「タネまきから始める味噌造り」と題している通り、自分で栽培した大豆で味噌の仕込みまで体験していただく連続講座です。
ほとんどの方が「5回通し」で参加してくださっているので、育っていく大豆とつき合っていただくのと同時に、僕や参加者の方々同士も長期にわたって体験を共有していけるのが嬉しいところです。
通常、講座は午後から行うのですが、今回は可能な方には午前中に集まっていただきました。せっかくなので大豆以外の作業も体験して欲しかったのです。
ちょうど刈ったばかりの小麦があったので、足踏み脱穀機での脱穀や唐箕による選別をやってみました。
ふるいにかけた後、唐箕で風選しました。
お昼は持ち寄りのランチ。
実は、豆部の方々でもこれをやりたかったのです。
豆部だけあって、豆料理が中心。美しい食卓になりました。
さて、午後からは正規の講座です。
まずは恒例、1回目に各自播種して育てている大豆の品評会です。
同じ土、同じタネを使いながらも随分生育が違っています。
「良い」「悪い」を比べるというより、「何が原因で違いが出るのか」を考えることが大事なのだと思います。
蒸し暑い日でしたが、少し座学も。
「生態系」を軸に栽培や暮らし方を考えてみよう、というねらいで行いました。
その後は、昨年12月に仕込んだ味噌の「天地返し」。
そして、今回のメイン実習、「石臼を使ってきな粉づくり」です。
肝心の出来上がり写真がありませんが・・・
完成したきな粉は、事前に蒸してついておいた餅にからめて、講座の最後にいただきました。
ちなみに、きな粉づくりの後、豆部圃場をお借りしている新篠津の「ファーム田中屋」さんへ移動。
本当は除草などを一緒に行いたかったのですが、大雨の直後だったので断念し、軽い観察程度にしています。
生育不全の株について、その原因をみんなで考えました(ああ…肝心な写真を撮り忘れ…)。
3回目ということもあって、だいぶ参加者の方同士も慣れてきた今回。
進行役としてはいろいろ失敗もあったのですが、「やっぱりこういう感じなんだよな…」と感じる部分も多々ありました。
例えばそれは、今回座学で話させていただいたことともリンクしていて、イキモノのかかわり合いを示す矢印(主に「食う」「食われる」だけれど…)が多く複雑である程に、生態系としては「豊か」だということ・・・

それは、人間関係でも同じじゃないかということで・・・
だから僕がこういう「学びの場」を開いているのも、「自分が何をするか」って事以上に「参加してくれた人同士が(共有体験を経て)どういう関係になっていくか」を見たいから、というのが理由なのかもしれません。
僕の一番の師は、「生態系」。
できるだけそれに沿った暮らし方をしたいし、人との関係も「多様で豊か」なものに向かえばいいな、と考えています。
僕にとっての「体験塾」は、それを具現化するための一つの方法なのだなあ・・・と、生態系の話をしながらあらためて思ったのでした。
『ぐるりの豆部』、第4回目は10月9日(日)に行います。
毎回「大豆の加工」を行っていますが、次回は「納豆造り」をメインに行う予定です。