2013年09月11日

羊を活かす暮らし方。

先週末の体験塾、メインのプログラムは『羊を活かす暮らし方』。講師にハイジ牧場の場長、金澤さんをお招きしておこないました。

天候は残念ながら今一つで、しとしと雨が降ったりやんだり。そんな中、少し早く集まった方で小麦の脱穀などをしてから昼食。もちろん持ち寄りの「らんらんランチ」です。

ランチ後、軽く近況報告など済ませてから、いよいよ講座が始まります。
まずは金澤さんより「羊という動物の生態」「家畜として共に暮らすあり方」などをお話していただきました。なかなか聞くことのできない「生産業としての畜産の難しさ」「消費者に伝わりづらい現状」など社会的な面からのお話もあり、参加者一同聴き入りました。
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その後は、急きょ行うことになった「毛刈り」です。
羊さんを連れてきていただきじっくり観察させていただく予定はあったのですが、本来毛を刈るのは春。今から冬に向かっていく時期に行なうことはありません。
それがこの子の毛を刈ることになった理由は・・・?
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羊・・・出荷する前には毛を刈らなくてはならないのですね。
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とっても愛らしい表情の羊さんを前に、ちょっとシリアスなムードが流れました。



屋内に戻り、「羊毛加工実習」です。
刈ったばかりの毛はまだまだすぐには使えないので(その作業についても少し話していただいて)、準備して下さったキレイな羊毛でフェルト細工を行いました。
初めての方もいたのでもう少し簡単なものをつくれば良かったのかもしれませんが、「せっかくだから使えるものをつくりましょう」という金澤さんの心意気を頂戴して、ちょっと贅沢にたくさんの羊毛を使ってスリッパや帽子、ポットカバーなどに挑戦(最初はフェルト玉くらいで・・・と考えていました)。
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ムズカシイのは確かですが、この手のことはつくりながら体がわかってくるものでもあります。何度かやってみると羊毛がフェルト化する感覚もつかめるので少し大きなものでもつくれるようになりそうです。
後からいくらでも修正が利くのも羊毛の素晴らしさ。夕飯後も、談笑しながらニードルでチクチク夜なべの作業。手を動かしながらの雑談が、またいいものなんですよね。
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ちなみに、この日の夕飯は、「羊肉の薬膳カレー」と「モモ(チベット風肉まん)」。とっても貴重なハイジ牧場の羊肉を美味しくいただきました。



翌日はミニ講座からスタート。ミニ講座は、参加者の方に輪番で講師を務めていただく時間です。
今回の講師は、『リンパの流れとはたらき』をテーマにリンパマッサージのやり方などをお話しして下さったTさんと・・・
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『魔法の質問』というミニワークショップを行って下さったKさん。
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リンパマッサージをしながら体を整え、その人らしさを認め合う「質問」を投げかけ合いながら心をほぐしました。「魔法の質問」はキッズインストラクター用のもので、子どもを対象としているようなのですが、大人にとっても十分価値のあるものですね。
どちらもとっても貴重なお話で、「やっぱりミニ講座は面白い!」とあらためて思いました。ミニ講座を行うこと自体が、参加者同士を認め合う時間にもなっているはずです。

ミニ講座の後は、『持続可能な社会・暮らしのあり方』についてのショートディスカッション。
「リサイクル」や「植林活動」「エコカー」など「エコロジカル」「持続可能(っぽい)」イメージで推進されているコトモノは、実際はどうなのでしょう?また、「割りばし」や「ダム」「化学肥料」など「あまりエコっぽくない」イメージのコトモノには利点や価値はないのでしょうか?はたしてそんなに「悪いもの」なのでしょうか?・・・ということを意見を出し合いながら考えてみたのです。
様々な角度からの情報を得てみると、すべてのことが一概に「これは善い」「これは悪い」とは決められないことがわかってきます。「都合の悪い何か」を隠すために特定のものを悪玉として強調するなども、いつの時代も使われてきた手口(例えば数年前までのCO2と原発の関係のように…)。
本質を見極めるには、客観的で冷静な情報判断力がとても重要であることを感じてほしいという思いで、ディスカッションの後は『こんにちは農薬』という講座も行いました。
「化学合成農薬」もイメージ先行で嫌われているものの代表です。こんな講座を行うと、一部の方から「お前は農薬の販売員か?!」と言われてしまうこともあるのですが、僕は単純に見えにくい情報を感情を交えずに浮かび上がらせているだけ。僕自身は、農薬を買って使うことはありません。そこにはちゃんと「理由」があります。「危険だから」「毒だから」なんて漠然とした理由ではありません。
だけど一方、この社会において適切に使用して生産されている農家さんを非難することはできないとも思っています。社会経済の面からも生態系の面からもない方がいいけれど、なくすことはできないし、「使い方次第」だとも思っています。

短時間でいろいろ話してしまったため、「モヤッと感」が残った方もいたはずです。
でも、その「モヤモヤした感じ」がとても重要じゃないかと僕は思うのです。
「わかりやすい情報」「あらかじめ答えも感想も用意されている報道」ばかりのこの(表面ばかりスッキリした)社会に必要なのは、メリットデメリットを踏まえた上で、モヤモヤを抱えながら判断していく力だと考えるからです。
なので、「モヤッと感」を持ち帰っていただくのは本意なのですが・・・

やっぱり外で体を動かしてスッキリしちゃいましょう!
雨が上がりの小気味良い小春日和の下で、みんなでイモ掘り
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1時間弱の作業の後は、こぐま座さんでお昼をいただき、恵庭の自然農園「恵子ガーデン」へ。
6月以来の、坂本一雄さんの圃場見学です。
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相変わらず美しい「共生空間」でした。



今回は恵庭にて現地解散です。
2日間の長―いプログラムに参加していただいたみなさん、お疲れ様でした(もちろん1日しか来られなかった方も!)。
ついついいろんなことやりすぎて長くなっちゃうのが悪い癖です・・・。

御もてなしに徹したコーちゃんはすぐにグッスリ…。
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(家出に徹したトッチは元気ハツラツです…)

posted by 野良人イトウ at 08:06| Comment(0) | 体験塾2013 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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