2015年10月28日

魂の雫。

2014年春仕込みの醤油を搾りました。
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10月23日の夜から始めて、まずは自重のみで落とします。
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ぽたり、ぽたり、ぽたり、ぽたり。
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いい香りです。
美しいです。

24時間かけて落とした後の諸味にも、まだまだ「醤油」がたっぷり含まれていますので、今度は重しを乗せて圧搾します。
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3/4くらいは自重で落ち、1/4くらいは圧をかけて搾りました。
もっと高圧をかければたくさん搾れるのでしょうけど、自力ではこんなものです。
それに、ギュウギュウ絞ると、やっぱり濁りも増して味も落ちてしまう気がします。



このまま生きた微生物を残す「生醤油」でいただいてもいいのですけど、常温で置いておくと味が落ちてしまうので、僕は「火入れ」をしておきます。
(1ℓくらいなら生醤油のまま、冷蔵庫保管でいいかもしれません。それでも乳酸発酵が続くと酸っぱくなるかな)
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火入れは、80〜85℃で、20分ほど。
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この揮発する香りは・・・・もう、たまりません。
火入れすると、香りも良くなると思います。

熱いまま、しっかり殺菌したビンに移して、完成!
今年も醤油、できました!
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みんな、お疲れ様!ありがとう!
(↑協力してくれた多種多様な菌に言ってます)

今回は、自重のみで滴った「1番搾り」が2.8ℓくらい、重しをのせた「2番搾り(と呼ぶかどうか知らないけど)」が1リットルほど。



自分の記録としてあらためて記すと、今回使用した原料は以下のとおりです。
・青大豆1.3kg、黒大豆0.7kg
・小麦(ユメチカラ)2・0kg
・塩1・4kg
・水(エリクサー水)5.3ℓ

仕込んだすべてをそのまま使える味噌と比べ、半分以上が「かす」となってしまう醤油は、やはりとても貴重で贅沢な調味料ですね。
今回も、3.8ℓの醤油に対して4.5kgの諸味粕が残りました。
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もちろんこれも捨てはせずに調味料として使いますが、一般的には「粕はかす」、です。



それから、しばしば「醤油を作るのってどのくらい大変ですか?」「どのくらい時間かかりますか?」と聞かれるのですが、実はなかなか難しい質問だったりもします。

一番大変なのは醤油麹を育てるところだから、それを購入してしまえば随分カンタン。
本来すべき「櫂入れ」というメンテナンスも、それほど熱心にしなくてもそれなりに出来たりもします(まあ、それなりに、だとは思いますが)。
こういうのって、どの程度のことをやりたいか、でまったく変わってきますよね。
精度を求めず省略しようと思えば、結構できてしまいます。
(味噌は「カンタンです!!」って単純に力強く言えますけどね…)

僕の場合、原料となるダイズやコムギの栽培からやっているので、はっきり言って「3年以上!」かかっています。
まず、2012年の9月にコムギの種まきをし・・・
2013年の5月にダイズを播き・・・
その年の8月にコムギを刈って、精穀し・・・
10月にダイズを刈って、精穀し・・・
2014年の4月に3日間かけて醤油麹を育成した後、仕込み・・・
そして、2015年の10月に、搾って火入れ。

・・・とまあ、(簡単に言えば)こんな工程を踏んでおります。
こうして出来た醤油を、1年かけて使い、来年の秋には今春仕込んだものを搾るのです。



「何故そんなメンドくさいことをするのか?」
と言えば、「そういう暮らしをしたいから」であり、「本当の<知>を得たいから」です。
欲しいのは、上澄みをすくったような<知識>ではなく、肉体や感情、そこに必要な時間を内包した<経験>によって蓄積される<知>。
小さな石を積み上げていくような作業だけれど、肉体や時間を伴わないような<情報>だけで構築されていっているような社会だからこそ、愚直に経験を積み重ねることの価値を僕は感じてしまいます。

3年かけた醤油造りによって、僕は、人間が経てきた歴史やこの世界での人間の他の生き物とのかかわりに想いを巡らせています。
それはきっと、幸福な時間です。
そしてやっぱり、そんな感覚は、パソコンの画面を見つめていても絶対に得られないものなんですよね・・・。


posted by イトウ at 08:15| Comment(0) | 発酵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月20日

醤油を搾ります。

醤油を搾ります!!
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1年前に搾ったのがちょうどなくなるので、予定より少し早いのですが(昨年は11月後半に搾りました)今年はもう搾ろうと思います。


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今回搾るのは、2014年の春に仕込んだもの。
そのときの様子はコチラ
2夏越したのでおそらくイイ感じで仕上がっているはずです。

10月23日(金)の夜から始めて、2日間くらいかけて醤油を落とします。
せっかくですので、どんな感じか見てみたい方がいましたら、24日(土)の午後でしたらどうぞ来てください。特に、醤油仕込み講座に来られた方は一度見ておいてもいいかもしれませんよ。
と言っても、我流ですけど。

別にイベントにするわけじゃないので参加費とかは不要です(が、そのかわり特にお構いもしませんのであしからず)。
見に来られる方は、必ずメール等でご連絡お願いします。
また、24日の午後以外はご遠慮下さい。

尚、その時間帯(24日の午後)には、僕は「秋のビ〇ルの仕込み」と、ちょっと誘われて試してみる「ビートで砂糖づくり」なんかをやっております。
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(↑前回の仕込みの様子)
そちらも見学OKです(特にお構いはしませんけど)。


新米も干し上がるし新味噌も完成したし、美味しいものがたくさんの秋であります。

posted by イトウ at 21:06| Comment(0) | 発酵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月03日

醸す日々2。

1ヶ月ほど前にKさんよりいただいた「手絞り!」のハチミツ。

もちろん無殺菌のものです。
こいつをどうやって楽しむか、考えていたのですが、まずは「ミード」にしてみることにしました。
せっかくだから、酵母は足さずに、野生のもので醸されるかどうかを試してみます。
どんなものになるでしょう??
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(全部コレにしちゃうともったいないので、国内産の他のハチミツを半分ブレンド)


9月半ばに「深入りの麦芽」で仕込んでいたモノを打栓しました。
やや寒い季節に味わい深い、「黒いB」になるはずです。
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香りは良し。
10月後半から飲み始めようと思います。
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今年も、「三升漬け」を仕込みました。
これを食するのは再来年かな。
(2年経った頃が一番美味いと思います)
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2013年仕込みの醤油がこれでほぼなくなったので、2014年仕込みのモノをそろそろ搾る時期です。
麹は、今回は地元の麹屋さんから買ったものを使いました。
が、麹もまたそろそろ育てたい季節です。
新米が出来上がったら始めようかな。


そして、これはオマケ・・・

長らく対面することを夢見てきたモノとの初の出会い。

スウェーデンからの来訪者。

シュールストレミングさん!!
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雨合羽で防護して、プシューっ!!
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おお、これは・・・!
こ、このニオイは・・・・!!

・・・キケンだ・・・!!
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塩漬けのイワシを無殺菌で缶詰にしたこの食べ物、中での発酵(ギリギリ腐敗じゃない?!)具合は、やはり「世界チャンピオン」と称されるだけのことはあります。貫禄の存在感です(ニオイが)。

でも、味は悪くなかったです。
キョーレツな塩辛って感じ。
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でも、自分でこれをつくるのは、やっぱり「危険な遊び」だなあ。
お小遣いで買って楽しむ程度にしておきましょう。
魚醤はしこんでみようと思っていますけど。

春も夏も秋も冬も、それぞれの季節の醸しを楽しめますね。
posted by イトウ at 06:31| Comment(0) | 発酵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月01日

醸す日々。

あ、忘れてた・・・!
例年8月末にやっている、味噌の天地返し。
先日ようやく行いました。
昨年冬から春にかけてやたらと味噌仕込みに励んだので(大小7樽分!)、天地返しも大変です。
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まずはメインの白味噌(13kgくらい)から。
イイ感じで「たまり」が出てますねー。これがまた美味いですよねー。
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「たまり」はちょっとだけよけて、残りは混ぜ込みます。
全体が均一になるように、ガシガシと混ぜます。
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その後、蒸し大豆で仕込んだ「赤」や黒大豆を使った「黒」、さらに「麦」なども天地返し。
どれも、なかなかの出来です。



最後は、今回初めて仕込んだ「豆」。
米糀も麦麹も使わずに、豆麹のみで仕込んだ2樽です(一つはホイロで仕立て、もう一つは常温放置仕立て)。

さあ、どうかなあ〜〜〜〜〜。
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う〜〜〜〜ん・・・・。

・・・美味いのかどうか・・・「よくわからん・・・」。というのが正直なところ。
成功か、失敗か、、、、

まずは来春まで熟成させてみます。
(たぶん2年くらい置くと美味しくなる!…と思う)



今年の新米が出来上がる11月はじめから「新味噌」を出すつもりでしたが、昨年の味噌はもうないし、ちょっと早いけど食べ始めちゃうことにします。

2014年の春より米と大豆を育てて(その米で糀を育てて)出来上がった新味噌・・・
「いただきまーーーーす!!」
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「うん、美味い!!」



★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶ「エコビレッジライフ体験塾2015」、各種公開講座を予定しています。
今年は、今年は通年コースにも単発でご参加いただけるプログラムがございます。


通年コース第10回『タネ採りの意義と技術』他
日時 10月3日(土)13:00〜4日(日)12:00

詳細は下記HPfacebookにてご参照ください。

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エコビレッジライフ体験塾
posted by イトウ at 21:15| Comment(0) | 発酵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月18日

ちょっと本気のビール仕込み。


ここ数年ビール造りを楽しんできました。
最近はクラフトビールも手に入りやすいし、プロが育てたのを買って美味しくいただくのもいいものですが、やっぱり自分の手がけた「1杯」で喉を潤すのもまた、最高なのであります。

とは言え・・・
僕が楽しんでいるビール造りは、お手軽な、言うなれば「キット化」されたもの。
もちろんビール酵母に発酵してもらうわけでそれなりの楽しさは味わえるのですが、工夫の余地はあまりありません。大麦の麦芽でモルトをつくる工程にこそビール仕込みの醍醐味があるのだろうなあ…と、「缶詰パカっ」にやや物足りなさを感じていたのも事実でした。

そんな折、自ビール歴20年の友人Tさんに「そろそろキットは卒業しましょう」と誘われて、この度いよいよ「本気のビール仕込み」に踏み出したのでした。



いずれは「大麦の栽培」からやりたいところではありますが、今回は入門したてなので、麦芽は購入したものを使用。
まずは、布袋に入れた麦芽(2kg強)を煮込んでマッシング(糖化)・・・
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それを約65℃で60分キープ。
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60分後に麦芽の入った布袋を引き上げたら、その煮汁?を煮詰めます。
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これは取り出した麦芽ガラ。甘いです。
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途中、スケジュールに添ってホップを投入。
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60分後、蓋をして、水冷。
この工程で雑菌が入らないようにするのがポイントかもしれません。
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「ウォート」と呼ばれる煮汁が30℃以下になったら、1次発酵の為の容器にスバヤク移して・・・
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ビール酵母を投入。
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ビニル袋をしっかり封して、初日の作業は終了です。
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ここまでの所要時間、約5時間。
やはり「ちょっと本気」でやらなければなりませんねー。
(ちなみに「缶詰パカっ」では、この段階まで30分ほど)



この「ビールもと」は、10日くらい樽の中で発酵させた後、砂糖を加えてビンに詰めました(その工程はいつも通りなので省略)。


そして・・・

打栓してからもうすぐ3週間。そろそろ1本開けてみましょう・・・
どうかなあ・・・ドキドキ・・・。

おお、これは爽やか!!!!
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炭酸はまだ弱めですが、高級感のある香りと味わいです。
胸を張って言えます、「こりゃ美味い!」と。

北海道の夏はほぼ終わりのようですが、働く者にとってビールは1日の労働のご褒美。
まだまだ楽しみたいと思います。

そして来年は「自分の麦芽」でビールを仕込めるよう、9月には大麦を播く予定です。
「も少し本気」のビール造り、です。
posted by イトウ at 21:07| Comment(0) | 発酵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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