2017年04月20日

まだまだ青い尻。

建築家の津端修一さんと妻・英子さんの暮らしぶりを追った映画『人生フルーツ』が、シアターキノでロングラン上映されています。
たぶん2月いっぱいくらいの予定だったはずなんだけど、何度も延長されて、4月後半になる現在も上映中。さらに監督のトークショーまで行われるようです。

僕は3月初め頃に観てきました。
そもそも、5年前くらいにお2人の著書『あしたも、こはるびより。』を手に取ったのが始まりで、以来、時々その本を眺めては、とても穏やかで品があって楽しそうなお二人の日々に触れ、「ああ、こういうじーちゃんになりたいものだな」と思っていました。
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90にもなるお2人の暮らしぶりを描いたこの本、今でも大切にしています。


僕が観に行った時にもシアターキノは満席でした。
正直言って、キノでこれほどの人を見たのは初めて!というくらいの混み具合に驚きつつ、やっぱり素敵な修一さんと英子さんに見入りました。
本には書かれていなかった、「何故彼らがそういう暮らしに向かったのか」というところもよくわかりました。
建築家として最前線にいた修一さんが高度経済成長期のただ中で失われていくものに気づく、そのセンスにあらためて驚かされました。
(現在の、飽和し疲弊している時代に僕らが「もう一つの道」を求めるのとは全く意味が違うと思うのです)

半世紀以上の時をかけて育てられた場。
それを続けてきた彼らの信念の源を垣間見せてもらったように思います。



果樹が育つには、それなりに必要な時間があります。
人を含めたイキモノが育つにも、場が出来ていくにも、必要な時間があります。
適切な時間をかけて出来ていくものこそ美しい、と感じます。
(そうではないものがあまりに多い世の中ですからね…)

「できることから、小さく、コツコツ。
ときをためて、ゆっくり。」
・・・しゅういちさんが、依頼された建築デザイン画に記していた言葉です。
「ときをためる」なんて、素敵な言葉だなあ。



一方で・・・
お2人が特別なわけでもないのだろうな、とも僕は思っていました。
「当たり前のこと」として、丁寧に暮らしを営み続けている人たちは、(別に本や映画にならなくても)たくさんいます。

考えてみれば、自分の親だって、十分彼らに負けないだけの丁寧な日々を重ねているわけです(あんなにお洒落ではないけれど)。
ちなみに僕の実家の畑は、父が子どもの頃から祖父を手伝って耕し続けてきたところ。
父は、勤め人をしながら、朝夕や休日にはいつも畑にいました。
○○農法を実践しているわけでもなくて、ちょこちょこ化学肥料だって使っているみたいだけど(農薬は不使用)、フカフカで虫もたくさんいる美しい畑です。
「持続可能ななんちゃら…」なんて一言も口にしないけれど、80年以上かけて育てられた「場」です。

母の、手料理にかける時間や掃除や収納の丁寧さにも今更ながら驚かされたりします。
当たり前の暮らしの中の、丁寧さ。
それを淡々と続けていくことの素晴らしさ。

そう。
名の知れた人ばかりがスゴイんじゃなく、学ぶべきことは、身近なところにきっとたくさんあるのでしょう。
『人生フルーツ』を観ながら、僕はあらためてそんなことも思っていたのでした。
(そして、実は、なんであの映画にあんなに人が入り続けてるのか、僕にはよくわからなくて不思議なのでした。まぁいい映画だとは思うけど…他にもいい映画はゴマンとあるのにね)



3年、5年なんてホントあっという間です。
僕がこういう暮らしに浸るようになってもうすぐ10年になりますが、やったうちにも入らないような気が、最近はしています。
20年、30年…と積み重ねていくことで、自分の中に暮らしが馴染んでいくのかもしれません。

そんな思いが、ここ数年どんどん大きくなっています。
やればやる程、自分の未熟さや経験不足を感じるのです。
「自分などは尻の青いペーペーだなあ…」と。
(そういう思いが強くなってくると、「塾」もやりづらい気分になってきちゃうのですけどね…)

まあ、慌てずに。丁寧に。
そして驕らずに。
続けていきたいと思います。

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。
自主企画の講座の他、随時出前講座も承っています。

『春山散歩。』
我が家の裏山を探索し、春の植物を観察しましょう。
図鑑を片手に特徴をおさえて名前を確認したり、食べられるものを選んだりしながら、山頂近くにある大きな桜の木を目指します。
下山後、採取してきた食べられる野草を簡単な調理で食べてみる予定です。
〇日時 4月29日(土) 13:00〜16:30
〇場所 エコビレッジライフ体験塾
      (当別町金沢147−1)
〇定員 10名(残席わずかです)
〇参加費 1200円

posted by イトウ at 08:12| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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