「えべつ脱原発芸術祭2016」のステージイベント、「つくるみ劇場」です。
「原発なんてイラナイ!」という思いを表現し、確認し合える貴重な場に枠をいただけたことをありがたく思います。
僕らの演目は、もちろん「劇団いもや」。
昨年末に行なった『ポヘポヘミアン・ラプソディ』を再構成し、「つくるみバージョン」として公演させていただきました。
急に来られなくなったメンバー、お子さんが発熱してギリギリに駆けつけてくれたメンバー、そして僕自身も前日からの体調不良が回復せずに午前中のリハは不参加、38℃くらいの熱と腰痛腹痛のまま本番に駆けつけるという、暗雲立ち込める状況だったのですが・・・
そもそも実力をお持ちの上に信頼関係ができているいもやメンバーの皆さん、不安要素など全く感じさせない磐石のムードでステージに向かうことができました。
影絵チームは和気あいあいと準備を進め・・・
僕は、リハの状況を聞きつつ「真剣」な最終打ち合わせ。
(いやあ真剣さがにじみ出ていますねぇ)
お客さんも満員御礼、いよいよ演目開始です。
いもやこうのさんの登場は、もはや「いよっ、待ってました!」とばかりに拍手で迎えられます。
なんといっても今回は、Mさんの馬頭琴生演奏が味わいを深めてくれました。
やっぱり生演奏はいいですね。
H氏の女方もはまり役でした。関西弁てのもよかったですね。
大工C氏の「いも美姉さん」は、この劇団の目玉。
普段とのギャップだけで十分面白いのですが、実は毎回モデルチェンジをする影の努力があるのでした。
じーさんも調子悪いなりに意外とトンでますね。
今回役者をお願いしたAさんは、器用で対応力が高く役作りがとても丁寧!ストレートに高い演技力を発揮してくれるメンバーはありがたいです。
そして、なんといっても「いも吉」役のKさん。最強の小学生!
大人の悪ふざけの中で、しっかりストーリーを進めてくれる「劇団いもや」の大黒柱です。
大人のトチリを舞台上でも素早くフォローしてくれるのでした・・・(ありがとう)。
今回のハイライト、いも神さま飛翔!!
ただでさえ少ない練習時間の8割くらいがここに費やされたような…。
(「必要な演出」というよりは、悪ふざけなんですけどね…だって面白いから。僕らは練習時、毎回大爆笑でしたが、お客さんの反応は「笑」よりも「おお…」という感嘆で、それがまた面白かったです)
そもそも、「劇団いもや」は、僕といも屋の河野さんがちょっとした演劇ワークショップに参加したのがきっかけで始まりました。
そのワークショップでアイヌ神話を用いていたので、そのまま当初は「アイヌのお話」でやっていましたが、なんとなく手応えがイマイチだったので「もっと僕らなりの面白さでやろうよ」ってことで、「いもやのプロデュース劇団」というコンセプトを僕が勝手に(まあ後付けで…)立ち上げてしまいました。
河野さんから「焼き芋屋あるある」を聞き取り、その時々のテーマを決めてオリジナルの脚本をつくる、という「劇団いもやスタイル」が始まったのでした。
僕らは所詮、アマチュアです。
それぞれ日々の仕事や暮らしに追われています。
練習時間も準備する時間も大してないし、メンバーが集まって練習できる回数も限られています。
影絵を取り入れたのも、「影絵ならセリフ覚えなくていい」という理由からです(なので最初は全編影絵にする予定でした)。
でも、「プロじゃない…」からといって、舞台に上がることを軽く考えてはいません。
普段の仕事や暮らしがあるからこそ、こういう機会を楽しみたいと思っているし、観てくれる人を喜ばせたい、楽しませたい、という願いを持っています。
「限られたものしかない」からこそ、その「限られたもの」とアイデアをフルに使って、僕ら自身が演目を創り上げる過程を楽しみ、かつお客さんに楽しんでもらうことに全力で向かっています。
「非日常を慈しむ思い」。
それがアマチュアの心意気じゃないか、と僕は思います。
3年やって6公演。
影絵チームの人たちは毎回工夫を凝らした影絵をつくってくれるので使わないのはもったいない気もします。が、こういう舞台って、その「過程」も楽しみなわけで、打ち上げ花火みたいに本番はじけて「あ〜楽しかったね!」がちょうど良いのかもしれません。
チャンスをつくってくれた「つくるみ劇場」実行委員の皆さんや観てくれたお客さんへの感謝はもちろん、素敵なメンバーの皆さんに心から感謝です。
ありがとう!またやりましょう!