それはやっぱり「ウンコは地球の宝物」なのだな、ということ。
10月7日に、今年も糞土師こと伊沢正名さんが来てくれたのでした。
伊沢さんに来てもらうのは、当別に移ってから3回目です。
エコビレッジライフ体験塾としては長沼町にいた時にも何度かお招きしていましたが、その頃は「講演」という形でお話だけ聞かせていただいていました。
ここに移ってからは、座学に加えてフィールドワークも行なっています。
このフィールドでの観察会が、毎回とても盛り上がるひと時。
体験塾での伊沢さんの講座の肝だと思っています。
『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室』開講です。
まずは、今回も座学から。
もともと写真家である伊沢さんの、美しいキノコたちの姿をスライドで見ながら、動物、植物、菌類や微生物たちの間で行われている「生命のリレー」について確認しました。
自然保護運動から写真家を経て、現在の「糞土活動」に至った伊沢さんの遍歴は、何度聞いても面白く、また頷かされるものがあります。
それにしても、伊沢さんのキノコやカビの写真の見事なこと!
被写体に対する愛情を感じずにはいられません。
つづいて、野糞グッズやお尻ふき用の葉っぱの紹介です。
たかが葉っぱ。されど葉っぱ。
様々な環境で野糞をしてきた伊沢さんの長きにわたる経験の蓄積は、聞けば聞くほど味わい深いものです。
ただ拭けば良いのではなく、より心地よく。より楽しく。
そしてもちろん、自然の理にかなった方法で。
これこそが「知恵」「文化」でしょう。
まさに・・・ノグソフィア!
いよいよ屋外に出てフィールドワークへ。
朝から降っていた雨はほとんど上がりましたが、まだ少しパラつく中、山や畑を見てまわります。
様々な葉っぱを、使い方を考えながら触れて、観察しました。
フィールドでのメイン実習は・・・
イトウの「ウンコの掘り返し」!
今年も、約3か月前からこの実習のためのモノを仕込んでおいたのでした。
(野糞自体は夏場はほぼ毎日するのですが、実習用に分かりやすくいくつか用意しておいたのです)
まずは3か月前のモノから。
掘り返してみると・・・
おお、無数の植物の根が…!
キノコと菌糸が…!
そして、菌核が…!
僕のウンコは、まぎれもなく多くの生き物のゴチソウ!でした。
虫やミミズや微生物が食べて、キノコが食べて、そして植物が食べにやってきています。
水洗トイレに流せば、ただのゴミとして処理され途絶えてしまう「生命のリレー」が、こうして野に戻すことでつながっていく・・・
それだけでも、「この世界で立派に生きている!」と感じました。
もう一つは1か月ほど前に仕込んだウンコ跡。
そこからは・・・
なんと、トマトの芽がたくさん生えていました!
僕が食べたトマトは、そのタネをウンコに込めて残し、ウンコの分解を待って発芽させたのです。
僕は、なんだか自分が随分と価値ある仕事をした気分になりました(笑)。
フィールドワークの最後は、野糞の達人より、野糞のワザを伝授。
しゃがみ方、穴の位置や深さ、お尻の洗い方等・・・
伊沢式の野糞は、自然との調和に加え、人間界でのマナーにもちゃんと対応しています。
室内に戻って、おやつの時間。
(ココアクリームにミントを添えました(笑))
時間いっぱいまで、熱く、楽しく、ウンコ談議に花が咲きました。
そして、ウンコ談議は夜の部・交流会でも。
真面目な環境の話から、ウンコにまつわる失敗談まで、話題は途切れずに続きました。
「食事中にウンコの話なんて…」と言われるかもしれませんが、食事中だからこそ、一対であるはずの排泄の話もしっかり出来たらよいのじゃないかなあ…。
というわけで、今年も楽しい『糞土教室』が終了しました。
実は今年は例年に比べて参加者数が少なく、ちょっともったいなかったです。
これだけ「循環」や「つながり」「共生」という言葉が聞かれ、安全安心な食べ物の話や健康に関心を持たれる中、本来話題の中心になるべきウンコ問題が結局タブーのままなのはおかしいよなあ、と思います。
「ウンコドリル」って本が流行ったりもしましたが、ウンコ自体がネタになるのではなく、「ウンコの行く末」こそが大切なわけで…。
まだまだ伊沢さんには、糞土師として活躍していただきたいものです。
僕も糞弟子の一人、糞土研究会員として、日々ウンコと土について考えてつつ・・・実践もしていきたいと思います。
それは、ウンコのこと。
ウンコはやっぱりこの地球の上で、かけがえのない<宝物>なのです!
…ってことを皆で再確認した10月7日・・・糞土師・伊沢正名さんが、今年も当別に来てくれたのでした。
エコビレッジライフ体験塾で行う伊沢さんの講座『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室』。
ここ当別に移ってから、3度目の開催となります。
以前(長沼で開催していた時)は講演だけでしたが、この場所になってからは毎回フィールドワークも行なっていただいています。
このフィールドワークが、毎年大いに盛り上がるのです。
本講座のウリなんじゃないかなーと僕は勝手に思っています。
当日午後、今回もまずは座学からスタートしました。
糞土師となるに至った経緯を笑いを交えて、でも魂を込めて語ってくださいます。
スライドには、もともと写真家である伊沢さんが撮影した美しいキノコたちの姿が・・・。
伊沢さんの写真には、被写体(キノコやカビなど)への愛を感じさせられます。
だからこんなに伝わってくるのでしょう。
僕ら動物と、植物、そしてキノコ。
それらをつないでいるものが、まさにウンコ(排泄物)なのだ、というこの世界の理。
つづいて、伊沢さんの野糞グッズやおしりふき用の葉っぱを見せていただきました。
ただの葉っぱのようでいて、長年の研究の成果が詰まっています。
野糞って何となく野蛮なイメージを持たれてしまいますが、伊沢さんの話をじっくり聞いていると「これは文化だ!」とわかってきます。
より心地よく、楽しく。
そしてもちろん自然の理にそった方法で。
・・・まさに、ノグソフィア!です。
いよいよフィールドワークへ。
ちょっと小雨が降るあいにくの天候でしたが、フィールドワークを行うには問題ない程度で一安心。
山や畑を歩きながら、いろいろな葉っぱを観察し、使い方をかんがえていきます。
同じ葉っぱでも、時間が経つと形状も変わっていきます。
1種類では使えなくても、組み合わせることで使い勝手が良くなったり。
ほんと、人間の知恵、捨てたものではありません。
そして、フィールドでのメイン実習は・・・
僕のウンコの掘り返し観察!
今年も、3か月前からし込みをしていました。
3か月前のモノ、1か月前のモノ、2週間前のモノ、数日前のモノなど、どんなふうに変化しているかを見てもらいたかったのです。
毎年やっている「掘り返し実習」ですが、今回は最高のモノを見ることが出来ました。
おお!僕のウンコに無数の植物の根が!
キノコが!
菌核が!
まさに、僕のウンコもまた、他の生き物にとってゴチソウだったのです。
そして、たくさんの生き物に食べてもらって、地球上の<循環>に戻ることが出来たのです。
「野糞は命を還すこと」・・・という伊沢さんの言葉をあらためてつぶやいてしまいました。
そして、もう一つの感動が・・・
もう一つのウンコ跡(1か月前のモノ)からは、トマトの芽がぎっしり!
この前日に僕が食べた完熟トマトの中に入っていたタネは、僕の身体を経てウンコと一緒に土に埋められ、ウンコの分解を待って発芽したのです。
そして今も、僕のウンコの栄養を吸収しながら、元気に山で生きています。
(そろそろ掘り上げて、植木鉢で越冬させようかと思っています)
フィールドワークの最後は、伊沢さん流・野糞の心得を伝授。
座る位置、穴の位置、お尻の洗い方…達人のワザ、です。
室内に戻って、おやつ(ココアクリームにミントを添えました)。
時間いっぱいまで、質問コーナーという名のウンコ談議です。
そして・・・
ウンコ談議は、夜の部・交流会にも続きます。
楽しく、でも大いに真面目にウンコについて語り合いました。
<循環><つながり>という言葉を誰もが簡単に使いますが、そこを本気で考えていくと、ウンコ問題につき当たります。
ウンコ問題は、「共生的な在り方」を考える上では避けては通れないはずなのです(でも、タブー視されるのがまだまだ実情…)。
ウンコと真剣に向き合って、ツマラナイ世の常識とたたかい続けてきた伊沢さん。
糞土師という肩書きはぴったりです。
(今年は少し参加者数が少なくて残念でしたが)来年もまた、糞土師・伊沢さんに来ていただきたいと思っています。
よろしくお願いします。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
★イベント情報
『明日のためのタネ採り講座』<参加受付中>
当たり前にあるけれど、タネっていったい何?・・・というところからスタートし、タネという存在についてちょっと考えてみましょう。
タネに親しみ、「自家採種の意義」を考えながら、実際に10種類ほどのタネ採り実習を行う講座です。
〇日時 10月14日(日)10:00〜12:00
〇場所 当別町金沢147‐1
〇内容 ・自家採種の目的、意義(座学)
・タネとり実習
〇参加費 1500円
〇定員 12名
『倒木からゴッホの椅子をつくろう』<参加受付中>
台風で倒れた裏山のエンジュの木を使って、椅子づくりを行います。その場で生木を割って削り、座面を編みこんでつくる、少し小さいサイズの「ゴッホの椅子」。倒れたままの木から、2日間かけて行う椅子づくり講座です。
講師は、むかわ町で木育に取り組む草刈万里子さんです。
〇日時 10月27日(土)〜28日(日)
〇場所 当別町金沢147‐1
〇内容 ・丸太から切り出して椅子づくり
〇参加費 15,000円
〇定員 6名
*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。