当初は、体験塾の通年コースのプログラムの1つにしていました。
311を経て、近代のインフラに過度に依存することの危険性を再確認しましたし、大きなシステムに暮らしをゆだねきることは、自立とはかけ離れた「家畜化状態」なのではないかとあらためて思ったからです。
また、例えば「火を生み出し、しっかり燃やす」ということだけでも、とても知的でエキサイティングな学びになります。
物理学です。
サバイバルって実は、「身体を使いながら科学を学ぶ」とても有効なチャンスなのだと僕は思うのです。
ここ数年は、友人を誘って、年に1度の楽しみとしての『サバイバルナイト』を過ごしています。
ロープワーク練習したり、火を熾して薪でご飯を炊いたり、ドラム缶風呂に入ったり、テントも張らずに「野宿」してみたり。
毎年やっていますが、やる度に新しい発見があったりもするのでした。
今年は8月末に予定していましたが、台風の為に延期していました。
9月の初めに大きな台風と地震、大規模停電などがあり、あらためてこの企画の重要性を感じさせられました。
そこで、今年は「みんながマッチがなくても火が熾せて、薪を焚いてご飯くらいは炊けるようになろう!」という目標で行いました。
使える水は、このタンク1つ(飲料・調理用、10人くらいで1日分)と・・・
溜めてある雨水。
トイレは、「水洗は使えない設定!」で、コンポストトイレか・・・
ここ(ひょうたんトンネルの下)。
そして、お風呂はこれです。
電気はもちろん、懐中電灯とソーラーパネルで充電したバッテリーからのものだけ。
あとは、「火」ですね。
そんな設定を確認して、さあ「プチサバイバル」スタートです。
まずは、火熾ししましょう。
今回はメタルマッチもありましたが、それでは簡単すぎちゃいます。
せっかくの機会ですから、やっぱり「きりもみ」「ゆみぎり」「マイギリ」・・・という経緯を踏んでいきましょう。
さあ、きりもめ!

きりもめっ!

きりもめ〜・・・。

・・・きりもんで〜・・・。

やっぱりキビシイので、満を持して登場、最新機種(笑)。

まあ、これを使ってもそんなに簡単ではなく、動画で長ーいドラマも撮影してあるのですけど、それは割愛して。
もくもくもく・・・「よし、この火種があればイケるぞ!」というところから。
「ふぅ〜〜〜〜〜」細く長い息で、火種を大切に育てて・・・

「ぼうっ!」
やった、点きました!

これで、今年もご飯やお風呂にありつけます。あー良かった。
(でも、いつかは「きりもみ」か「ゆみぎり」でちょいちょいと点けられるようになりたいですねー‼)
おっと・・・
火がついたからといって安心はできません。
この火を少しずつ大きくし、薪にまで移して火を安定させるにも、それなりのコツが必要です。
慣れている人には簡単なことですが、せっかくなのでみんなが出来るようになって欲しいので、しばし練習タイム。
で、この後は、まあ(なし崩し的に?)「冷蔵庫にあったから早く食べなきゃ」という体で、いろいろ美味しいものも味わいました。
スウェーデントーチも面白い。
ハチノコも食べてもらいました。

羽釜ご飯や「サバ飯」(←空き缶やビニル袋で炊くご飯等)もやったのですが、写真も撮り忘れたし、割愛。
各種自酒も味わいながら、楽しく夜は更けていきました・・・。

(結構雨にも降られたけれど、ご愛敬。サバイバルナイトですから)
オハヨウゴザイマス。
僕の寝床です(一応ギリギリテントの下。夜空は見える位置)。
向こうであえて<テントの外>で寝てるのはケージ氏。勇者だ…。
「野宿」もこの企画の大事なところです(笑)。
皆さん、朝から熱心に火おこしの練習しています。
メタルマッチや乾電池ショート式など、いろんな方法を覚えておくといいですね。
火がついたので、朝ごはんです。
残ったカレーと棒パンと・・・
残りご飯で五平餅!(美味!)
サバイバル感がだんだん薄くなって、ただ美味しく楽しいだけになっていますが、一応全部薪調理。
電気、ガス、水道など、近代のインフラが使用不可になった時にでも、それなりに楽しく暮らせる「構え(心と技)」はやっぱり大切ですね。
太陽熱調理器・エコ作くんで、デザートづくりまで。
地震や停電を経て、少しリアルな気分で行った今年の『プチサバイバルキャンプ』。
でも、思うのは、そんな「非常時」を想定しなくたって、充分楽しい「遊び」だということです。
そして、「なくたって平気だよ!」と言える逞しさをみんなが持てば、僕らはきっと「家畜状態」から少しずつでも脱していけるんじゃないかなーとも思うのです。
「電気がないと困る!」⇒「やっぱりソーラーパネル欲しい!」というんじゃなく、「ソーラーパネルも持ってるし、でも、その前提となる<暮らし方>も自体も変えちゃおう!」って発想になったらいいんじゃないかな。
(電気もモノも、「あるものでどうやって楽しく暮らしていくか」ってのが醍醐味だからね!)
こっちの方が面白いよー。
ってことを伝えていかなきゃ。
きっとその先には、原発も戦争もイラナイ未来があるはずさ。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
★イベント情報
『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室2018』<参加受付中>
今年も、糞土師・伊沢正名さんを講師に招き「本物のエコロジーとはどういうことなのか」、「生き物として人の生活はどうあるべきか」などについて、大いに語っていただきます。もちろんフィールドワークでは、糞土師の野ぐそ術もお伝えします。
〇日時 10月7日(土)13:30〜17:00
〇場所 石狩郡当別町金沢147-1
〇参加費 3000円
〇講師 伊沢正名さん
『秋山散歩。』<参加受付中>
ネイチャーガイドの喜多としろうさんに案内していただきながら、裏山を探索します。
秋の植物やキノコなどの様子を観察し、季節による変化を楽しみましょう。
〇日時 10月6日(土)13:30〜16:30
〇場所 石狩郡当別町金沢147-1
〇参加費 1500円
〇講師 喜多としろうさん
『明日のためのタネ採り講座』<参加受付中>
当たり前にあるけれど、タネっていったい何?・・・というところからスタートし、タネという存在についてちょっと考えてみましょう。
タネに親しみ、「自家採種の意義」を考えながら、実際に10種類ほどのタネ採り実習を行う講座です。
〇日時 10月14日(日)10:00〜12:00
〇場所 当別町金沢147‐1
〇内容 ・自家採種の目的、意義(座学)
・タネとり実習
〇参加費 1500円
〇定員 12名
『倒木からゴッホの椅子をつくろう』<参加受付中>
台風で倒れた裏山のエンジュの木を使って、椅子づくりを行います。その場で生木を割って削り、座面を編みこんでつくる、少し小さいサイズの「ゴッホの椅子」。倒れたままの木から、2日間かけて行う椅子づくり講座です。
講師は、むかわ町で木育に取り組む草刈万里子さんです。
〇日時 10月27日(土)〜28日(日)
〇場所 当別町金沢147‐1
〇内容 ・丸太から切り出して椅子づくり
〇参加費 15,000円
〇定員 6名
*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
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