そう。「世界一臭い食べ物」と言われるアレ。スウェーデンの缶詰です。
加熱せずに缶に詰めてるので、内部で発酵がすすんで爆発寸前、っていう「噂のアイツ」です。
興味ありますよね?
え?全然ない?
なんでわざわざそんなもの食べるんだ、って?
・・・そりゃあ、そこに「醸された食べ物」「醸しの食文化」があるなら、触れて感じてみたいじゃないですか。
でも、アレ、当然そこらじゃ買えないし、通販なんかで手に入れようと思っても6000円くらいするのです。面白半分で買うにはちと高級なんですね。
だったら誰かとシェアすればいいよね、ってことで、一緒に面白がってくれそうな友人たち(ギセイシャ?)に声をかけたわけです。
シュールストレミングだけじゃさみしいだろうから、「他にもいろいろ試してみませんか?」と。
こうして、友人10数人に集まっていただき今回の企画『臭いはほんとに旨いのか?!会』(略して臭旨会)が発足したのでした。
当日1週間前、順々に「ブツ」が送られて来ました。
来ました、コレがボスキャラ!
ちょっと常温に置いておいたら、缶が膨れ始めてます・・・!
そして当日。
まずは本日のラインナップを紹介しながら記念撮影です。
シュールストレミング、ホンオフェ、くさや、臭豆腐、ブルーチーズ、おまけでピータン。
ピータンは、臭いのもあるらしいんだけど、今回のはハズレなのか(!?)普通に美味。
ブルーチーズも僕の買ってきたのは、残念ながら(!?)臭みが少なくやたらと美味。
「こんなものなのか?」
・・・と気を緩めた時に現れたのが、中国代表選手・臭豆腐。
これはかなりきつかった!!(臭い少ないのもあるらしいんだけど…)
この、でろ〜〜〜ん、てとこがヤバイ・・・。
でも、本体の中の方は結構美味いかも・・・。
お次は日本代表・くさや。
温室で炭起こして焼いて食べましょう。
半屋外で鶏舎のニオイもしているためか、この時点ではそれほど臭わず。
室内に持っていくとさすがに「うわあ〜〜〜!」と歓声?があがりましたが、やっぱり日本人好みの味なのか、それなりに美味いね、という方多し。
いよいよ第2位、副将とも言えるのは、韓国代表・ホンオフェ。
「熟成させたエイの刺身」です。
(「刺身」と「熟成」は果たして同居して良いものなのか!?)
・・・ん?臭いはそうでもないかしら・・・?
と、思って口に入れると・・・・
「ボン!」とアンモニアが爆発いたしました。
こ、こ、これって、昔の古くて汚い公衆トイレ(もちろんボットン)の底から攻めてくるのと同じ物質・・・!?
食べていいの?大丈夫???
・・・僕的にはこれが一番苦手でした。
ホンオフェにかなりヤラレたみなさんですが、本日のメイン、キング、ボスキャラさんへの「もうドーンと来い」な期待はいやがおうでも高まります。
シュールさん、登場!
僕が代表して雨具を身にまとい、温室で缶を開けます。
ひと押し、グッと缶切りの歯を入れたとき・・・
「プシャーッ!!!」
勢いよく飛び出したシュールな液体は、漫画のように僕の顔面を襲いました。
ビールかけならおめでたい気分にもなりますが、シュールかけはその後数日感はおぞましい気分にやられることでしょう。・・・ということを体験的に学ばせていただきました。みなさん、気をつけましょう。
臭いはやっぱり世界チャンピオンと呼ぶに相応しいものでした。
・・・が、味は・・・
実は案外美味しくて、これなら大丈夫!とみなさんジャガイモやパンに乗せて結構召し上がってましたね。強烈な塩辛、って感じでしょうか。
その後しばらく「臭旨会」の宴は続きました。
みかんやりんごばかりに手が伸びていましたが。
そして翌日。
残ったホンオフェがもったいないので、夕飯に出してみました。
韓国で食べるらしい方法、焼肉と一緒にサンチュやレタスに巻いていってみましょうか。
が・・・
まずは臭い!
昨日はまだ完全に氷が溶けておらず、臭いはそうでもなかったのですが、全てが溶けた常温ホンオフェ、激しく危険な香りです。
「ぎゃあ!」と思わずのけぞるM氏。
ただ、この方法で食べると、案外イケルかも?と思いました。
噛んでいるとツーーーンとアンモニアが口に広がるのですが、なんか薬味っぽい感じもあります。
わさびを巻いてるようなものかしらん。
ソレだけ食べるものじゃあないんでしょうね。
今回はイキオイで企画しちゃったけど、それぞれの地域の食文化に触れるのはやはりとっても面白いことです。
作られ方や歴史、科学的なこと、本来の食べ方、作法など、いろいろ調べて知識も深めながらやると、もっと面白くなりそうな予感がします。「ゲテモノ食い」じゃないからね。
今度はちゃんと準備して(学びのプログラムとして)、体験塾のイベントにしてみようかなー。