この先、場所やカンバンが変わることはあっても、自分の体験をベースにした「学びの場」や人がつながる<結>のような「緩いコミュニティ」を維持することを続けていきたいと思っています。
ただ・・・、今やっている方法でこの先も続けていくことはできないだろう、という自覚も持っています。
一番はお金の問題です。
参加していただく方からの受講費だけでは、自分に必要な「収入」を賄うことはやはり難しいので、どうしてもアルバイトをしなければなりません。
塾の運営にかかわる手間と不足分の小遣い稼ぎ(学童保育等)、そして一番重要な「畑や環境の維持、暮らしそのものにかける手」をこなすだけで、日々いっぱいいっぱいだったりします。
5年間寝る間も惜しんでやってきたけれど、このペースで続けていくことは体力的にも無理だし、違う事業展開にしていく必要があるのははっきりしています。ただ、青写真はあるものの、具体的な計画にはなっていないから、それを整理し必要なものを揃えていく時間も欲しいわけで…
ということで、昨年秋ころには、「せっかくこれまでかかわってきた法人との関係も切れるのだから、体験塾の通年コースは一旦やめよう(単発講座のみにしよう)」と考えていました。
ところが・・・
例年そうなのですが、12月の通年コース最終日には、「ああ、やってよかったな!」「またやりたいな!」と思ってしまうのです。
それは一にも二にも、「人」。
「こんなに素敵な人達と出会い、時間を共有することができた」・・・そのことだけで、十分やってきた価値があると感じられるし、そんな「縁」を生む場が体験塾(の通年コース)なのだとしたら、それは無くし難いのでした・・・。
そして昨年末、僕はこう考えました。
「とりあえず来年、もう1年やってみよう」
「通年での募集をして、人が集まるならそれを<縁>と思って開催しよう」
「人が集まらないのなら、単に今回はそういう縁がなかっただけのこと」
「そのときは単発の講座のみ行って、出来た時間は次の展開に向けた準備に勢力を注げばいい!」
やると決めたからには、労を惜しまず開催に向けた準備をしました。
リーフレットやチラシをつくり、アチコチに配布。たくさんの知人が配布を手伝ってくれました。
また、お友達(この方も元塾生さん)がホームページを作成してくれることにもなり、4月末の開講に向けて説明会も実施したのでした。
が、通年コースの申し込み自体は思わしくなく、結局、「最少催行人数」には至りませんでした。
最少人数は、自分の収入として「塾の運営にかかる手間を考えるとこのくらいの身入りはないと困る」という最低限の額(その額があったとしても他に仕事をしないとやっていけませんが…)ですから、それに至らない限り「やめるのが賢明」です。というか、事業としては成立しません(ぶっちゃけ収入としては、年30万円弱ですから…)。
ということは重々分かりつつ…
1ヶ月ほど不眠にもなりながら考えた結果…、今年も通年で行うことにしました。
やっぱり参加したいと言ってくださる方との「縁」、そしてその方たちの「学びたい顔」が理由です。
縁を大事にしたいし、期待してくれるならそれに応えたい、そう思ってしまいました。
ほんとにこれで良かったのかはまだわかりません。
今年はお子さま連れの方が多く、「公平で心地よい場」をつくるための課題も、いつも以上にたくさんあります。
でも、やるからにはいい時間を共有したいし、この場で素敵な「縁結び」がたくさんできることを願っています。
生態系と同じように多様性に富む場にしたいと思っているので、今後も「排除」するのでなく「バランスを取る知恵」を働かせながらやっていくつもりです。
とにかく、5年やっていても一つひとつ手探りです。
ていうか、(よく考えるまでもなく)5年てのは「たった5回」。
畑や田んぼもそうだけれど、自然に添って生きようとすれば、大体のことは1年に1回ずつしか経験できません。
よくお百姓さんが「毎年1年生だ」なんて言うけれど、それもよくわかります。
環境も、自分の状況も、まったく同じことなんてありません。
2,3回やった程度のことを「実績」なんて恥ずかしくて言えないです。
祖母から教わった「実るほど頭を垂れる稲穂かな」って言葉、昔はキライだったけれど、今じゃ座右の銘の一つ。
知るほどに、経験を積むほどに、ますます難しさが見えてくるし、自分の身の程も分かってしまいます。
とにかく、次の展開を視野に入れつつ、今年出会った人達との「縁」を大事に体験塾をやっていこうと思います。
そうすることがきっと次につながるはず。
ひと粒ひと粒タネを播いていくような感覚ですねー。
頑張って続けてください、ぜひ。
前回の、種のお話しは、大変勉強になりました。自然農法とは何か、土って何を意味してるのか、とてもとても、勉強になりました。ただ単に、野菜作りや、田舎暮らしのノウハウを学ぶ塾でなくて、上手くレールに乗ってくれあたらいいなぁ・・と、思いました。
そう言っていただけるとホント励みになります。
是非また来てくださいね(遊びにでも)。
ただの通行人さん、ご意見ありがとうございます。ただ、これまでの様子からすると、場所(位置)は良いと思っているんです。私的な理由でそのうちもう少し札幌近くに移る予定ですが。一番の問題は、広報かと。似たような(そう見える)活動をしている場所が増えているのもあるでしょうね。それはそれで結構なことだと思います。