2019年10月06日

技を知る。

竹工芸技能師の山根広充さんに教わる竹細工講座『竹編みをはじめよう』を行いました。
春に開催した<初級編>の続編として、今回は、午前中に<初級>、午後に<中級>と少し発展させた内容です。
(イメージとして、春に参加された方に向けて<中級>を…と考えていたのですが、午前・午後通してご参加の方がたくさん!でした)


今回も、講座は「竹」についてのお話や山根さんの作品の紹介から始まります。
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続いて、ウチでの講座の肝と言っても良い「竹ひごづくり」の実演
竹をどのように割って、割いて、竹ひごをつくるのでしょう・・・
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実際に説明していただきながら見ると、ずいぶん手間のかかる作業であることがわかります。
製作するものに合わせて、竹ひごの幅や厚みが違うので、道具を変え、調整しながら、1本1本作っていきます。
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「編む」という行為にどうしても目が行きがちですが、モノづくりのこころはやはりその前の素材の準備や段取りにあるのだろうな、と、山根さんの動きを見ながらあらためて感じさせられました。

いくつかの作業を体験させていただきます。
鋭い刃物を使うので要注意!
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こうして出来あがった竹ひごの美しいこと・・!
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このひごを使って、これからかごを編んでいくのです。
竹ひごづくりの丁寧さを見てしまうと、この後の編む作業に向かう気持ちもグッと引き締まります。



図解しながら丁寧に作業を説明してくれる山根さん。
やさしく、でも時に厳しく・・・(重要な点をしっかり聴いて作業すること!)。
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午前中製作した「四海波」は、初級編ですが、四つ目に組んだ竹ひごが持ち上がって球形になっていく様がとても面白いかごです。
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「竹の声」を聴きながら・・・少しずつ形を整えていきます。
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午後は中級編の「鍋敷き」を製作。
六角形を基本とした六つ目編みの技術です。
竹の、元の状態に戻ろうとする力、反発する力を互いに利用しながらつくられるのが竹細工。
まさに竹の声を聴き、素材と相談しながら作業しなければ、折れたり割れたりして、全部がやり直しになってしまいます。
(1本だけ取り替えたり、継いだりできないのも、竹のかごのすごさですね…!)
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午前中約2時間半、午後は約3時間半かかって、2つの作品が出来上がりました。
初めての方も、2度目の方も、かなり集中して取り組んでお疲れだったことと思いますが、美しい作品に仕上がりました。
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皆さん、お疲れ様でした!!



ここからは少し、山根さんの作品を紹介します。
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僕の知識では正しく説明できませんが、何種類もの竹ひごを使い、見た目も美しく、丈夫につくられています。
合理的に計算されつくした美しさが竹細工の特徴かと思いますが、ホンモノの技術を持った方の作品には、やはり圧倒させられますね。

そして、山根さん、今でも常に技術を高めるために様々な編み方を研究し、作品を製作されているそうです。
説明していただくと「なるほど、これはスゴイ!!」と思うようなことばかり。
この作品などは、実は通常とは違う竹の反りでつくられています(内側に入り込んでいく部分)。
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山根さんとお会いしたのは、2年ほど前から参加させていただいている札幌のイベントでした。
僕が「ひょうたんランプづくり」の講座をやっている隣のブースに山根さんがいらしたので、いろいろお話を伺うことが出来たのですが、印象的だったのが、やはり素材についてのことでした。

竹という素材の素晴らしさ、竹ひごづくりの工程など、伝えたいことがたくさんあることがわかり、ウチでの講座をお願いすることになったのです。
プラスチック製品、工業製品、そして使い捨てても惜しくない100円均一商品など、僕らの生活は人間が培ってきた知恵や技術とかけ離れたようなモノで囲まれています。
時間や手間、技術を要さない道具、使い捨てられる道具は便利ではありますが、「ホンモノ」を見る目や扱う心、知識、技術がどんどんなくなってしまうのはやはり残念なことですし、それはきっと「持続可能」ではありません。

もう一つ僕が思ったのは、「本物の技というのはやはりすごい」ということです。
僕などは、自分の使うモノや食べるモノは自分でつくってみたい、という発想でやっているので、それなりに小さなものから大きなものまで自分で作ったり育てたりしています。
割と何にでも手を出して挑戦していて、「百姓であること」「シロウトであること」にこだわってもいます(それが人間が暮らすことの原点だと思うからです)。

でも、それとは一線を画す「プロの技」は本当に素晴らしくて、貴重だと感じています。
大工さんの腕も、杜氏の感性も。
僕には真似ができません。

だけれど、そんな本物の技の素晴らしさが感じられるのも、自分でやってみているからなのだと思っています。
やればやる程、本物のプロの技のすごさがわかってくるようにも思います。
今回の山根さんの技からも、まさにそんなことを感じさせていただきました。

僕は、シロウトであることにこだわりながら、多くの方に「本物の技の価値」を感じていただけるような体験の場を用意することに努めたいと思っています。


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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

★イベント情報

『裏山トレース〜秋のイキモノ』
ネイチャーガイドの喜多としろうさんに案内していただく、恒例の「裏山探索会」。
季節を変え、同じコースでイキモノの様子、痕跡、変化を辿るので、今回から『裏山トレース』という講座名に変更しています。
今回は「秋編」。夏が終わり、これから冬に向けう準備をしている植物やキノコなどの様子を観察します。
標高120mほどの山を登りながら、秋の澄んだ空気を楽しんでいただけたらとも思います。
 〇日時 2019年10月6日(日)13:30〜16:30
 〇場所 当別町金沢147-1(エコビレッジライフ体験塾)
 〇参加費 1500円
 〇講師 喜多としろうさん


『明日のためのタネ採り講座』
「当たり前にあるけれど、タネっていったい何?」・・・というところからスタートし、タネをについて「生物的視点」や「社会的視点」など様々な角度から考えてみましょう。
タネに親しみ、「自家採種の意義」を考えながら、10数種類のタネ採り実習も行う講座です。
 〇日時 10月13日(日)9:30〜12:00
 〇場所 当別町金沢147‐1
 〇参加費 1500円
 〇定員 10名


『味わう!世界の発酵食〜臭いはホントに美味いのか』
小さなイキモノの力を借りて、食べ物をより美味しくするワザ「発酵」。
ただ、世界にはなかなか近づきがたい「奇妙な発酵食品」も数多く存在します。
「臭い!」・・・でも「美味い!?」・・・そんな不思議な発酵食品を嗅ぎ、味わってみることで、あなたの食べ物・食文化に対する視点や奥行きもきっと広がるはずです。
 〇日時 11月4日(月祝)12:00〜15:00
 〇場所 当別町金沢147‐1
 〇参加費 2500円


『つけもの日和』
「漬物講座」、今年も開催いたします!
仕込むのは、漬物の基本「たくあん」と、北海道のソウルフード「ニシン漬け」。
たくあんは、シンプルで誰でも失敗ナシの技をお伝えします。
ニシン漬けは、50年間漬け続けてきた伊藤良子氏(母です)に教えてもらいます。
 〇日時 11月日(日)12:00〜15:00
 〇場所 当別町金沢147‐1
 〇参加費 3500円


*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
posted by 野良人イトウ at 09:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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