2017年07月17日

愛を込めて、野に放つ。

2008年に『くう・ねる・のぐそ』を読んでハゲシク共感し、2010年に『カビ図鑑』を手にしてその美しさに心を躍らせ、「いつかお会いしたい!」と思っていた写真家、いや糞土師・伊沢正名さんを初めて招くことが出来たのが、2012年。
それから、糞土研究会の一員としてお付き合いさせていただきながら、来道の際には毎年講座を主催させていただいています。



今年は7月16日(日)、初夏の3連休の中日というスバらしくも行楽日和な日程となってしまいました。
「海へ山へ各種イベントへと出かけたいであろうこんな日に、ウンコの話を聴きに来てくれる方がどれ程いるだろうか…?」という心配もあったのですが・・・嬉しいことに10数名の方からお申し込みをいただき、ホッとしていました。

参加者の皆さんに少しでも楽しんでもらいたい、そして当別まで来てくださる伊沢さんをノリノリにさせたい、という思いで僕らが準備したのは、以下の3つ。

まずは、これです。
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伊沢さんの糞土思想に触れたことのある方にはピンとくるでしょう、この<宝物>の印。
そう・・・小枝でつくったピラミッドの下には、僕のウンコが埋まっています。
講座の1か月前から、この場所に<教材>となるウンコを日付付きで順次埋めていったのでした。
(この山、僕しか入らない場所ばかりなので通常は割と気ままに用を足しています)


2つ目がコレ。
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命名<ノトイレ>です。
「せっかく伊沢さんの話を聴きに来る方々に水洗トイレを使わせるのも惜しいなあ」
「とはいえ、女性にその辺でオシッコもどうぞ、と言ってもイキナリは難しいだろうなあ」
と思い、野糞・ノシッコとトイレの中間に位置するコンポストトイレを野外に設置してみたのです。

囲いは出来るだけ簡素に。
一定の安心感を確保し、だけれど野で放つ感覚も得ていただけるように考えて用意したのが、この<ノトイレ>でした。
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(一応木陰に置いたのですが、思いの外強い雨が降ってしまい、前半は使用が厳しかったのが残念でしたが…)


そして、3つ目がコレです。
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伊沢さんが来られるときはたいてい前泊されます。
今回も前日の夕方にいらっしゃったので、夕飯後にチビチビやりながら、プレゼントしました。
M氏作、ふんどしパンツ。
藍染めにするか迷いましたが、「糞土師だからやっぱり…」ということで、ベンガラ(泥)染めの力作です。

入浴後に早速着用していただき、翌朝「はいてるのがわからないくらい軽くて気持ち良い!」というお言葉をいただきました。
あ〜良かった。
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・・・・などということが前日までにあり、いよいよ講座当日を迎えました。


舌癌を克服された伊沢さんですが、現在もひどい口内炎に悩まされており、最近はハードスケジュール用に<音声付きスライド>をご用意されています。
今回も、当日朝に「この後も講演が続くから、前半のスライドは音声付きにさせてもらう」とおっしゃっていたのですが、開始前の雑談からいきなり本調子になって止まらない伊沢さん。
ちょっと心配だけれど、場の雰囲気は好調で、僕も一安心でした。
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20分強の雑談(というかイキナリの核心の話…)を一区切りにしていただき、講座本編が始まりました。
ここは予定通りに音声付きのスライドで。
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もともと写真家をされていた伊沢さんの撮った美しい菌やカビやキノコの写真、そして伊沢さんが魂を込めて観察を続けた野糞の分解経緯記録を観ながら、イキモノのつながりや自然について、人の在り方についてじっくりと考えていく時間です。

午前中は座学で終了。
お昼を挟んで午後はフィールドワークの予定でしたが、雨模様の為、最初は屋内で<葉っぱの勉強>となりました。
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「ほら、この触りごこち、スゴイだろう?」
「こんな枯葉でもこうやって使えば…」
と、ご自分の体験で蓄積した<知恵>を伝授して下さる伊沢さん。
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「ホントだ!スゴイ!」
と葉っぱに一喜一憂する皆さん。
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幸運にも雨が上がったので、屋外にてフィールドワークです。
まずは畑の作物で、使えるものをチェック。
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そして山へ。
やはり、肝心なのは、自分で触って感じ、考えること。
一つの葉っぱ(植物)でも、生育段階や部位、摘んだ後の時間による変化などでかなり<使いやすさ>は異なります。
いろいろな方向から対象をとらえ、多面的な観察をもとに思考していくことの重要性を感じるのも、この『糞土教室』のねらいかもしれません。
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葉っぱの観察の後は、いよいよ<お宝の発掘>タイムです!
昨年に続いて参加して下さったSさんにご協力いただきました。
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・・・・が。
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思いの外、分解はすすんでいませんでした。
前日からの雨が溜まっていたのもありますが、そもそも水の溜まりやすい場所だった為、嫌気性分解となっていたようです。
すでにウンコ、ではありませんでしたが、ややドブ臭いヘドロのような状態でした。
決して嫌気性が悪いわけではないのですが、好気性分解に比べ時間がかかるのと、虫たちが食しにくい状態だったということです。
埋める場所によって分解の仕方も随分変わる、というのが今回の学びでしょうか。

最後は、糞土師流・野糞法の奥義を参加者の皆さんに伝授。
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森の中で質問なども受け、その場所で今回の講座を終了しました。

が、終了後も話は尽きなく・・・
再び屋内に皆で座して、Hさん差し入れのグッドチョイスなお菓子をいただきながら・・・
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しばらくの間はウンコ談議が続いたのでした。
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やっぱり来年は、講座後の懇親会が必要ですねー!


重度の舌癌を克服されて、今なお糞土思想を伝えるために全国を走る伊沢さん。
共感するものとして、今後も応援したいと思いますし、僕自身も自分のやり方で「ウンコと共に生きる」術を実践していきたいと思います(野糞もいいけどやっぱりコンポストトイレも捨てがたい…)。


イキモノはすべて、他のイキモノにウンコと自分の身を提供している。
ウンコはすべて、次のイキモノの大切な糧であり、ご馳走である。
僕ら人間は、イキモノを殺して喰い、生きているにもかかわらず、ウンコも自分の身も誰にも提供せず無駄なエネルギーばかり使っている。
僕らがこの地球上で他のイキモノと共生しようとするなら・・・
まずはウンコを正しく次のイキモノに提供すべきじゃないか。

それが糞土思想(だと思います)。

「地球に愛のお返しを」
伊沢さんの言葉。

ウンコは、具現化した<愛>なのですね。


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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。


『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
毎年、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている小屋づくり講座。今年の舞台は、千歳市にある「リサイクルファクトリー」さんの敷地内です。
「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
〇日時 7月8日(土)9日(日)22日(土)23日(日)9:30〜18:00
〇場所 リサイクルファクトリー(千歳市中央690‐1)
〇参加費 7000円/1日、13000円/2日間、
     17000円/3日間、20000円/4日間
       *昼食、午後の軽食付き
〇定員 15名
〇講師 千葉英希さん(建築工房らくだ)


『今日から我が家も発電所〜イオさんの独立型太陽光発電講座』
今年も行ないます、イオさんの太陽光発電講座。当然、重要なのは<独立型>であるということです。
前半は、イオさんこと早川寿保さんにエネルギーについて語っていただき、後半には実際に太陽光発電のキットを組み立てる演習を行います。
希望者には初歩的なキットの販売もしていただくことになっています。
〇日時 9月9日(土)13:30〜16:30
〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
〇参加費 2500円
〇定員 15名



posted by イトウ at 22:21| Comment(0) | 思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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