2019年02月06日
posted by 野良人イトウ at 21:21|
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思想
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2019年01月23日
DAYS JAPANを定期購読して何年経っただろうか。
毎月の購読は決して安いものではないけれど、何にも縛られずにこれだけの内容を伝えてくれる媒体は今や少ないし、大手のメディアも入らない地域の現状を報せてくれるフリーのジャーナリストを支えることにもつながると思っている。
(2011年の1月にも、原発が危険な現状を特集していて、その2か月後にフクシマの事故があった…)
だから、先月『DAYS〜』の<休刊>を知って、かなりがっかりした。
そしてその数日後・・・
広河隆一氏への「告発」を目にした。
それからずっとモヤモヤしている。
広河氏の暴力、ハラスメントは当然許されない。
『DAYS〜』でも、幾度となく女性への性的搾取や暴力を取り上げてきただけに、「なんだ、お前もやってんじゃん」という声が上がるのも仕方のないことだと思う。
本当に悔しい話だ。腹が立つ。
でも、何だか広河氏に対しての「がっかりした」「お前もかよ」という批判の声を見ながら、妙な違和感も感じていた。
いや、もちろん僕も同じ気持ちを持つのだけれど、一方で「あり得ない話じゃないよな」とも思った。
それは、「人間だから」という意味で。
(どうやら広河氏の女好きは業界では知られていたらしいけど、僕はそんなことは知らなかった)。
広河氏は反体制の代表格の一人だけれど、だからと言って当然完全な人間なわけではなく、歪みもあれば間違いも犯す存在だ。
今回のような間違いを犯すことだって、可能性は常にあったろうと思う。
でも、いくら編集長だからって、そんな暴力的なことが明るみに出ずに隠されるとしたら(しかも何件も)、それは「構造的な問題」じゃないか?
広河氏の性欲や親父的ハラスメント体質よりも、そっちの方がずっと闇の深い問題に思えた。
あんなに貴重な、存在価値のある雑誌なのに、『DAYS〜』はどうなるんだろうか。
広河氏は編集長を解任されたらしいけれど、編集部はどんな状況なんだろうか。
そう思っていたら、2月号が届いた。

「最終号となる3月号にて、この件を検証して報告する」とあった。
この雑誌の性格的に、ただの「スミマセンでした」では済まないだろうけれど、どうせ紙面を割くならば、広河氏を裁く視点じゃなく「こんなハラスメントや暴力行為が何年も明るみに出ずに継続された構造」をちゃんと伝えて欲しいと思う。
そして、僕にはおしどりマコさんの寄稿文以下の辺りが一番しっくりきた。
すごい人なんかこの世にはいなくて、ずるいところも性欲もある普通の人間しかこの世にはいなくて、
誰かをヒーローのように思うこと、神格化することは、ものすごく社会をダメにすることの一端だと思いました。
誰かまかせの社会にすることと同じだと。
すごい人なんかいなくて、普通の人がみんなそれぞれせっせと頑張ることでしか、社会はよりよくならないのだと。
人間は誰もが間違いを犯す可能性を持つ。
組織は必ず不健全な体質に変わっていく。
それを前提とし、自覚することで、はじめて正していく機会を持てるんじゃないだろうか。
僕が広河批判を見て感じた違和感は、それが「正しい側(と思いこんでいる側)」がら発せられているように感じたからだった。
僕らは正しくなんてないよね。
だから、互いに「行為」に対して改善を求めるくらいしかできない、と思う。
今よりも少しでもマシになっていくために。
真心ブラザーズの『拝啓、ジョンレノン』は、1996年に出た曲だ。
阪神大震災とオウムの地下鉄サリン事件があった、その翌年。
ジョンレノンを「現実見てないダサいおじさん」「バカな平和主義者」と歌うこの曲を聴いた時、僕は社会人になったばかりだった。
で、この曲にヤラレた感覚は、今でも僕の思考の基盤になっている。
誰かを特別視したり(良くも悪くもね)、崇めたりしない。
カリスマ的な人に対しては(どんなジャンルでも)疑ってかかる。その周辺の人々含め。
オウムの事件だって、狂った奴ら、悪い奴らが起こしたわけじゃない。
彼らは皆、普通の人。
普通の人が、時に人を殺し、時に人を救う。
それだけのこと、だと思う。
万能の、世界を救ってくれるヒーローだって、もちろんいない。
小さなことしか出来なくても、やるのは自分。
スゴイ誰か、じゃない。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
★イベント情報
『My醤油を仕込もう2019〜大地からの一滴を味わう発酵講座』<受付中>
味噌とはちょっと違う醤油の仕込み。何が違うの?醤油ってどうやってできるの?
発酵や醤油について学び、自分の醤油を仕込む講座です。
〇日時 3月24日(土)13:30〜15:30
〇場所 当別町金沢147−1
〇参加費 2500円
〇定員 12名
『ひとつぶのタネのチカラ〜タネの交換会と学習会』<募集終了>
〇日時 2月16日(土)9:15〜11:45
〇場所 札幌エルプラザ 環境研修室1,2
『冬山散歩〜春の気配を探そう』
<募集終了>
〇日時 2月9日(土)8:30〜15:00
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147-1)
『とことん生乳!ナチュラルチーズをたのしもうvol.2』<募集終了>
〇日時 2月2日(土)10:00〜16:00
〇場所 ハイジ牧場(長沼町長沼町東9線南2)
*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
posted by 野良人イトウ at 16:15|
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思想
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2019年01月11日
先日書いた、『なぜ人と人は支え合うのか』という本を読んで考えたことの記事で、1つ大事なことを忘れていたので追記します。
それは、「自立」のことです。
「支え合う」ことと「自立」。
やはりその両方が重要です。
一見相反するかのように思われる2つの理念の共存を、僕がスッと納得できたのも、障害児教育の実践の中でした。
20代の初めまで、「自分は自分」という「我」に固執していた僕は、障害児教育の現場で子どもたちとかかわった時に頭をガツンとやられたのです。
肢体や知的な面での支援を受け続ける彼らにとって「自立とは何か?」。
それが、「(訓練によって)自分で何でもできるようになること」だとしたら、彼らは生涯自立など叶わなくなります。
自立とはそんな限定的なものではなく、その第一歩は、「自分はこうしたい、という意思を持つこと」。そして、「出来る限りそれを伝えられること」なのです。
そしてその後は、思いを叶えるために、「見えづらい遠くを見たい時にメガネや望遠鏡を使う」ように、「高いところの物を取りたい時に台やはしごを使う」ように、社会的な支援や他者の助けを受けるだけのことなのです。
この考え方は、おそらく今の特別支援教育では当たり前になっていますが、僕が現場にいた時はまだ過渡期にあったと思います。
自分でできることを増やす「訓練」が、障害児教育の大きな要素でした。
(ただ、実は「訓練」も最近僕は少し見直しつつあります。頼まずに自分でできることの喜びも、当然大きいからです。要は、限られた時間の中で何を優先していくか、ということ。ケースバイケースでしょう)
とにかく、重要なのは、「私が私として、何を求め、何を願い、何をしたいか」を誰もが表現できること。
それを決定し、色々な手段で叶えようとする精神が、「自立」なのだと僕は思います。
面白いのは、重度障害者の方が実家や施設を飛び出して一般社会で「自立生活」を送ろうとし始めると、それまでよりずっとたくさんの「支え合い」が必要になる点です。
また、『こんな夜更けに〜』の主人公である鹿野さんが、社会保障制度が整わない中でボランティアを自ら募って「自立生活」をしていた時代に比べ、現在はかなり手厚く(例えば24時間有償の介助を使えるとか)なったものの、一方で以前は避けられなかった「介助者と被介助者が対等であることとは?」というぶつかり合いがなくなり(雇用関係になるため)、結果、人間としてのつながりも薄れがちになったのでは、というあたり。
「遠くを見る時に眼鏡を使うように障害者も支援を受けて自立する」と先述しましたが、人に何か手伝ってもらう時は眼鏡をかけるように簡単にはいきません。
お互いに心があるのですから、当然眼鏡をかけるのとは違う難しさが生じます。
そこと向き合っていくことも、「自立」の1つかのかもしれません。
きっと、ストレスなく暮らすことだけが良いのではないと思います。
明確な答えなどない中で、自己主張し合い、手探りしながら、互いに悩みながら「落としどころを見つけていく」ことが人を成長させるような気がします。

すべての人が、誰かの助けを借り、支えられながら生きています。
一方で、誰かのある部分を助け、支えながら暮らしています。
「こう生きたい」
「こう生きよう」
という意思を持ちながら、けれども支え合っていることを自覚していたいとあらためて思いました。
「まとめ」というわけでもないのですが・・・
自然に近いところで自給的に暮らす日々では、まさに無数のイキモノとの「支え合い」を実感します。
「自分は一人で生きている」なんて、天に唾を吐くようなものだとわかります。
同時に、常に自己決定が必要です。
自分で学び、考え、自分で決めて実践する、その繰り返し。
けれど、その「決定」のための要因がほとんど、自分以外の要素(「他のイキモノの様子」や「天候」など)だったりするのも、なかなかフクザツで面白いところです。
「自立」と「支え合い」。
それらはきっと、混じり合って存在する僕らの暮らしの軸なのです。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
★イベント情報
『ひとつぶのタネのチカラ〜タネの交換会と学習会』<参加受付中>
自家採種したタネを交換しながら、取り組んでいることや栽培についての情報交換をするこの会も8年目となりました。
自分で採ったタネをお持ちの方が主ですが、ご興味のある方、「これから始めたい」というに方もご参加いただけます。
タネの交換だけでなく、情報交換や実践力向上に力を入れたいと考えています。
〇日時 2018年2月16日(土)9:30〜11:45
〇場所 札幌エルプラザ 環境研修室1,2
〇参加費 800円
〇定員 30名
『冬山散歩〜春の気配を探そう』
<参加受付中>樹々の冬芽観察などをしながら中小屋温泉を目指します。
3〜4時間のスノーハイクを楽しみ、いい感じの中小屋温泉で一休みした後、札沼線ののんびり鉄道で一駅分帰ってくる予定です。
(*札沼線は、2020年5月の営業終了が決定したそうです)
〇日時 2月9日(土)8:30〜15:00
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147-1)
〇参加費 1500円
〇講師 喜多としろうさん
〇定員 10名程度
『とことん生乳!ナチュラルチーズをたのしもうvol.2』<募集終了>
生乳が変化していく様子を味わいながら、チーズづくりを学ぶ講座、2回目を行います。
〇日時 2月2日(土)10:00〜16:00
〇場所 ハイジ牧場(長沼町長沼町東9線南2)
〇参加費 3,500円
〇講師 金澤睦司さん(ハイジ牧場場長)
〇定員 10名
*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
posted by 野良人イトウ at 10:52|
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思想
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2018年09月12日
台風の朝から、今日でちょうど1週間(そして翌朝に地震)。
僕のところは大した被害もなく、地震後の数日間は、淡々と台風の後片付けなどをして過ごしました。
それでも余震が度々あったり、インフラが不安定だったりするちょっとした「非日常」の中、あらためて考えていました。
自分のやっていること。
小屋づくりを習いに来た人に、自家採種を勧め…
オシャレに発酵食ライフを楽しみたくて醤油づくりに来た人に、ウンコについて熱弁し…
家庭菜園を教わりたくて来た人には、エネルギーについて話題を振って…
タネ交換に来た人たちと、コミュニティの意義を確認し…
ヒョウタンランプづくりに来た人とは、人類の歴史について語り合う……
「エコビレッジライフ体験塾」って、そんな場。
もちろん、それは<全部つながっている>から。
入り口はどこでもいいけれど、エネルギーのことだけ、とか、安全安心な食べ物のことだけ、とか学ぶのは、ちょっともったいないと思うのです。
奥底にあるテーマは、一言で言うなら、「人間の、<自立>した暮らし」でしょうか。
大きなシステムに依存しきって、まるで自分を家畜化するようにすべてを依存して生きるのじゃなく、「自分の手に、体に、暮らしを取り戻す(←自民党のスローガンみたいだけど(笑))」こと、それが<自立>だと、僕は思います。
ガンジーさんが、チャルカを廻しながら、塩の行進をしたように。
そんな思いを持ってやってきたことは、そう核心からズレてもいなかったかな、と感じています。

「まあ、<わかる人>に届けばいいや」という気持ちが半分。
簡単に届かない大多数の人たちに届かなきゃダメだよな、という思いが半分。
いつも迷うのは、どうやって届かせるかが課題、大事だってこと。
どうしたら届くかなあ…?
(そもそも自分が変人&マイノリティとして生きてきたから、流行にノレるタイプの人の思考がよくわからない…苦笑)
難しいけれど、これからも、あきらめずに考えていきたいと思います。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
★イベント情報
『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室2018』<参加受付中>
今年も、糞土師・伊沢正名さんを講師に招き「本物のエコロジーとはどういうことなのか」、「生き物として人の生活はどうあるべきか」などについて、大いに語っていただきます。もちろんフィールドワークでは、糞土師の野ぐそ術もお伝えします。
〇日時 10月7日(土)13:30〜17:00
〇場所 石狩郡当別町金沢147-1
〇参加費 3000円
〇講師 伊沢正名さん
『秋山散歩。』<参加受付中>
ネイチャーガイドの喜多としろうさんに案内していただきながら、裏山を探索します。
秋の植物やキノコなどの様子を観察し、季節による変化を楽しみましょう。
〇日時 10月6日(土)13:30〜16:30
〇場所 石狩郡当別町金沢147-1
〇参加費 1500円
〇講師 喜多としろうさん
『明日のためのタネ採り講座』<参加受付中>
当たり前にあるけれど、タネっていったい何?・・・というところからスタートし、タネという存在についてちょっと考えてみましょう。
タネに親しみ、「自家採種の意義」を考えながら、実際に10種類ほどのタネ採り実習を行う講座です。
〇 日時 10月14日(日)10:00〜12:00
〇 場所 当別町金沢147‐1
〇 内容 ・自家採種の目的、意義(座学)
・タネとり実習
〇参加費 1500円
〇定員 12名
*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
posted by 野良人イトウ at 06:06|
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思想
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2018年09月11日
posted by 野良人イトウ at 10:23|
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