野菜くず、家畜糞尿を使うことを基本としていました。
だから有機栽培には家畜の存在が重要で、畑から出るもので人間が食べない部分を食べてもらい卵や糞をいただく「関係性」が不可欠でした。
当然、微生物も大事にされましたし、虫たちや作物以外の植物(雑草)も「いなければいい!」「全部殺してしまえ!」ではなく、関係性の中でバランスを取ろうとしていました。

そういう「生態系を模した関係性づくり」が「有機栽培」であると、今でも僕は考えています。
経済活動としてそれをするのはとても難しいし、自給的な暮らしでだって簡単なことではありません。
でも、「理想的な人間の在り方」を模索することをやっぱり続けていきたいと思うのです。
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(Coccoさんのエサも、全部自分で賄えればいいのですけどね)

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。


『今日から我が家も発電所〜イオさんの独立型太陽光発電講座』
今年も行ないます、イオさんの太陽光発電講座。当然、重要なのは<独立型>であるということです。
前半は、イオさんこと早川寿保さんにエネルギーについて語っていただき、後半には実際に太陽光発電のキットを組み立てる演習を行います。
希望者には初歩的なキットの販売もしていただくことになっています。
〇日時 9月9日(土)13:30〜16:30
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 2500円
〇定員 15名


『イオさんのアーシング講座』
「アーシング」とは、一言で言うなら「大地、地球とつながること」。
現代に生きる私たちは、様々な電気製品や配線、携帯電話からから出る電磁波などを浴びながら暮らしています。それが「原因不明の不調」の原因となっている例もしばしばみられるようです。
この講座では、アーシングのメカニズムを学び、家庭ですぐに使えるアーシングマットを制作します。
〇日時 9月9日(土)10:00〜12:0
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 3900円(材料費込み)
      *午後の太陽光発電講座まで参加の方は6000円
〇定員 10名


映画上映会『Tomorrow パーマネントライフを探して』
「農業」「エネルギー」「経済」「民主主義」「教育」の5つの分野にスポットを当て、パーマカルチャー、トランジション・タウンなど、世界各地で新しい取り組みを行っているパイオニアたちを次々と紹介していくドキュメンタリーです。
オフィシャルサイト:http://www.cetera.co.jp/tomorrow/
〇日時 9月18日(月・祝)@10:00〜 A13:00〜
          B16:00〜 C19:00〜 *4回上映
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 1200円(当日受付)、1000円(事前予約)
〇定員 15名/各回

posted by 野良人イトウ at 09:33| Comment(0) | 思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月17日

愛を込めて、野に放つ。

2008年に『くう・ねる・のぐそ』を読んでハゲシク共感し、2010年に『カビ図鑑』を手にしてその美しさに心を躍らせ、「いつかお会いしたい!」と思っていた写真家、いや糞土師・伊沢正名さんを初めて招くことが出来たのが、2012年。
それから、糞土研究会の一員としてお付き合いさせていただきながら、来道の際には毎年講座を主催させていただいています。



今年は7月16日(日)、初夏の3連休の中日というスバらしくも行楽日和な日程となってしまいました。
「海へ山へ各種イベントへと出かけたいであろうこんな日に、ウンコの話を聴きに来てくれる方がどれ程いるだろうか…?」という心配もあったのですが・・・嬉しいことに10数名の方からお申し込みをいただき、ホッとしていました。

参加者の皆さんに少しでも楽しんでもらいたい、そして当別まで来てくださる伊沢さんをノリノリにさせたい、という思いで僕らが準備したのは、以下の3つ。

まずは、これです。
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伊沢さんの糞土思想に触れたことのある方にはピンとくるでしょう、この<宝物>の印。
そう・・・小枝でつくったピラミッドの下には、僕のウンコが埋まっています。
講座の1か月前から、この場所に<教材>となるウンコを日付付きで順次埋めていったのでした。
(この山、僕しか入らない場所ばかりなので通常は割と気ままに用を足しています)


2つ目がコレ。
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命名<ノトイレ>です。
「せっかく伊沢さんの話を聴きに来る方々に水洗トイレを使わせるのも惜しいなあ」
「とはいえ、女性にその辺でオシッコもどうぞ、と言ってもイキナリは難しいだろうなあ」
と思い、野糞・ノシッコとトイレの中間に位置するコンポストトイレを野外に設置してみたのです。

囲いは出来るだけ簡素に。
一定の安心感を確保し、だけれど野で放つ感覚も得ていただけるように考えて用意したのが、この<ノトイレ>でした。
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(一応木陰に置いたのですが、思いの外強い雨が降ってしまい、前半は使用が厳しかったのが残念でしたが…)


そして、3つ目がコレです。
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伊沢さんが来られるときはたいてい前泊されます。
今回も前日の夕方にいらっしゃったので、夕飯後にチビチビやりながら、プレゼントしました。
M氏作、ふんどしパンツ。
藍染めにするか迷いましたが、「糞土師だからやっぱり…」ということで、ベンガラ(泥)染めの力作です。

入浴後に早速着用していただき、翌朝「はいてるのがわからないくらい軽くて気持ち良い!」というお言葉をいただきました。
あ〜良かった。
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・・・・などということが前日までにあり、いよいよ講座当日を迎えました。


舌癌を克服された伊沢さんですが、現在もひどい口内炎に悩まされており、最近はハードスケジュール用に<音声付きスライド>をご用意されています。
今回も、当日朝に「この後も講演が続くから、前半のスライドは音声付きにさせてもらう」とおっしゃっていたのですが、開始前の雑談からいきなり本調子になって止まらない伊沢さん。
ちょっと心配だけれど、場の雰囲気は好調で、僕も一安心でした。
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20分強の雑談(というかイキナリの核心の話…)を一区切りにしていただき、講座本編が始まりました。
ここは予定通りに音声付きのスライドで。
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もともと写真家をされていた伊沢さんの撮った美しい菌やカビやキノコの写真、そして伊沢さんが魂を込めて観察を続けた野糞の分解経緯記録を観ながら、イキモノのつながりや自然について、人の在り方についてじっくりと考えていく時間です。

午前中は座学で終了。
お昼を挟んで午後はフィールドワークの予定でしたが、雨模様の為、最初は屋内で<葉っぱの勉強>となりました。
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「ほら、この触りごこち、スゴイだろう?」
「こんな枯葉でもこうやって使えば…」
と、ご自分の体験で蓄積した<知恵>を伝授して下さる伊沢さん。
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「ホントだ!スゴイ!」
と葉っぱに一喜一憂する皆さん。
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幸運にも雨が上がったので、屋外にてフィールドワークです。
まずは畑の作物で、使えるものをチェック。
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そして山へ。
やはり、肝心なのは、自分で触って感じ、考えること。
一つの葉っぱ(植物)でも、生育段階や部位、摘んだ後の時間による変化などでかなり<使いやすさ>は異なります。
いろいろな方向から対象をとらえ、多面的な観察をもとに思考していくことの重要性を感じるのも、この『糞土教室』のねらいかもしれません。
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葉っぱの観察の後は、いよいよ<お宝の発掘>タイムです!
昨年に続いて参加して下さったSさんにご協力いただきました。
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・・・・が。
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思いの外、分解はすすんでいませんでした。
前日からの雨が溜まっていたのもありますが、そもそも水の溜まりやすい場所だった為、嫌気性分解となっていたようです。
すでにウンコ、ではありませんでしたが、ややドブ臭いヘドロのような状態でした。
決して嫌気性が悪いわけではないのですが、好気性分解に比べ時間がかかるのと、虫たちが食しにくい状態だったということです。
埋める場所によって分解の仕方も随分変わる、というのが今回の学びでしょうか。

最後は、糞土師流・野糞法の奥義を参加者の皆さんに伝授。
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森の中で質問なども受け、その場所で今回の講座を終了しました。

が、終了後も話は尽きなく・・・
再び屋内に皆で座して、Hさん差し入れのグッドチョイスなお菓子をいただきながら・・・
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しばらくの間はウンコ談議が続いたのでした。
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やっぱり来年は、講座後の懇親会が必要ですねー!


重度の舌癌を克服されて、今なお糞土思想を伝えるために全国を走る伊沢さん。
共感するものとして、今後も応援したいと思いますし、僕自身も自分のやり方で「ウンコと共に生きる」術を実践していきたいと思います(野糞もいいけどやっぱりコンポストトイレも捨てがたい…)。


イキモノはすべて、他のイキモノにウンコと自分の身を提供している。
ウンコはすべて、次のイキモノの大切な糧であり、ご馳走である。
僕ら人間は、イキモノを殺して喰い、生きているにもかかわらず、ウンコも自分の身も誰にも提供せず無駄なエネルギーばかり使っている。
僕らがこの地球上で他のイキモノと共生しようとするなら・・・
まずはウンコを正しく次のイキモノに提供すべきじゃないか。

それが糞土思想(だと思います)。

「地球に愛のお返しを」
伊沢さんの言葉。

ウンコは、具現化した<愛>なのですね。


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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。


『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
毎年、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている小屋づくり講座。今年の舞台は、千歳市にある「リサイクルファクトリー」さんの敷地内です。
「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
〇日時 7月8日(土)9日(日)22日(土)23日(日)9:30〜18:00
〇場所 リサイクルファクトリー(千歳市中央690‐1)
〇参加費 7000円/1日、13000円/2日間、
     17000円/3日間、20000円/4日間
       *昼食、午後の軽食付き
〇定員 15名
〇講師 千葉英希さん(建築工房らくだ)


『今日から我が家も発電所〜イオさんの独立型太陽光発電講座』
今年も行ないます、イオさんの太陽光発電講座。当然、重要なのは<独立型>であるということです。
前半は、イオさんこと早川寿保さんにエネルギーについて語っていただき、後半には実際に太陽光発電のキットを組み立てる演習を行います。
希望者には初歩的なキットの販売もしていただくことになっています。
〇日時 9月9日(土)13:30〜16:30
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 2500円
〇定員 15名



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2017年07月05日

「自分が」じゃなくて。

「秘密基地を建てるのに、自分で鉄筋組んで基礎をつくってみようか、いや、そんなに時間はかけられないし場所的に手作業では厳しすぎるかな…?やっぱり束石がいいのかもしれないなあ。」
・・・と考えていたところ・・・なんと束石を譲っていただけることになりました。
しかも、欲しかった900ミリ!
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正直言って、僕はこういうことがしばしばあります。

「畑の物理性を改善するのに、もみ殻を全体にまこう。結構な量が必要だな…」
と考えていたら、「もみ殻いらないかい?」という連絡が入ったり。
(その時は、ダンプで届けてもらっちゃいました)

借りていた唐箕(とうみ/風選する機械)を返すことになってしまったので、「自分で買わなくちゃならないなあ。中古でいいんだけど、ネットショップでもなかなか手ごろなのが見つからないんだよな…」
と思っていたら、「だいぶ前に預かった大きな農機具、もう連絡もつけられないから処分したいんだけど、伊藤君いらないかい?」と、紹介されたり。
「うわあ!これって唐箕じゃないですか!」
といただいてきました。
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おまけに、譲っていただいたこの唐箕が少しパーツの壊れた部分があって、「直すのが大変だなあ」と思っていたら、別な方からほぼ同じ型のものを「倉庫にあるのを取りに来てくれるならあげるよー」と言っていただいたり(その時はさすがに驚きました)。



こういう出来事に対して、「(自分が願ったから)引き寄せた」という考え方があるようです。
引き寄せの法則、というのかなあ。
僕はよく知らないので、知らないのにどうこう言えないけれど、なんだかちょっと好きじゃない感覚を覚えます。
声をかけてくださった相手に「どうもありがとう!」だけでいい話じゃないのかな、と。


「<自分が>願ったから引き寄せた!」の根底にある<自分が!><自分が!>という感じが、僕はあまり好きじゃないのでした。
僕のことを気にかけてくれた<相手>が主役でいいように思うのです。

同じように、「(そうなったことは)必然!」という考え方もあんまり好きじゃないです。
そんなんじゃなく、気にかけて声をかけてくれた相手の気持ちに「ありがとう」。
そして、今度は自分がその相手、もしくは他の誰かのためにできることをしてあげよう、と。
それでいいんじゃないかと思うのです。

まあ、好みの問題なのでしょうけどね。

「君と僕が出会ったのは必然」
よりも、
「偶然出会った君と僕が素敵な何かを成す」
方が、ずっと夢もロマンもあるんじゃないかなあ。

自分が世界の中心にいるかのような感覚よりも、この世界の微細な一部として自分が在る感覚。
ある程度の法則性の中で、小さな小さな偶然が折り重なって今この瞬間の現実があること。
だからこそ、この世界は豊かで貴重で美しい。
・・・そんな世界観が、僕は好きです。

この世界のほんの小さなちっぽけな一部分として、(だけれど奇跡のような偶然でできたこの瞬間に生きていることを有難く感じて)精一杯、自分にできることをしよう。
・・・そんなふうに生きたいと思っています。

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。


『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
毎年、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている小屋づくり講座。今年の舞台は、千歳市にある「リサイクルファクトリー」さんの敷地内です。
「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
〇日時 7月8日(土)9日(日)22日(土)23日(日)9:30〜18:00
〇場所 リサイクルファクトリー(千歳市中央690‐1)
〇参加費 7000円/1日、13000円/2日間、
     17000円/3日間、20000円/4日間
       *昼食、午後の軽食付き
〇定員 15名
〇講師 千葉英希さん(建築工房らくだ)


『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室2017』
糞土師・伊沢正名さんを講師に招き、「本物のエコロジーとはどういうことなのか」、また「生き物として人の生活はどうあるべきか」などについて、大いに語っていただきます。
伊沢さんの言葉を借りるなら、「ウンコは良識の踏み絵」。
地球上でウンコがいかなる「役割」を果たしてるのか知り、向き合うことは、持続可能な社会を模索する上で欠かせない感性かもしれません。

〇日時 7月16日(日)@10:00〜12:00  A13:00〜14:30
〇内容 @ウンコを中心とした循環、糞土的思考を学ぶ座学
     A裏山を探索しながらのフィールドワーク(葉っぱや糞土、分解の様子の観察、野糞演習)
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 @のみ:2000円(おやつ付き)
     @A通し:3000円(自家製味噌汁付き)
〇定員 15名

posted by 野良人イトウ at 20:48| Comment(0) | 思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月24日

小屋が教えてくれること。

今年も「小屋づくり講座」を開催することになりました。
現在、講師である千葉さんと講座の進め方や今回の小屋の仕様を相談しつつ、参加者の募集も行なっています。

体験塾での「小屋づくり講座」は、2012年にスタートしました。
僕の当初の発想としては、「大工仕事や建築の基礎を学びながら、1日で物置小屋程度を建てる講座」というイメージだったのですが、講師を引き受けてくれた千葉さんと話すうちに、「どうせなら、住めるくらいの小屋を3日くらいかけてつくった方が面白いんじゃないか?」「小屋づくりって、身の丈に合った暮らしを考えるチャンスなのかも…」と考えが広がっていったのでした。
(その時ヒントになったのは、建築家の中村好文さんのいくつかの著書でした)


何もなかった場所に・・・
集まっていただいた15名ほどの皆さんと向き合います。
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2泊3日の合宿でつくり上げた初年度、3日目の後半は皆クタクタでしたが・・・
なんとか、それなりのカタチにすることが出来ました。
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「講座としての改善点はいろいろあるけれど、やっぱり<小屋>って面白いね。可能性を感じるね!」などと、次年度に向けての相談をしていた2012年の秋、友人に貸してもらった本を読んでビックリ!
それは、高村友也さんの『スモールハウス』(同文館出版)という本で、2000年頃からアメリカで始まった「スモールハウスムーブメント」が紹介されていました。そこでメインになって活躍している家が、まさに僕らが「小屋づくり講座」でつくり始めた小屋と同じ大きさだったのです。
彼らが家としているスモールハウスは、小さいながらもインフラを整えた、まさに「住める小屋」でした。
僕らが「いずれこういうのもできたら面白いよね」と話していたモノがすでに現実に存在していた時の驚きは、本当に大きかったです。
「おお!この方向性で間違ってなかった!」と感じました。

その後、毎年1棟ずつ講座形式で小屋を建て続けていますが、それと呼応するかのように、世間でも「小屋ブーム(?)」が大きくなってきたように感じます。
不思議な気分です。

2年目は、江別のぽへぽへ農園に。
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3年目は、長沼のこぐま座に。
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4年目は江別の奈良邸に。
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そして5年目の昨年は、長沼のSlow+農園に建てました。
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2016年の小屋づくり講座の様子


2015年秋には、初年度に建てた小屋の引っ越しも行ないました。
(設計時からトラックに乗せて移設できるようにしていたのです)

小屋の引っ越し



小屋講座を毎年行い、自分単独でも小屋を建てたりしながら、「小屋の可能性」を信じる気持ちは強くなっています。
そして、あらためて思い起こせば、10年ほど前、アフリカのジンバヴエに滞在していた時の経験も大きいのだろうな、と思うのでした。

住まわせてもらっていた村で、日干し煉瓦をつくり・・・
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小屋(というか、みんなが住む家!)を建てるお手伝いをさせてもらったのでした。
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途中で地ビール?づくりも見せてもらいました。
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作業の途中で試飲したりして。
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「世界の発酵食」とか「ヒョウタン」とか、今僕がやっていることの多くは、振り返ってみればかなりアフリカで日々自然に体験していたことがベースになっている気もします。
「人間て、このくらいのものがあればいい」という開き直りも、あの日々で培われたのかもしれません。

ちなみに、これがその時(2か月ほど)住まわせてもらっていた家。
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ここで、目覚めると水汲みに行ったりして、十分僕は幸せに毎日過ごしていました。


さて、「小屋づくり講座」です。

もちろん、普通に建築や大工仕事を学びたい方にも満足していただけると思いますし、モノづくりが好きな方にも楽しんでもらえると思います。
「自分ではこのくらいのことが出来る」「こういう作業はプロに頼む方がいいかも」という客観的な判断がしやすくなる面もあるかと思います。
そして、「ミニマムな暮らし」を探っていきたい人も、もちろん大歓迎です。
一緒に考えていくきっかけにしましょう。
建てながら、<小屋>がいろんなことを教えてくれるはずです。

『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座2017』
7月8日(土)より開催いたします。

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。


『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』strong>
毎年、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている小屋づくり講座。今年の舞台は、千歳市にある「リサイクルファクトリー」さんの敷地内です。
「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
〇日時 7月8日(土)9日(日)22日(土)23日(日)9:30〜18:00
〇場所 リサイクルファクトリー(千歳市中央690‐1)
〇参加費 7000円/1日、13000円/2日間、
     17000円/3日間、20000円/4日間
       *昼食、午後の軽食付き
〇定員 15名
〇講師 千葉英希さん(建築工房らくだ)


『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室2017』
糞土師・伊沢正名さんを講師に招き、「本物のエコロジーとはどういうことなのか」、また「生き物として人の生活はどうあるべきか」などについて、大いに語っていただきます。
伊沢さんの言葉を借りるなら、「ウンコは良識の踏み絵」。
地球上でウンコがいかなる「役割」を果たしてるのか知り、向き合うことは、持続可能な社会を模索する上で欠かせない感性かもしれません。

〇日時 7月16日(日)@10:00〜12:00  A13:00〜14:30
〇内容 @ウンコを中心とした循環、糞土的思考を学ぶ座学
     A裏山を探索しながらのフィールドワーク(葉っぱや糞土、分解の様子の観察、野糞演習)
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 @のみ:2000円(おやつ付き)
     @A通し:3000円(自家製味噌汁付き)
〇定員 15名

posted by 野良人イトウ at 23:01| Comment(0) | 思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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