2011年11月04日

ネギとトウモロコシの保存。


長沼の畑にはネギ類が合うようで、近所には玉ねぎ農家さんがたくさんあります。肥大化させる時期の窒素量がたぶん足りないので、うちの畑ではなかなか大きな玉ねぎができませんけど。
でも、ネギは太くて味の濃い、美味しいネギが結構できます(ネギについては無肥料です)。
今年もたくさん獲れました。
体験塾で収穫する分を残して、一旦保存処理しましょう。

4~5本ずつ新聞紙で包み、軽く濡らしてからまとめて大きなビニール袋に入れます。
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葉の方に丸印をつけておきます。
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あとは、できるだけ涼しいところで保管。
葉を上にして、立てておくことが肝心です。
単純ですが、これで昨年は春までネギを食べました。
温度が一定ならもっと持ったのでしょうけど、多少シバレたり解けたりを繰り返して傷みが早くなったかとは思います。もちろん、傷んだところを取り除きながら食べるなどの手間がありますけど(そういうのも、残飯の処理に困るようなマンションだとなかなか難しいですよね…)。

正直言って、こういう処理も実は結構な手間で、時間もかかりますけどね。
口で言えばあっという間ですけど・・・。



トウモロコシも、干しています。
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今年はいつも以上に成長速度に差が大きく、完全に大きくなって枯れているのもあれば青いのもあったりして、いつ収穫すればよいのかとても迷いました。
せっかく早くに大きくなったものが濡れてカビついていたりもして、無念です(大きいのが今年は少なかったので、尚のこと残念!)。
やっぱりこういう育て方をするなら、一斉収穫など考えずにコマめに収穫することを考えた方がよさそうです(小豆や手亡豆などは既にそうしています)。

あ、僕の中では常識なので書いてませんでしたが、トウモロコシは“穀物”と考えています。
夏にゆでたり焼いたりして食べるのは“ちょっと特別な贅沢な食べ方”って思っています。
カチカチに乾燥させて保管しておいて、粉にして食べるという“世界的に一般的な食べ方”の方が普通になってしまいました。メイズフラワー(トウモロコシ粉)でトルティーヤとかウガリ作って食べるのって、楽しいですよ。

米と小麦だけじゃなく、トウモロコシも主食になると思えば、自給に幅が出てきます。
(ちゃんと調べていないのでわかりませんが、僕が見てまわった実感としては)もしかしたらアジア、アフリカ、中南米など、世界でもっとも多く食べられている主食はトウモロコシかもしれません。

トウモロコシのヒゲも、捨てずにとっておきます。
黄色、緑、赤、紫・・・いろんな色があって鮮やかなこのヒゲ、お茶にすると美味しいようです。
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ちなみに、トウモロコシの皮は、編んでちょっとした小物入れを作ることもできます。



「ゴミなんてないんだなあ」
そう実感できることがなにより嬉しいかな。
posted by 野良人イトウ at 06:45| Comment(1) | 自給 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月11日

海からの贈り物。


22世紀型野良人「今年やりたいことランキング」の第1位は「人工ふ化」、第2位は「醤油づくり」でした。
その2つ、課題はいろいろありつつも、とりあえずの挑戦はすでに終えています。どちらも「成功!」と胸を張れるものではありませんでしたが、たくさんのことを学ばせてもらいましたし、チビKickは今日も元気に土をついばんでいます。「やってみて良かった!…来年また挑戦してみよう!」と思っています。

そして、やりたいことランキングの第3位は・・・「塩づくり」。8月行う予定がお流れになり・・・・・先日、満を持して決行いたしました!



「らくだ工房」のチバさんと厚田の海へ向かったのは10月5日。天候は、曇り時々晴れ(時々ハゲシク雨も降りました…)。

現地の方に「海水汲むなら○○あたりの河口近くがいいんじゃない?」と教えていただき、早速そのポイントへ。
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車を降りて、容器を手に海岸に向かうと・・・・・
ザッパァ〜〜〜〜ン!!!
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テトラポットに打ちつける激しい波。海もそろそろ冬の気配を漂わせているようです。

恐る恐る近づき、「この辺でいいかなあ」と、できるだけキレイそうなところから海水を汲んでいると、秋味釣りの方から言われてしまいました。
「何してるの?海水から塩つくる?でも、ここは河口だから薄いんじゃないの?」
おお、そうか。そりゃそうだなーと思ってペロリと舐めてみると・・・やはり「しょっぱくないね」。

・・・マヌケですね。よく考えたらわかることですが、こういう失敗も大事なのです。理屈だけじゃなくてね。

せっせと汲んだ海水を海に戻し、場所を移動・・・・しようかと思ったのですが、そこらじゅうに落ちている流木や素敵な石に目を奪われて、しばし“お宝”拾い。
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「コレどう?」
「いいっすねえ!コッチもなかなかですよ!」
「いいねえ!お、これもすごいキレイ!」
「あっソレいいなあ!俺、ちょっとあっち見てこよ!」
「うわ〜、ココラへん、ポイントだねえ!袋とってきた方がいいか!」
・・・・・時を忘れ海岸で戯れるオジサン2人。・・・・・何か問題ありますかね!?



さて。
当初の目的を危うく忘れそうになりながらも、スバラシイお宝を得、(すでにすっかり満足して)次の海水採種ポイントへ移動。
今度の場所は河口から離れたこともあって、まあまあの濃度のようです(それでも、「薄いかなあ」って感じました。前日まで雨だったこともあるかもしれません。夏の暑い時期の方がやっぱり塩分濃度が高い気がしますがどうなのでしょうか)。
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今度こそ無事に20リットルの海水を採種(ここで重要なのは、サラシなどで濾しながら採取することかな)・・・・したのですが、ここでもすぐに帰ることはできず、波打ち際に寄せられている昆布採りなど。
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そんなこんなで寄り道ばかりしてしまうため、戻ってきて煮詰める作業を開始するのがすっかり遅れてしまいました。ちょっと反省しつつ、まあ仕方ないと諦めてもいる2人が、海水を鍋にあけてコンロに火を点けた時はすでに15時20分(本当は、「この時期ならガスコンロじゃなく薪ストーブに乗っけとけばいいよね」という思惑があったのですが、そこそこ温かかったのと時間的にキビシくなったことによりガスコンロで煮たのです)。
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20ℓでやろう!の予定を変更し、5ℓで行いました。これが(結果的に)スバラシイ判断でした(時間ちょうどよかったので)。



グラグラグラグラ・・・・・・
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煮詰めること1時間。
水量が半分くらいになったところで、不純物が目立つようになってきたので、一度コーヒーフィルタでろ過します。
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無色透明になった海水をさらに煮詰めます。
グラグラグラグラ・・・・・・・



開始後2時間、「おや?」なんだか濁ってきました。
これって、塩の結晶?!
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来た来た来た来たっ!!
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だんだんシャーベットのようになってきました。
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開始後、2時間半を過ぎたあたりで、ほとんど蒸発する湯気も出なくなりました。
完成間近!です。
再びコーヒーフィルタで濾して・・・
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乾燥させたものがコレ。
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とっても美味しい塩が出来ました。
5ℓの海水から採れた塩は、約80g(この重さは、水分含有量によって変わると思います。つまり乾燥具合ですね)。



ちなみに、こっちは最後に濾したとき、下に落ちた液体。
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“にがり”です。
これで来月あたり、豆腐を作る予定です。



それにしても、思いの外、簡単で面白い塩づくり。おススメです!
現在、「別の場所でもう1回採ってきてやろう」と計画中。
こうなると、海の汚染に対する想いも俄然リアリティが出てきます(いつものことながら、“実感”しますよ)。



そして・・・・

コモンハウスでは、予定外にいただいてきた“お宝”が出番を待っています。
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(まーたバカなことしてる・・・と笑う人もいますがね。いいのさ)




ラベル:塩づくり
posted by 野良人イトウ at 08:39| Comment(0) | 自給 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月02日

ラッキョウを食べるまで。

昨年の9月に末に「もう遅いよなー」と思いつつ、試しにニンニクと一緒に植えたラッキョウ。
8月初めに掘ってみたら、なかなかの収穫がありました。
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ラッキョウ?
あのカレーとかについてくるやつ?
ラッキョウってどうやって喰うの?
あの、甘酢漬け以外に、なんか食べ方あるの?



・・・知りません。
あの、甘酢漬けくらいしか、知りません。

いいでしょ。
あれ、美味しいもの。
僕はあれ、子どもの時から好きでしたね。

では、ラッキョウの甘酢漬け、作りますよ。
(それにしても、これほどまでに食べ方が限定される野菜が他にあるだろうか・・・)



まず、皮をむきます
薄皮も、丁寧に向きます。
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これが非常に大変です。
地味〜で、大変な作業です。
こういうのをちゃんとできる人、いいと思いませんか?
僕はいいと思いますね。

作業過程、3段階。
キレイになっていくのがわかりますね。
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皮をむいて洗ったラッキョウを塩漬けにします。
15%くらいの塩水だったはず。
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翌日、塩が浸透したためか、浮いていたラッキョウが沈み始めました。
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そして数日後、今度は沈んでいたラッキョウが、浮かび始めました。
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不思議ですねえ。
これは、世界の七不思議の一つに数えられてもいいと思いますね。
数えられなくても別にいいですけどね。

でも、面白いです。
自分で漬けた者にだけ見ることを許されるラッキョウの上下運動。
やがてこれが、激しく上下に行ったり来たり動き回るのですから、まったくもって不思議です。
(一応言うと、それは嘘です。4日目くらいに、なんとなーく半分くらいが浮かび半分くらいが沈んだ状態で、止まりました。これはこれで不思議ですねえ)



7日目くらいに開けてみると、「シュワシュワ」しています。乳酸発酵しているのでした。
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これで、さらにいい味になっていくんですね。
ラッキョウの美味しさは甘酢のみに非ず。ラッキョウだけの味に非ず。これもまた、発酵の美味しさだったわけですね。なるほどなるほど。



2週間後。
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3日間、水を取り替えながら塩抜きしたのち・・・

いよいよ、本漬けです。
甘酢を作っている間に、瓶を煮沸し、沸騰したお湯に10秒間!ラッキョウを漬けて殺菌。
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ここでスバヤクやらないと、ゆでラッキョウになってしまいます。スバヤクスバヤク。

さっと熱湯にくぐらせたら、一度煮立たせた甘酢とともに瓶へ投入。

・・・瓶のフタを「キュッ」と閉めて・・・
「やったー、完成だー!!」
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栽培から数えると、約1年かかって、ようやくラッキョウの甘酢漬けが出来上がり・・・ではなかった、のです。

ここまでは、仕込み。
ここから、3週間以上寝かせないとね。
楽しみだなあ。

オヤスミなさーい。
posted by 野良人イトウ at 20:52| Comment(0) | 自給 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月13日

干しもの。

塩漬けにしていた梅をようやく干しました。


すでにすっかり梅酢が出ていましたし晴天が続いていましたから、もっと早くにやればよかったのですが、「丸3日、しっかり風と天日に当てるのが大事!」ってことなので、自分の身体の方が対応できませんでした。
夕方にはまた梅酢に戻して朝出して・・・を繰り返さなきゃならないですから。
この“土用干し”によって、梅干しの保存性が高まり、風味がまろやかになり、栄養価が上がり、皮が柔らかくなるのですから、とっても重要。まさに梅干しづくりのハイライトと言えます。

梅干しも、最後はお日様が作ってくれるんですねえ。

1日目。晴れ、夏日。
樽から出して、一つひとつ並べていきます。
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お日様味、注入。
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2日目。曇り時々雨。たまーに晴れ間も。
天気はイマイチだけど、縁側は雨は当たらないず風が当たる場所なので、大丈夫。
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3日目・・・はちょっと用があって世話できないので、樽の中で一休み。

振替3日目。晴れ。気温は高くないけど、風もあってお日様も上々。
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梅酢も一緒に日光浴。
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これで3日間の土用干し、終了!(・・・でいいのかしら?)




一粒、口に含んでみると・・・何とも言えない滋味な味わい。
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なかなかの梅干しが出来ました。
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干しズッキーニもいいですよ。
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ちょっとカビやすいけど。



ラベル:梅干しづくり
posted by 野良人イトウ at 07:30| Comment(0) | 自給 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月26日

食べる「喜び」と「労働」。


この時期はどうしても畑の仕事やなんだかんだで忙しくて、食事の準備に時間をかけられません。
さすがにコンビニ弁当を買ってきて食べることはないものの、ご飯とみそ汁と納豆ですませてしまったりすることもしばしばです。卵かけご飯とか(…最近なんとなくやってませんけど)。

これではイケナイ。(いや、納豆は美味いのだけどね)

「食」という「文化」にもっと気持ちを向けていたい。
「自給的・農的生活」はディープに味わうべきものなはずだ。
忙しくて食はないがしろ、だなんて。…24時間働けますか?のビジネスマンじゃあるまいし。
10秒チャージ?!・・・俺は機械じゃねえ、人間だ!

てなことを考えたかどうかはともかく、トルティーヤを作ってみました。
昨年実ったトウモロコシを全然食べていなかったので。

日頃、「甘いトウモロコシ?そんなの必要ないよ。生でかじれるって?イラナイイラナイ。トウモロコシって本来<主食>でしょ」なんて言ってるわけですからね。
主食としてのトウモロコシ、食べますよ。



では、トルティーヤ、作りましょう。

まあ大変なのは、メイズフラワーを作ること。
(*メイズフラワーはトウモロコシを挽いて作った粉。アフリカなどでは日本の米くらいに一般的なもの)
もう、粉ひきさん、大活躍です。



まず、乾燥している実をはずしていって・・・・
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このつぶつぶを・・・
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粉ひきさんに投入。
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麦や米、ソバなんかは柔らかいし粒も小さいので楽なのですが、トウモロコシはカッチカチだし粒も大きいので粉にするのは一苦労です(苦労するのは粉ひきさん)。

機械の粒のサイズを調整しながら、何度も何度も挽いていきます。
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何度も、何度も・・・
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ふるいにかけたりもしつつ・・・・
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さらに細かく・・・・
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(途中一度粉ひきさんを休ませて)ようやくイイ感じの粉が出来ました。
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これで800gくらいです。
ふぅ〜大変だった・・・。

メイズフラワー1kg500円で売ってくれって?

とんでもない!
売りたくないっす!!

値段なんて、つけられないです・・・。



出来た粉、トウモロコシだけじゃちょっとつなぎが悪いので、強力粉も加えます。
なたね油とか塩コショウとか入れて、よ〜く練ります(オリーブオイルだと香りがきつすぎてイマイチでした。なたねが良いみたい)。
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適当な大きさに分けて、のばして・・・
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フライパンで、焼いたら完成。
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こいつぁ、美味いよ。
十分主食になりますね。
タコソースなんか添えるとバッチリですね。



トルティーヤ、たくさん作って売ればいいって?

う〜ん。気がすすまないなあ。
いくらなら自分の<労働>に見合うのか、わかりません。
自分が食べるため、知ってる誰かに食べてもらうために作るのは、単なる<仕事>、もしくは<作業>。お金のためにやれば<労働>。
ま、この辺の言葉の持つ意味は、単純ではないでしょうけど。
(*ちらっとwikipediaで「労働」見てみたら、なかなか面白かったです。
〜労働(ろうどう,英: Labour)とは、奴隷制の一形態として人間が肉体や道具を用いて対象にはたらきかけ、人間という動物にとって有用なもの、無用なもの(産業廃棄物など)をつくりだす行為である。
また、商品としての労働力は、肉体や頭脳を提供する代わりに、賃金を得る行動であるとも定義され、賃金奴隷制度ともいわれる。賃金を得ない活動はボランティアと呼ばれる。
・・・だってさ。)



やっぱり、基本的に自給がいいです、僕は。



posted by 野良人イトウ at 07:03| Comment(2) | 自給 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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