2014年04月19日

お引越し。


「4月の末でいいかな」と思っていたのですが、あまりに成長が早く元気も良いので、ピヨたち引っ越ししました。2まわり大きなケージへ。
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それまでは割と暖かい部屋の中にケージを置いていたのですが、大きいケージは縁側に設置。この季節はまだまだ寒い(気温はせいぜい10℃)場所です。
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現在3週目。体つきもしっかりしてきたし羽も茶色いのが増えてきました。10羽全員元気で、ほんとに嬉しいです。


ただ、大事なのはここからです。
3週目くらいから、毎年弱る子が出てきます。
ピヨコの体の中でいろいろ変化のある時期なようで、突然元気をなくす子が現れます。
全体に運動量も上がるので、個体差も広がり、弱い個体が(踏まれて股関節を痛めたりして)トラブルが多くなるのが、この時期なのです。


ここからの数週間が肝心。
よーく観察して、早めに対策するつもりです。
これまで数年間の経験をフルに生かして育てています。



一方、家の中はここ数日ぐちゃぐちゃ…。
と言っても手を抜いているのではなく、明日の「エコビレッジライフ体験塾2014現地見学会」に向けて、片づけまくっているのでした。
教室として使う部屋は(とっても寒い家なので)冬は完全に物置になってしまうため、4月には何日もかけて「夏バージョン」に転換しなきゃならないのです(秋にホッタラカシにしたものもたくさんあって、ツケが回ってきます…いや、何年も前の「イラナイモノ」が積まれていたりもします…)。
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でも、訪れる人が「ホッとしつつ」も「ワクワクできる」、そんな場所にできるよう、今年も頑張りますよ。
明日が楽しみだなー。
明日は、午前中「豆腐づくりワークショップ」で、午後14時から「見学会」です。

posted by 野良人イトウ at 08:22| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月27日

COCCOさんの流行り。

2月になり日照時間が長くなってくると、春の訪れを感じたCoccoさんは良く卵を産むようになります。
日照時間は産卵率の絶対条件だから、「生産者」という立場になれば大抵の場合、自然養鶏だろうとケージ飼いだろうとウィンドウレスだろうと真夜中から照明を点けて、「朝だよー」と鶏さんをカンチガイさせなきゃなりません。そうすることで、生産を少しでも安定させるのです。

もちろんウチは、売ってるとは言っても「産んでくれた分だけ」のおすそ分けですから、あるがまま。
なので、「春の訪れ」をCoccoさんは「産卵率」というかたちでより顕著に伝えてくれるのです。
ここ数日は気温も上がってますから、1歳未満の若い子たちの産卵は90%くらいとかなり安定してきました。
−20℃近くにもなる寒さの厳しい時は「無理せず自分の体の維持に努めなよー」と思うのですが、ここまで暖かくなるともう安心。「産んでちょうだいねー」と思ってます。

思いっきり大きなハゲが背中にあって冬を越せるかどうかも心配だったポポ子ちゃんも、1カ月以上ぶりに産卵再開しています。3日に1回くらいではありますけど。
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不思議なのは、「Coccoさんの流行り」です。
卵を採りに行くと、3つある産卵箱に均等に卵があることはほとんどなく、大抵は1か所に固まって産んであるのです。
こんな感じに。
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「時間差で順に産んでるのかなあ…」とそれほど気にもしていなかったのですが、よく見ると実に不思議な動きをしていたのでした。
時間差で産んでいたのではなく、1室に満員電車状態ギュウギュウにひしめき合っているのです。
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この写真には・・・実は、右の部屋に5羽入ってます(奥に3羽います)・・・。

おいおい、無茶だろう、順番はー・・・?



一番右の部屋に何か「産みたくなる条件」もしくは「ムード」があるのかも…と探ってみましたが、よくわかりませんでした。僕には同じに思えます。
ていうか、次の日には真ん中に9個の卵が産んであったりするのですから、わけがわかりません。
どこかが混雑してる時に、「こっちで産んでみたら?」と呼び水的な卵を1,2個隣の部屋に入れてみても、「なんか違うわ」と見向きもされませんでした。
なんなのでしょう???

たまたま誰かが入ったらそれを見た他の子もそこがいいような気になって、「我も我も」と集まってくるだけなのでしょうか。
人間の流行にはたいてい仕掛け人がいるのでしょうけど、他に追従、周囲と同化して安心する心理は人間も鶏も同じってことなのでしょうか。

実は、たまーにだけど、1個だけポツンと別な部屋に産んであることがあります。
そんなのを見ると、「いいぞいいぞー」と応援したくなる自分がいるのでした。
人のマネしたってツマラナイよねえ。
(まあCOCCOさんの場合は、「そこが一番安全」という本能に依るものなのでしょうけど)
posted by 野良人イトウ at 09:14| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月30日

巨星、堕つ。

先日、キックが死にました。

それはそれは立派な雄鶏で、ウチを訪れる何人もの人が威嚇、攻撃され続けました。もちろん僕も毎日。誰もが恐れる(!)勇敢な雄鶏だったのです。

彼がウチに来たのは3年前のこと。
ファーム・レラさんから頂いたのですが、来てすぐにそのキカナさを発揮するようになり、毎日エサをやっている僕でさえ、常に間合いを保ち後ろ姿を見せないようにしながら、棒を持って警戒していないと攻撃されるような有様でした。
何度、「この野郎!」と戦闘を繰り広げたかわかりません。後ろから思いきり鋭い爪で蹴られ、本気でムカついて蹴っ飛ばし返したこともあります。

・・・けれど、僕はいつしか彼に何とも言えない敬意のような、友情のようなものを感じるようになっていました。
彼が僕ら(群に近づくアヤシイ外敵)に攻撃を仕掛けるのは、まぎれもなく本能によるものだと実感したからです。
彼は群(Coccoさん)を守らんが為に、自分よりはるかにガタイのデカい相手(僕)に臆することなく立ち向かい続けていたのです(ヤラレる方は溜まったもんじゃないけど)。
何度痛い目を見ても飛びかかってくるその姿は、やはり「コイツ、カッコいいじゃねえか!」と思わせてくれる風格、誇りを纏っていたのです。
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晩年の、僕に対して「コイツは敵じゃなくて喰いモノを持って来る奴だ」という認識があるにもかかわらず、思わず反射的に(体が勝手に動いちゃって)攻撃しかけた後の、何ともバツの悪そうな態度(「なんちゃってねー、ふふん、エサでもつつくかな」とわざとらしく目をそらすような)などは、愛おしくさえ思えるようになりました。

息子のチビキック(ウチで人工孵化させた若い雄鶏)とは圧倒的な力の差があって、ずっと一方的にやっつけていたのですが、昨年の夏、初めてケンカに敗れて息子に追い回され突かれて逃げ回る姿を目にしたときは、老いた姿に胸が痛くなりました。
それでも相変わらず僕らには攻撃的だったのですけど…。


そんな彼も昨秋にはかなり老いがすすみ、視力もかなり衰え、肩が下がって呼吸が苦しいそうな様子も見られるようになっていました。
冬になり寒さが厳しくなったこの1月には、動きも減り、エサもあまり食べなくなっていました。
僕がいくら目の前をウロウロしても、もう攻撃してくることはありませんでした。
そして先週は、朝のエサやりの際に産卵箱でうずくまっている姿を何度か見かけました。おそらく寒さをしのいでいたのでしょう。もしくは止まり木にはすでに登れなかったのかもしれません。

産卵箱の中で眠るように固くなっていたのは、5日前の日曜の朝でした。
その日は朝から夜まで出かけなければならなかった為、「ゴメンよ…」と心で謝りながら亡骸をそのままにし、翌日木の下に埋めました。
1m以上雪を掘り、土の中に埋葬しました。
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この木の下に、僕が暮らしを共にしたたくさんの亡骸が眠っています。



キックよ、永い間お疲れ様。
Coccoさんを守ってくれてありがとう。
もうこれからは(夜中にキツネを警戒して鳴いたりせずに)安らかに眠っていいんだよ。
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posted by 野良人イトウ at 21:59| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月17日

ポポ子が生きる。

昨年11月頃、僕は大いに迷っていました。
背中がはげちゃったポポ子ちゃんをどうするか・・・?

はげる原因をつくった子とは夏から引き離していたのですが全然背中の羽は生えてこず、秋までずっとはげのまま。羽毛で覆って空気の層を巧みにつくるからこそ越せる冬なのに、命綱の羽毛がなく30㎠ほども皮膚むき出しになったままでは、この子はきっと凍死してしまうだろう…と思いました。
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こういった悩みはいつも抱えているものです。鶏は家畜。家畜である鶏の1羽にどれだけの手をかけていいものなのか?
これが猫なら迷わずに手をかけるところ、そして人間ならば言わずもがな・・・。
やむを得ないとはいえ、いのちに差をつけている自分に不快を感じることも多いです。

・・・けれど、いつしか僕らの中では、ポポ子ちゃんを生き延びさせることが何だか「この冬の命題」のようになっていたのでした。

あれこれ苦心し、特別待遇(断熱材で覆ったケージに小さな熱源)で冬に突入した12月前半、丸ハゲだった背中に新しい羽が生え始めました。

「おお!生えてきてる・・・!」
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けれどここからも進展は遅々としていて・・・
「厳寒期に間に合うのか?」

卵はほとんど産まなくなってるんですが、たまーにこんなしわしわで歪なのを産んだりして・・・
「頑張らなくていいんだよー」
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こんな卵、とてもじゃないけど「販売用」にはなりません。卵屋さんでもB級品にもならないかも。
けど、しんどい状態のポポ子ちゃんが必死に産んだ卵です。
ありがとう、ありがとう。大事にいただくね。

12月末、例年より少し穏やかではありますが、それでも寒さは厳しくなってきました。
そんな折、ポポ子ちゃんの背中に、剣山のような「羽のもと」の群が・・・!

「うわー!来た来たー!!」
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そして1月前半には、その「羽のもと」から羽毛が出てきて、筆のようになっています。
鶏の羽って、こんなふうに出てくるんだねえ。
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現在はこんな状態です。
まだ完全ではありませんが、はげていた背中は、パッと見ほとんどわからないくらいになってきました。
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いよいよ厳寒期に突入し、朝の気温も―10℃以下が当たり前になっています。
ちなみに今朝は、ウチの前は―18℃でした。
けれど腰の冷えが和らいだためか、ポポ子ちゃんは割と元気です(一時はあまり動きませんでした…)。

「何とか間に合ったね!!」
という安堵感でいっぱいです。

原因の見極めと対策が不十分で後手に回った自分を反省しつつ、体を張っていろいろ教えてくれたポポ子ちゃんに感謝。
今回も勉強させていただきました。ありがとう!

水も凍る鶏舎で、ポポ子ちゃんの生命が弾けています。

他のCoccoさんはもっと厳しい吹雪が吹き込む鶏舎で、元気いっぱい生きています。
たくましき生命、眩しいなあ。
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採り忘れた前日の卵が凍っちゃうのと・・・
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鶏舎の水がすぐに凍ってしまうのは、この時期は困ってしまうのですけど。
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今から一カ月が一番ツラい時期(人間も!)。
1か月後には「春近し!」、それまでみんな、頑張ろう。
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posted by 野良人イトウ at 22:10| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月19日

Coccoさんの稼ぎ。

現在うちには18羽のニワトリがいます(おまけに今は、生き残っちゃってる合鴨も1羽…)。
そのうちメンドリさんは16羽。
冬至に近づいて日照量が少ないので産卵率は下がってきたけれど、それでも週に80個くらいの卵を産んでくれるので、当然自家消費は出来ず、お知り合いの方に買っていただいてます。それでも残っちゃうときは、近所のカフェ(こぐま座さん)に置かせていただいてます。
値段は通常、10個で400円。

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毎週買ってくれる方や塾生さん、それからチャリティーイベントの時なんかには300円で売ったりもしますが、そういう時に「300円?いいの?それは安すぎるんじゃない?」と言ってくださる方がおられます。
「普段は400円ですよ」という返答にも「400円でも安すぎない?」と言ってくださったりすると、ホッとすると共に嬉しくなります。
・・・ああ、この人は「わかってる」なって。


卵1個30円を「安い」と感じるか「高い」と感じるか。
それは、案外重要な分岐点かもしれません。



「卵は物価の優等生」なんて言葉、最近はあまり耳にしなくなりましたが、この表現は「この社会の歪み」の象徴であると僕は考えています。

ちょっと見づらいけど、こんな統計があります(下添付)。
たとえば1950年と2000年を比較して、米10kg990円が3955円に、牛肉100g32円が393円に、封書の郵便8円が80円になってるのに対して、鶏卵1kgの価格は248円から309円。
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(というか、確か去年今年でも200円〜280円程度だったはず。50年前とほとんど変わってないのでした…)

その背景には、飼料代が抑えられていることもあるけれど、一番の理由はやはり「飼い方」の変化でしょう。
ローコストで大量生産する近代システムが最も効果的にはまったのが、「卵生産工場」だったということ。
太陽の下でミミズをつついていた「庭のとり」は、「卵を生産する肉塊」となって、スーパーで98円とか148円で並べられる「優等生」を世に送り出すようになったのですね。
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「近代化」を一概に否定なんてできないのですが、ただ、「超えてはいけない一線」というものがある気がしてなりません。
遺伝子組み換え作物もその一つですが、鶏卵にかんして、僕はすでにその一線を越えていると思っています。
「家畜福祉」「動物福祉」という概念がありますが、そういう考え方を持ち出す以前に、「鶏卵生産工場」やそこでつくられた卵(と呼ばれるもの)に薄気味の悪さを感じてしまうのです。その感覚は、自分で鶏を飼うようになってより強くなりました。



イベントで300円の札をつけて並べた卵を見て「ちょっと高いねー、どうしよう?」と言う方に対しては、とりあえず「ほんとは500円が適正価格だと思ってますよ」と返しておくのですが、本来あるべき値段、知っておくべき価値が広く伝わるように努力しなければなー、と思わされます。



さて、話は少し変わって、Coccoさんの産んでくれた卵の収入は、「Coccoさん会計」に入れることにしています。
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Coccoさんの稼ぎはだいたい月に8000〜9000円。その中から、まずエサ代を支払います。
クズ麦や魚粉、貝化石等でかかるのが毎月4000円くらいなので、その残金から(運ぶ燃料費を含めて)僕が「労賃」をもらいます。
なので、なんだか気分的に、立場が逆転?しちゃってるのでした。
つまり僕がCoccoさんに雇われてるっていう感じ。
Coccoさんからお給料をいただいてる気分。
「ありがとうございますっ!」って。

でも、家畜との付き合いって、そのくらいがちょうどいいんじゃないかな、と僕は思っています。
その感覚が「超えてはいけない一線」を伝えているように感じるし、だからその感覚を持てなくなるような「規模」や「やり方」、それを享受するような「消費者感覚」を肯定する気にはならないのですね。
「家畜」と呼ばれ人間に利用される存在であったとしても、ケージに閉じ込められ太陽を浴びることも風を感じることもなくエサをつつき卵を産み続けて1年でゴミ扱いされる存在だとしても、・・・彼らは「生き物」です。
それを忘れるような感覚、やり方が、いいわけがないのです。
少なくても僕は大嫌いだな。

1個50円の卵を丁寧に食べる・・・そんな世の中になりますように。
それを自分がもっと上手く人に伝えられるようになりますように。
その為にも、これからもCocco先生にいろいろ学びたいと思います。

posted by 野良人イトウ at 09:01| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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