2019年07月10日

バイキンと健康。

不調が始まったのは6月29日(土)からでした。
咳と鼻水が出始め、37℃台の微熱。「あ、感染っちゃったな」と思いました。
小さいヒトが3〜4日高熱が続き、看病のために寝不足が重なった直後のことです。

30日(日)には『豆部』の活動があったので、マスクをして1日過ごし、何とか仕事を終えました。
夕方、ホッとして熱を計ると39℃…。
そこから、今回の闘病が本格的に始まったのでした。

7月1日(月)朝38℃台。1日寝て過ごして夜には39℃台。
7月2日(火)朝37℃台前半。「峠は越したな」と判断しワークシェアへ。
      午後、だんだん身体がキツくなり、早退。帰宅後40.7℃。
7月3日(水)朝には38℃くらいに下がったけれど、1日大半寝て過ごす。
      夕方少し外仕事をしたら、急に高熱に40℃。
7月4日(木)朝には37℃台後半。なるべくゆったり過ごすものの、午後から少し環境整備など。
      夜にまた39℃台に。
7月5日(金)熱は38℃台。咳はこの1週間止まらない。
      翌日より『小屋講座』もあるため、諦めて通院を決める。

「なんだか熱も下がらないし、人に感染させても困るから一応通院しておこう」と決めたものの、普段発熱や風邪で通院することなどないので、どこの病院が良いのか全然わからず。
地元の内科がイマイチ信用できないのは小さいヒトの通院で感じていたので、江別市の行きやすそうな「某内科」に何となく向かいました。

江別市・某内科にて。
血液検査の結果を見て・・・

医師 「赤血球の数値が高いから、バイキンが入ったんだね」
僕 「バイキン…ですか?」
医師 「そうだね。赤血球の数値が高いからね」
僕 「(検査表を見ながら)ここが赤血球ですか?」
医師 「違った。白血球だね。バイキンが入ったんだね」
僕 「バイキンって…どんな?」
医師 「(やや沈黙)バイキンが入ったので抗生物質出しますね」
僕 「はい。でも、どんな菌なんでしょう?」
医師 「(ちょっとムッとして)抗生物質2種類出すから大丈夫」

その後、思いついたように、
医師 「じゃあ、痰調べてみますか。痰見ればもう少しわかるから。痰出る?」

その「痰採取」も看護婦さんと医師のやり取りがドリフのコントみたいにチグハグだったのですけど、長くなるので割愛。

医師「じゃあ薬5日分出しますので、5日後にまた来てください」
僕「あ、痰の検査結果は…?」
医師「そんなのすぐにわかんないよ。5日くらいかかるから、5日後に来てください」
僕「あ、はい…(じゃあ今日の薬はわからないまま出してんの…?)」


なんかもう、「バイキン」という言葉が出た時点で「こりゃダメだ…」と思ったわけですが、ウイルス性の「風邪」の場合は抗生物質なんて無効のハズ。
「とりあえず原因はわからないけど<症状を抑える薬>と<抗生物質>出しときゃいいだろ」というのが、今の内科の主流なのでしょうね。

「もういいや」
と、今回は開き直って、出された薬をすべて言われたように服用しました。
逆に体に「ダメージ」が残ることを覚悟しつつ、それも含めて人体実験です。
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翌6日(土)と7日(日)は『小屋づくり基本講座』。
結構ハードな2日間です。
でも、解熱剤のお陰でなんとか乗り切りました。
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(でも、乗り切れたホントの理由は、お助け隊に駆けつけてくれた友人たちのおかげなのです。感謝!)


7日(日)夜は当然のように39℃近くの熱。
さっさと寝て、回復させましょう。

8日(月)をゆったり過ごし、熱は37℃台で安定してきました(平熱にはならず)。
9日(火)平熱には戻らず、咳も止まらないので、札幌の少し大きめの病院に通院。
まあ、そこでも結局は<症状を抑える薬>と<抗生物質>出されただけでした。
(でも、診療費用は江別市・某内科の1/3。なんなのこの違い?)



さて、というわけで今日は7月10日(水)。
風邪の初期症状が始まって12日目となります。

熱はまだ37℃台から下がらず、少し動くと上がってくる状態です。
咳は当初よりは落ち着きましたが、出始めると止まらなかったりもします。
あとは、体が重ダルく・・・お腹が張って、便がゆるい感じです。



本当にタイミングとして面白いなあ、と思うのは、ここ1か月ほど「ヒトと体内細菌の深い関係」についてあらためて整理していた時だったからです。
もともとある程度の知識はありましたし、そのことを踏まえた食生活をしていますが、今一度知識を整理しておこう、と本を読みまくっていたのです。
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特に『土と内臓』はグッとくるものがありました。

「僕は、僕だけで僕として生きているのではない。」
禅問答のようだけれど、科学的な現実なのです。
最近出された本を読めば読むほど、小さいイキモノ達がいかに僕らの身体や心に影響しあっているかがわかります。
それが、最先端の「科学的常識」です。

そして、それと真逆な発想が・・・「バイキンがいるから抗生物質」なのですね(笑)。



抗生物質も化学薬品も、そして食品添加物や農薬も、僕は「存在を否定」は出来ないと思っています。
それが必要になる事態は確かにあります。
実際、抗生物質や各種ワクチンのお陰で無数の命が救われたでしょうし、現在の食糧生産現場において薬品の使用なしに必要量を確保することは難しいと思います。

ただ、賢く使う必要があります。
決して「万能薬」などではなく、大きなリスクを背負っている自覚を持って扱うべきです。
本当に必要な時にだけ、最小限の薬を使う・・・そういう発想をお医者さんにも農家さんにも持って欲しいです。
(無農薬の方がエライなんて単純には僕は考えません)

病気などから「身を守る基盤」は、当然、自己の免疫系であり、それを支えているのが常在菌群(これだってバイキンだよ)です。
作物だって、健康に育つためには多様性豊かな微生物群を抱えた豊かな土壌が不可欠でしょう。
僕らの腸と同じように、植物の根も、「彼ら」とチームを組んで生きています。
きっと、全部同じなのです。


僕の身体のマイクロバイオーム(常在菌群)がこれからどうなっていくか、積極的に働きかけながら見ていきたいと思います。
これからまた大事にするからね!
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これは、病んだ僕の糧だった「麹甘酒」と「豆乳ヨーグルト」。

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

★イベント情報

『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座<後半>』
年に1棟、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている「小屋づくり講座」。「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
  〇日時 20日(土)、21日(日)
  〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
  〇参加費 7000円/1日 13000円/2日間(*リピート割引あり)

『ウンコは地球の宝物〜糞土師の糞土教室』
今年も、糞土師・伊沢正名さんを講師に招き「自然界の循環」「本質的なエコロジー」「生き物としての人の在り方」などについて、大いに語っていただきます。キノコ、菌類写真家としても名高い伊沢さんの美しいスライドを鑑賞しながらすすめる座学と、野外で葉っぱや分解の様子を観察するフィールドワークを行います。
  〇日時 7月28日(日)13:30〜17:00
  〇場所 当別町金沢147−1
  〇参加費 3000円

*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
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2019年06月20日

自分中心ではなく…(『羊毛講座』より)

今年もハイジ牧場との共同企画で、『ぺれのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』を行いました。
自分の飼っている羊さんの毛を刈って、すいたり紡いだりしながら(正確にはいろんな大人の力を借りながら)自分の新しい服を仕立てていく「ペレ少年」のように、1日羊飼いを体験してみましょう、という講座です。

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朝一番、まずは講師の金澤さんより、「羊という生き物(家畜)について」のお話を聴きます。

普段衣類で利用している羊毛が、羊という生き物から来ていることはわかっていても、その実態はなかなか知る機会がありません。
年に一度、人間が刈ってあげなければ羊は生きられないこと、なのに日本では刈った羊毛の大半は廃棄物になってしまうこと。
その理由は・・・?
等々、大事なお話がありました。
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いよいよ毛刈りです。
ハイジ牧場のほとんどの羊さんは既に毛を刈ってもらって涼しそうな中、講座の為に暑いのをガマンさせちゃっていたメーメーさん。
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羊の体調ケアなどしながら、最初は金澤さんが刈っていきます。
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続いて参加者の皆さんも挑戦。
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不安で動きたい、逃げたい羊さんを押さえつけるのは可哀そうなようですが、動物を飼う場合(特に大きなものは)、力関係を明確にしておくことがとても重要です。
しっかり抑えて観念させて、できるだけ速やかに済ましてあげましょう。
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刈った毛を広げて、あらためて観察します。
部分によって毛の質が違うこともわかります。
ニオイや手触り。毛の根元は随分油がついています。
これがどう変化していくのでしょう。
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まずは、刈った毛を洗わなくてはなりません。
熱いお湯に石鹸を入れて洗うのですが、この「洗い方」がとても大事です。
力を加えると「フェルト化」してしまうからです。
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毛の性質を理解して、そっとそっと、丁寧に汚れを落とします。
ある程度汚れや油を落としたら、すすいで脱水します。
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キレイな羊毛となりました。
ここまでもなかなか大変な作業なのですが、このままではまだ、紡いだり加工したりはできません。
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風に当てて乾燥させている間に、ちょっと遊んでみましょう。
大きな「フェルトマットづくり」です。
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畳1枚分くらいのこんなマットが出来ました。
こんなのが作れてしまうのも、羊毛ならではです。
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場所を移動して、ランチタイムです。
「まるごと羊毛講座」ですから、羊さんのお肉もやはり味わっていただきたいところ。
金澤さんにお願いして、貴重な貴重なハイジ牧場産の羊肉を提供していただきました。
メインメニューは、「羊肉のアイリッシュシチュー」とモンゴル料理「シュウパウロウ」。
前夜に僕が拵えてきたものです。
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付け合わせは、ザワークラウトやレッドメークのマッシュポテトなど。

シュウパウロウは塊のまま煮て、熱々のところを切り分けて食べていただきました。
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午後のプログラムでは、ゲスト講師として池田博子さんに来ていただきました。
池田さんはご自分の飼っている羊や栽培している和綿から作品づくりをしたり、紡ぎの会を主宰されている方です。
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和綿の「綿繰り」作業も体験しました。
池田さんが使っていらっしゃるこれらの道具に触れさせていただけるのも、実はとても貴重なことだと思います。
(池田さんは快く使わせてくださいましたが、大切にされているこれらの道具の扱いについて、参加された方にもっと丁寧に伝えるべきだったと反省・・・。)
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池田さんには、この他、亜麻(リネン)なども紹介していただきました。
それらがどんなふうに育てられ、どんな作業を経て紡がれ、織られているのか…。
当たり前に存在している「身の周りの様々な繊維」の特性、由来を知ることも本当は大切なのではないでしょうか。


午前中に洗った羊毛は、カードという道具を使ってすいて繊維を揃えました。
そこまでやって、初めて「加工」に取り組むことができます。
通常販売されている羊毛も、ここまで(さらに染色も)されているもの。原毛を「活かす」というのは、本当に手がかかるものなのです。
(それはつまり、日本で原毛を使えるようにするにはそれなりの人件費がかかる、ということです…)

その後、糸車での紡ぎも体験しました。
慣れればなかなか楽しい作業なのですが、この機械を使いこなすにはある程度の訓練・時間が必要ですから、今回は「難しい…」で終わってしまった方も多かったと思います。
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それでも、「紡ぐこと」に興味を持ってくださる方が増えることを願っています。


最後は、自分たちで刈って洗った羊毛を使って、フェルトの作品制作です。
洗いが不十分だったためか(もしくはあの子の油が強かったのか)、油が残っていてなかなか縮絨せず苦労しましたが、そんなことも羊毛の特性のひとつ。
羊さんが身を守る術ですし、その油は人にとっても良いものです。
キレイに洗われ染められたワタ(羊毛)を買ってきたのとは違う生々しさを感じていただければ、きっと体験としてはオモシロかったのではないかと思います。

フェルトとしてはまだ制作途上でしたが、なかなか素敵なコースターが出来ました。
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ご自宅で是非、もう少し縮絨させてフェルト化の面白さを体感してくださいね。



一緒に企画していろいろなものを提供して下さったハイジ牧場の金澤さん、貴重な道具とともになかなか知る機会のない「繊維の現場」を伝えて下さった池田さん、フェルト加工のワークを指導してくれたMさん、ありがとうございました。
いろんな方のご協力で、今年もこの企画が出来ました。

もちろんご参加いただいた方々のお陰でもあります。ありがとうございました。
今回の体験が何かにつながりますように。


僕もあらためて「羊毛体験」の面白さを感じました。
いくつか観点があるのですが、一番思ったのは、「不自由さの良さ」かもしれません。

原毛を洗う時、ゴシゴシ、ジャブジャブと汚れを落としたい気持ちになりますが、毛に力を加えるとその場でフェルト化が始まってしまいます。
あくまでも毛の特性・状態に合わせてそっと汚れを落とさなければならないのです。

現代の生活では特に、自分優先、人間中心の意識が強くあります。
子どもの世界を見ても、相手よりも「自分がイチバン!」が当たり前のように見えます。
「待つ」とか「抑える」ことを避ける風潮があるように感じます。

でも、その在り方では、この手の作業はうまくいきません。
「我」を優先するのではなく、対象(この場合は素材や道具、状況など)に人間(自分)を合わせなければならないのです。
作業の主体は、自分(人間)ではなく、相手(素材)の方。

それでも尚、思った通りにならないことが多いのも、この手の作業です。
自然物が相手だと、毎回同じやり方で出来るわけではありません。

この世界は基本的に「法則」に則って動いていますが、それを構成する要素は、人間の創造を越えてとても多様で複雑。
人間の思い通りにならないことなど、本当は当たり前なのです。
だから、失敗する度、(落ち込んでる暇があったら)分析しながら改善策を試していくことになります。

それが、人間の「知恵」なのでしょう。

対極にあるのが、スマホなどの扱いのように思います。
(もちろん僕も使いますし、便利であることは確かですが…)

特に幼い子供にとっては、世界の複雑さや多様さを感じ、人間以外の存在とのコミュニケーションを全身でとりながら「世界を学ぶ」貴重な時間に、「視覚と指先で世界を操作できる」錯覚を与えてしまうのは恐ろしいことではないでしょうか・・・?
(たぶん、大人も同じですよね)


「農的な手仕事」「自然を活かす手仕事」の面白さは、きっと人間の小ささや限界を知っていくことにあるのだと思います。
必要な時間(時には年単位で)待ち続けなければならないし、我を抑えながら、対象の顔を見ながら、基本的に相手に添いながら進めなければなりません。
けれど、そこに、(ちっぽけな)自分の意図・思惑・願いを乗せていく・・・。
知恵と技術を培いながら・・・。

僕は「とても面白いことだなあ」と思うのですが、いかがでしょうか。

羊毛の手仕事は、数時間でそれを体感できるのです。
難しさや上手くいかなさも含めて、「面白い!」と感じていただけていたら嬉しいのですが。

また、やりたいと思います。
(羊さんの毛刈りが春ですから、年に1度しか出来ない企画なのです。それもまた良し、です)

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2019年06月15日

タネの播き方。

6月も半ばとなり、今年もようやく概ね「春の種まき」が終わりを迎えています。

2月末に始めた育苗、4月末のキヌサヤなどの直播・・・。
今年もトータル70種類以上のタネを播いたと思います。

今のようなやり方で農を始めて10年ちょっとになりますが、相変わらず、学んでいる途上だなあ、と感じます。
(トライ&エラーを重ねるという意味で)

それなりに技術も上がっているとは思うのですけど。
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これは、5月末に『ぐるりの豆部』の活動で播いた大豆畑です。
正確に言えば、「参加者さんに播いてもらったところ」です。

左の列と右の列で、けっこう発芽に差がありますね。
列ごとに播いていただいたので、AさんとBさんの「播き方の違い」がこういう結果につながっているということです。
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角度を変えるとこんな感じ。
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上手く発芽できたものは、本葉も出て順調に育っています。
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もちろん、「これはBさんの播き方が下手だった」ということを言いたいのではありません。
学びのための畑なので、むしろこういう違いが出る方が面白いのです。
「違い」を推測しながら、「上手な播種」を考えていくチャンスだと思っています。


発芽が見られない列を掘り返してみましょう。
少しふやけたくらいで、ほとんど変わっていません。
播種進度が浅すぎて土の上に出ちゃっているものもありましたが、ほとんどは、講座で伝えたように2〜3cm埋めてありました。
でも・・・周りの土は完全に水分がありません。
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こんな状態のものも結構ありました。
根が出かかって、途中で干乾びている気の毒な大豆さん。
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気候条件的には、播種後ほとんどまとまった量の雨が降っていません。
播種・発芽にはキビシイ条件でした。

それでも、ちゃんと発芽して成長していく子たちも沢山います。
その違いはどこにあったのでしょうか?

一言で言えば、「同じ2〜3cmでも、水分を含んだ土に届くように播いたかどうか」だと思います。

播いた翌日に大雨が降るのなら、たぶんどんな播き方をしても芽は出ます。
でも、たいていの場合、タネは「土が蓄えている水分」を得て発芽モードに切り替わります。
で、根を深く伸ばし、水源など身の安全を確保してから、地上に「発芽」します。

根を出して枯れてしまっているものは、「少し降った雨に騙されちゃったタネ」です。
大事なことは、土壌深くの水分を含んだゾーンに根が届くかどうか、なのです。

「同じタネでもその後の天候によって播き方を変える」のも結構大事な技術かもしれません。
(自分は何気なくやっていたけれど、もう少し意識して伝えた方がいいかな?)


もちろん、ニンジンなど好光性の種子は浅播きが必須ですし、それぞれのタネが必要とする条件や発芽システムを考えながら播くと、播種もさらに面白い「知的な作業」になっていきます。

ということで・・・大豆の畑は、念のため、半分くらい播き直しました。



育てるほとんどは自家採種したものなので、前年の「タネ採り」が上手くいっていないと、当然栽培も上手くいきません。
苗を育てようとポットにタネを播いても、全然発芽が揃わなかったりもします。

一方で、勝手に畑に生えてくる「野良」の子たちも常に存在します。

紫蘇や・・・
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コリアンダー・・・
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ナスタチウムなど。
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自然界を見ても、誰が播いたわけでもなくたくさんの植物が生えてきます。
「野良生えで畑できたらいいなあ」なんて、誰もが一度は考えることですが、なかなかそうもいかないのが現実。

勝手に生えてくるものは、モノスゴイ数のタネの中の、たぶん「ほんの一部」です。
人為的に播くものと率が圧倒的に違います。

畑という空間を効率的に使うことを考えても、野良生えの子たちは意外と置き所に苦慮することも多いです。

やはり「自然は自然」「栽培は栽培」なのだと、僕は思います。
その違いを意識することが、実は節度、謙虚さにつながるのではないか、とも思います。

「栽培植物と野の草の違い」の性質の違いも実は大きいです。
(多くの栽培品種は、「栽培されることを前提とした存在」です)


何を相手にするときにでも、対象の「違い」「特性」をよく知ることがまず第一。
次に、それらを囲む条件の整理(この場合は土の状態や天候)。

それらをしっかり踏まえて、かつ「自分の目的」や「願い」を重ねるようにして行うのが、「タネ播き」。
(まあ、タネ播きに限らず、子育て・教育・コミュニケーション全般に言えることかもしれませんね)

されどタネまき。
いろんなことを考えるきっかけの一つでもあります。

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2019年06月09日

6月初めの畑。

はやくも6月です。
5月前半から、いろいろ播いたり植えたりし始めましたが、そんな時期もそろそろ終盤。
これから芽が出て、苗も育っていけば、どんどん畑の緑も深くなっていくでしょう。
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備忘録的に、作物の様子を記します。

昨年9月に植えたニンニク。
今月末には収穫を迎えます。
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3月後半に播いて、5月の初めに植えたキャベツやレタス。
葉が大きく広がっています。
もう少ししたら、結球が始まります。
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カボチャは今年は直播にしました。
いただいた栗カボチャ(F1もの)からタネ取りしたF4カボチャです。
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大豆も続々と芽を出しています。
これはエンレイ大豆。
この他、大豆は、ツルノコ、青大豆、黒大豆、茶大豆、スズマル、黒千石、くらかけ大豆などを播いています。
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昨年9月に播いた小麦。
これはキタホナミです。
パン用のユメチカラもあります。
昨年はカビにやられて春にほとんど枯れてしまいましたが、今年は融雪したのでまあまあです。
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でも、タネを増やしたいと思っているスペルト小麦は、山からの湿気が多い為か、ほとんど枯れてしまいました。
残った分でなんとか増やしていきたいです。
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毎年一番最初に育苗を始めるピーマンや・・・
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ナスも、5月末に定植してから、順調に育っています。
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トマト(キタノシズクミニ・中玉・大玉、サンマルツァーノ、プチぷよ、イエローミミ)はさすがに強くて、風に吹かれても元気をなくすことがありません、
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4月の初めに播いたズッキーニ(グリーン、ゴールデン)。
5月半ばに定植して、しばらくは暑さと水涸れに苦しんでいましたが、葉の色が濃くなってきました。
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4月30日、最初に畑に直播きしたエンドウとインゲン。
6月末には花が咲いて、実を着けると思います。
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ほうき草や亜麻などのゾーン。
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亜麻が、少し芽を出しています。
亜麻は初めてなので、どんな花が咲くのか楽しみです。
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採種用のコマツナ。
昨年秋まきしたものです。
アブラナ科は交雑しやすいので、ちゃんとタネを残そうとするなら、このくらいまとまった株数が必要かと思います。
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アブラナ科は他に、コカブとケールのタネ採りもしているので、それらはそれぞれ少し離れた場所に置いています。


ビニルハウスのひょうたん、オクラ、綿、藍など。
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ジャガイモも、5月末に一度目の土寄せを終えました。
今月末にもう一度寄せて、良いイモを収穫したいものです。
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この他、トウモロコシやニンジン、ダイコン等々、今年も全部で70品種以上は栽培しています。
なかなか全部を上手に管理できていませんが、キャンバスに描くように、美しい畑を目指して育てていきたいと思います。

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『ツナグ・リトリート〜からだと大地、食べ物、暮らしをつなぐヨガキャンプ』
食べ物や健康な身体、そして自分を包む環境…それらの「つながり」を感じ、学びながら、ヨガを行う1泊2日のキャンプ(リトリート)です。
  〇日時 7月13日(土)14:00〜14日(日)12:30
  〇場所 当別町金沢147−1
  〇参加費 10000円(2食付き)

*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
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2019年06月05日

田植え2019.

先週の日曜日、今年も無事に「田植え」が終わりました。

ランチはオカズ持ち寄りなのですが、休憩時のオヤツなども大事な要素なので、M氏が前日夜鍋でこしらえていました。
僕もあんこを煮たり、大量の豚汁をつくったり。
田植えで使う道具の準備など、前の日から何かと忙しいのが田植えなのです。
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当日は快晴。
稲刈りと違って、多少の雨でも決行する田植えですが、やはり天気が良いと気分はまるで違います。
9時少し過ぎに今年の田植えが始まりました。

目安となる紐を張って、苗を手に、次々と植えていきます。
ほとんどの方が何年もお手伝いしてくれているので、段取りもスムーズです。
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昨年までは30cm間隔に株間30cmくらいで植えていましたが、品種的(ゆめぴりか)に、ある程度密植した方が良いとのことなので、今年は株間を15cmくらいにしてもらいました。
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1時間半ほどで、なんと半分程を植え終わり・・・
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気分よく休憩。
オヤツは、チョコバナナパイ。
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(砂糖不使用、バナナの甘みだけ!のM氏満足の品)



「午前中もう少しやって、ランチ後も少しやったら終わるねー」
と言いながら再開したら、あれよあれよという間に作業はすすみ・・・
(だんだん皆さん手慣れてきて、後半は植えるスピードも上がるのです)
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「あれ?もしかして、午前中で終わるんじゃない?」
「やっちゃおうか!」
ということになりました。
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ほら!
もう少し!
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・・・なんと、12時半前にすべて植え終わってしまいました。
正味3時間。さすが、頼りになる皆さんです。
以前、山の田んぼを使っていた時には、1日で終わらなそうなこともありましたから、ちょっと拍子抜けなくらいですけど、このくらい余裕がある方がやっぱりいいですよね。



そして、恒例の「らんらんランチ」。
持ち寄りご飯です。
今回は20名くらいの方が来てくれたので、オカズも豪華にズラ〜りと並びました。
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皆さんのお陰で、今回もとても豊かなランチタイム!
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「いただきまーす!」
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僕が(場所は変わりつつも)長沼で「田んぼの活動」をするようになって、今年でちょうど10年目。
最初からのおつきあいのSさんは、もう10年間、田植えや稲刈りを共にしていることになります。

その年によって来れる方、来れない方がいて、集まる人数は毎年違いますが、こうして続けていられるのは、お手伝いして下さる方がいるからこそ。本当にありがとうございます!

最近はっきり自覚したのですけど、僕が田んぼを続けている一番の理由は「美味しい(もしくは安全な)お米が欲しいから」などではありません。
今となっては、最大の理由は、「この、<田んぼという空間>・<田んぼにかかわる時間>を共有したい」という思いです。
(正直言って、地代・苗代・諸経費を考えると、採れる以上の高級米が余裕で買えてしまいます…)

共に汗をかき、語り、美味しいものを食べる。
そんな1日のために。
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(再来週からは、除草も始めますよ・・・)

今回は、午後に一般の方も参加出来る『苗の交換会』も計画していたため、また大急ぎで準備。
短時間でしたが、こちらも大いに盛り上がりました。

ご参加くださった皆さん、苗を提供して下さった皆さん、苗を受け取って下さった皆さん、ありがとうございました。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

★イベント情報

『ペレのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』
朝一番に羊の毛刈りを行い、その毛を洗ってキレイに整えて、「ワタ」状態にします。その素材を使って、紡いだりフェルトの加工をしたり…「ちょっと羊飼いな1日」を体験していただきます。「モノの成り立ち」を感じていただきながら、制作も楽しんでいただく講座です。
  〇日時 6月16日(日)10:00〜16:00
  〇場所 ハイジ牧場(長沼町東9南2)
  〇参加費 3500円

『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
年に1棟、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている「小屋づくり講座」。「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
  〇日時 7月6日(土)、7日(日)、20日(土)、21日(日)
  〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
  〇参加費 20000円/4日間(1〜3日のご参加可能、リピート割引あり)

『ツナグ・リトリート〜からだと大地、食べ物、暮らしをつなぐヨガキャンプ』
食べ物や健康な身体、そして自分を包む環境…それらの「つながり」を感じ、学びながら、ヨガを行う1泊2日のキャンプ(リトリート)です。
  〇日時 7月13日(土)14:00〜14日(日)12:30
  〇場所 当別町金沢147−1
  〇参加費 10000円(2食付き)

*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
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2019年05月28日

『ぐるりの豆部2019』始まりました。

今年も、『ぐるりの豆部』が始まりました。
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現在の「エコビレッジライフ体験塾」の中心的活動の一つなので、僕もドキドキしながら、初回の5月26日に向けて準備をしていました。
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駆け込みのお申込みもいただけて、定員ちょうどの12名で、今年の『豆部』がスタート。
会場(小屋)のキャパシティーが12名くらいですし、グループとして活動するにも、僕が参加者さんと丁寧にかかわれるのも10〜12名くらいがちょうど良いのです。


講座が始まり、まずは「味噌仕込み」の様子を見ていただきました。
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これは、夏場に時々つくる『早造り味噌』です。
通常はもちろん秋から冬にかかて仕込むのですが、味噌の自由度を感じ、こういうのもアリ!と「自分のつくりたい味噌」のイメージを膨らませていただくために見ていただきました。
この味噌の経過も、これから毎回味見をしながら追っていただきます。
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さて、初回のメインテーマは、「タネ」です。
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「タネってどんなもの?」
当たり前のようにどこにでもあるタネたち(キッチンにもありますね)。
当たり前すぎて・・・わかっているようで、実は僕らはそのすごさをよくわかっていないと思います。
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「もやし栽培」は、通常見ることのない「土の中のタネのドラマ」を知る手掛かりにもなる、最良の「農」です。
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小さな小さな粒に仕掛けられた能力、可能性を少し感じていただけたでしょうか…?



屋内での座学を終え、畑に出ます。
種まきの練習を兼ねて、最初はそれぞれ、ご自分の植木鉢に大豆をまいていただきました。
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これは持ち帰って、育てていただきます。
次回以降、(ちょっと大変なのですが)毎回ご持参いただき、比較しながら「育つ環境」についてかんがえられたら、と思います。


そして、畑ではまず畝たて。
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出来たばかりの畝(ベッド)にタネを播いていきます。
昨年はやや不作でしたが、今年はどのくらいの収量が得られるでしょうか。
生育を皆さんで観察しながら、お世話していきましょう。
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この日は、5月にはあり得ない30℃を超えるような暑さでした。
外作業をした15時過ぎにはやや落ち着いてきたとはいえ、なかなかの暑さ。

作業後に、自家製の梅ジュースと豆パンで喉とお腹を落ち着かせていただき、ざっと畑も案内しました。
畑自体は、まだまだこれから播いたり植えたりが続きます。
来月いらした時には、そこそこ賑やかな状態を見ていただけるのではないかと思います。

そんな「継続性」が『豆部』の面白さです。



さて・・・

『ぐるりの豆部』は、「タネまきからはじめる味噌造り」と謳っています。
今回播いた大豆を育てて、収穫し、その大豆で味噌を仕込む…という企画です。

・・・が、僕の本音は、実はもう少し先にあります。
「味噌造り」や「大豆栽培」を入り口にして、「自然(他のイキモノ)と人間のかかわり方」や「暮らし方」、「人間の歴史や文化、科学」を大人として学び直すきっかけにして欲しいな、という思いでやっています。
それが伝えられるかどうか。

だから、毎回、僕も真剣です。
毎年やっているけれど、毎年自分も学び直しながらやっています。
意外と準備にも時間をかけています。
結構大変です。


でも、興味を持って集まって下さった方々と毎回顔を合わせながらの豆部活動は、とてーーーも楽しみでもあります。
回を重ねるごとにコミュニケーションが深まるし、気づきも増えていきます。
おそらく僕が教わることも出てくるでしょう。

「学び合い」
今年も、そんな感じで『ぐるりの豆部』、やっていきたいと思います。


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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

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『ペレのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』
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  〇場所 ハイジ牧場(長沼町東9南2)
  〇参加費 3500円

『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
年に1棟、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている「小屋づくり講座」。「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
  〇日時 7月6日(土)、7日(日)、20日(土)、21日(日)
  〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
  〇参加費 20000円/4日間(1〜3日のご参加可能、リピート割引あり)

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2019年05月26日

キャンセル既定について。

しばらく前から検討していたのですが・・・エコビレッジライフ体験塾の講座に、「キャンセル規定」を設けることにしました。
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多くの方にご参加いただき、支えていただいていることで続けていられるこの活動ですが、ここ数年、「急なキャンセル」が多いのです。
もちろんそれぞれ、キャンセルせざるを得ない理由があるのだと思います。
(僕自身も、公演や講座に直前で行けなくなってしまった経験があります)

それ自体は、仕方のないことだと思います。


一方で、この活動は、ほぼ一人で担いながら、少人数制で細かくご参加を募っているため、「定員を満たして締め切ってからのキャンセル」「当日が近づいてからのキャンセル」は、様々な点で困ってしまいます。
人数分の準備を既にしていたりもします。
満席で、諦めさせてしまった方もいらっしゃいます。
数日前に急に再募集をしたり、声をかけても、なかなか来られるものではなりません。

僕は、「お申込み」は「約束」だと考えています。
お申込みを受けたら、その方のお席を確保し、良い時間をお過ごしいただけるようその方のための準備を始めます。
事前・事後のやり取りも含めた「関係性」を大事にしたいと思っています。

なのでやっぱり、「急なキャンセル」は凹みます。


「キャンセル規定」を設けようと思い始めたのは2年前くらいからなのですが、そもそも小さな活動ですし、キャンセル料をいただくのも大変ですし、躊躇していました。

中には、「急なキャンセルで申し訳ないので、参加費はお支払いします」とおっしゃって下さる方もいます(僕も、基本的にそうするようにしています)。
そのお気遣いがありがたく、キャンセル自体は残念ながら、気分がホッとします。
そんな方にはこれまで、こう返答していました。
「お気遣いありがとうございます。キャンセル料はいただいていませんので、その分で次回是非、別な講座にいらしてください」と。

でも、やっぱり「困ってしまうキャンセル」はほぼすべての講座で数名いらっしゃいます。
なので、迷いながらですけど・・・キャンセル料をいただくことに決めました。


 <エコビレッジライフ体験塾 キャンセル規定>
@5日前までのキャンセル(当日を含まず)は参加費の約半額
A前日のキャンセルは参加費の約70%
B当日のキャンセルは参加費の全額


2019年6月の講座より、キャンセルについては上記の金額をいただきます。
気持ち良くご参加いただけるよう、これからも努力していきたいと思いますので、ご理解ください。

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

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『ペレのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』
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  〇日時 6月16日(日)10:00〜16:00
  〇場所 ハイジ牧場(長沼町東9南2)
  〇参加費 3500円

『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
年に1棟、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている「小屋づくり講座」。「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
  〇日時 7月6日(土)、7日(日)、20日(土)、21日(日)
  〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)
  〇参加費 20000円/4日間(1〜3日のご参加可能、リピート割引あり)

『ツナグ・リトリート〜からだと大地、食べ物、暮らしをつなぐヨガキャンプ』
食べ物や健康な身体、そして自分を包む環境…それらの「つながり」を感じ、学びながら、ヨガを行う1泊2日のキャンプ(リトリート)です。
  〇日時 7月13日(土)14:00〜14日(日)12:30
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2019年05月23日

本能、行ったり来たり。

今年も、3月末に「恒例行事?」が行われました。
ママコッコさんの抱卵です。
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「なんだ、当たり前のコトでしょ?」と思う方も知るかもしれないけれど、今の一般的な鶏さんは、卵を抱きません。

そもそも流通しているほぼすべての卵は、小さなケージでひたすら「産卵マシーン」として、食べるか産むかしかできない鶏さんが産んだものですし、数少ない平飼いの鶏さんであっても、有精卵であっても、温めることはしません。

抱卵して温めれば、食用としては卵が変化しちゃうし、温めている間1か月以上も卵を産まないのですから、「生産的視点」で考えれば非常に不便なのです。
だから、品種改良され続けて出来た今の鶏さんが「卵産んでおきながら温めない鳥」という、イキモノとしてはちょっとおかしな性質なのは仕方のない話なのです(ニンゲン的には・・・)。



そういう現実に対して、僕はどうこういうつもりは全くなく(「トンデモナイことだ!」などと憤る正義の人?も時々いますが、仕方のないことだと思います)、だけれど、やっぱりママコッコさんのような姿を見ると、気持ちがほっこりしてしまいます。

僕のミニ養鶏歴は10年ほどですが、これまで本気で抱卵した子はママコッコで2羽目です。
彼女の存在は、とても貴重です。



今回の抱卵は、3月後半に始まりました。
正確な日はわかりませんが、3月22日に「おや?もしかして、また抱いてる??」と気づきました。
顔が完全に「私、やってます!」という母鳥モードになっています。

そうなると、他のCoccoさんが産む卵も次々と温めちゃうので、分けておかなくてはなりません。
「抱卵用」に日付をマーク。
大急ぎで「別室」を用意。
(一緒にしておくと、ヒナが生まれてもすぐに他の鶏に突かれて殺されてしまいます)



そして、約3週間
ママコッコは餌も水もそこそこに、ひたすら卵を温め続け・・・


4月10日。
「あ、いる!?」
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これまでのヒナは、生まれてすぐは白っぽくて、だんだん色が黄色から茶色に変わっていくのですが、この子は珍しく最初から濃い茶色です。
ウチで生まれてるヒナもこれで6代目ですから、いろいろな血統が混じっていて、こんなのも現れるのですね。


その後、数日のうちに3羽が続き、ヒナは計4羽となりました。
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卵は12個温め(させ)ていましたから、「今年は結構ヒナ、生まれるんじゃないか?」と期待が膨らんだのですが・・・

そこまででした。

ママコッコさん、4羽生まれたところで、どうやら抱卵モードは「解除」してしまったようです。
寒さに弱い生まれてすぐのヒナはちゃんと温めてあげていますが、卵はもう放置。
生まれそうだった子もいたのですけど、もう知らぬ顔です。
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「産んだ卵を温めて孵化させる」ことが、鳥というイキモノの本能であるなら、今の鶏は「本能を失くしたイキモノ」かもしれません。
まれに現れる、ママコッコさんのような鶏は、「本能を取り戻した鳥」ように見えます。
人によっては、その「母性」に感心し、「愛」などを感じるのかもしれません。

けれど、実は、話はそう単純ではないのでした。



結局ママコッコは、今年も途中で抱卵をやめました。
じゃあ、生まれた4羽を大切に育てるのかと言えば・・・ヒナのことなどお構いなしに床やエサを足でひっかきまわした挙句、殺してしまったりもします(今年も1羽のヒナが、蹴られて首を折って死にました)。
自分のことを優先したり、だけどもヒナを守ろうとしたり、一貫性がないようにも見えます。

きっと、ママコッコの本能は、本人もよくわからぬまま、マダラに発現しているのでしょう。
「本能」は、どんな(品種改良されたような)イキモノにも奥底にちゃんとあって、それは自然の中とは様相を変えて現れるのかもしれません。
例えばCocco同士の突きとか、ヒナ殺しだって、彼らなりの「本能」がそうさせているように見えるのです。

結局のところ、僕らがどんなに「自然に近い飼い方をしよう!」と取り組んだところで、やればやる程「どこまでいっても<人為的な行為>でしかない」ことを痛感させられるのです。
人間の考える「愛」だの「母性」だの「優しさ」だのとはまったく別世界に「本能」はあるのだ、と思い知らされます。

自然や、自然に近いところで生きるモノたちを見ていると、「生命が種を維持していく本能」は、人間のちっぽけなセンチメントを笑い飛ばすように、時に残酷に、時に大胆に、時に抜けめなく機能していることを感じさせられるのです。

「見事だなあ」と圧倒させられます。



そして・・・僕らは、「どんなに努力しても、結局は身勝手でちっぽけな人為でしかないのだ」とわかった上で、それでも少しでも納得できる「共生関係」を探りながら生きるのです。
センチメントを抱えて。
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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

★イベント情報

『ぐるりの豆部〜タネまきから始める味噌造り』
タイトル通り、タネまきから始め、育てた大豆を収穫して味噌造りまで行う講座です。毎回(全5回)、大豆の加工品づくりや栽培についてを学びます。また、通し参加を基本とし、田んぼの活動や様々な「農的暮らしのコミュニティ」を体験していただきます。
  〇日時 5月26日(日)13:30〜16:30
  〇場所 当別町金沢147−1
  〇参加費 10000円/全5回(お子さまのご参加、初回の単発参加も可能です)

『ペレのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』
朝一番に羊の毛刈りを行い、その毛を洗ってキレイに整えて、「ワタ」状態にします。その素材を使って、紡いだりフェルトの加工をしたり…「ちょっと羊飼いな1日」を体験していただきます。「モノの成り立ち」を感じていただきながら、制作も楽しんでいただく講座です。
  〇日時 6月16日(日)10:00〜16:00
  〇場所 ハイジ牧場(長沼町東9南2)
  〇参加費 3500円

『小さなマイハウスをつくろう〜小屋づくり基本講座』
年に1棟、参加者の皆さんと一緒に、ミニマムな暮らしをイメージしながら「住まえる小屋」を建てている「小屋づくり講座」。「日曜大工の技を身につけたい、上達したい」という方から「物置小屋くらいは自分で建てたい」「いつかはセルフビルドを…」という方まで、「つくる」ことの好きな方ならどなたでも歓迎いたします。
  〇日時 7月6日(土)、7日(日)、20日(土)、21日(日)
  〇場所 エコビレッジライフ体験塾(当別町金沢147−1)


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2019年05月14日

暴力の主体。

家の前の道を車が走っていきます。

時速60kmくらいでしょうか。
普通なのかな・・・?
でも、僕らが歩いていても、子どもが自転車に乗っていても、減速することなく脇をすり抜けていく車も少なくありません。
まれに80kmくらい出ているんじゃないかと思うような車もあります。
(近道、もしくは国道の速度取り締まりを避ける車が通ったりもするようです)
毎年、数匹の動物が轢かれて死んでいるのを見かけます。
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以前警察に相談した時、「まだ事故は起こっていないでしょ?」と返されたけれど、そういう問題ではないのです。
家のそばを走る車は、僕にとっては恐怖です。

スピードの出ている車はオソロシイ。
乗っている方(まあ、それなりに善良な一市民なのでしょう)は、「走って目的地に着くこと」が大事なのだから、その道の脇に生きるものを気に留めることはありません。

おそらく運転している自分に万能感を感じ、その機械を「制御できる」と信じているのだと思います(無意識にね)。

以前は僕もそうでしたから、わからなくはありません。
田舎の(家がぽつぽつしかないような)道なんて、平気で飛ばして走っていました。
早く着きたい。だから、走りやすい道なら飛ばす。
だって、道って、走るためのものでしょ。
そんな感覚。

「そこに生きるもの」に与える恐怖など想像することなどなく。

でも・・・
やはり忘れてはイケナイ。
「車は、暴力装置」です。
便利であると同時に、他者を傷つけたり怯えさせたりする、本来ヒトという生き物が持ち合わせない「チカラ」です。
強大なチカラは、周囲にとって脅威です。

「車に乗る」ということは、「暴力をふるう側(権力者)にある」のだという自覚が不可欠ではないか、と僕は思うのです。

(実はこの文章は、1か月くらい前にメモのように書いていたものです。そして、先日また、滋賀県で保育園のお散歩中に車が突っ込んで、小さな命が奪われる事故もありました。運転していた女性は、自分が「暴力装置」を扱っているなんて意識はきっとなかったことでしょう。その感覚自体が、非常にオソロシイものだと思います・・・でも、きっと、僕も含め、ほとんどの運転者は、運転中はその女性と同じくらい自分の暴力性に無自覚になってしまいがちなのだと思います。)



「暴力」や「権力」って、そんなにわかりやすい構造で生まれる(起こる、振りかざされる)ものではないのだろうな、と最近あらためて思います。
学校のイジメ、からかい、然り。
職場、社会における上下関係、同調圧力、然り。

少し視野を広げれば、車に乗ることも、電気を使うことも、実は誰かに(他のイキモノにも)大きな圧力をかけ続けています。
僕らの暮らしは、実は「目に見えない暴力」で成立しているのだなあ、としばしば感じます。

そして、「自覚しづらい間接的な暴力」と同じくらい、無意識なまま、僕らは直接的にも「チカラを持つ側」「暴力の当事者」になり得るのだと気づかされることがあります。



この春、『DAYS JAPAN』という貴重な雑誌が休刊しました。
「1枚の写真が国家を動かすこともある」と銘打ち、大手のメディアが取り上げないような世界各地の紛争、戦争、差別や暴力、環境破壊などの現状を伝えてくれる貴重な写真誌でした。

(おそらく経済的な理由で)休刊が知らされた昨冬、この雑誌の創刊者であり「人権ジャーナリスト」として著名な広河隆一氏が週刊文春に登場しました。
数名の女性から「性暴力被害」を告発される、という記事で。

それからのDAYS JAPANは、広河氏の性暴力問題をどう捉え、最後となる紙面で報道(報告)するか、に奔走したことと思います。

何となく見えてきた事実は・・・
「人権派フォトジャーナリストの権威である広河氏を慕って近づいてきた若手女性カメラマンなどに対し、エロオヤジとしての広河氏がデートに誘い、関係を持った」ということ。
広河氏は「愛情を持つ男女で、相手もOKだったのだから」と考え、相手の女性は「逆らうことはできず不本意だったが身を任せた」ということ。
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文春の記事が出てから、広河氏やDAYS JAPANに対しては当然のバッシング、また、僕の知っている限りでは広河氏との対談をギリギリのタイミングで載せちゃった『通販生活』にすら抗議が多数寄せられたようです(翌号に謝罪が載っていました)。

もちろん、広河氏を擁護する気なんてないですし、女性へのケアをした上で事実を検証していく必要はあるのですが・・・
「広河氏を吊し上げて終わるのは違う」と僕は感じていました。



一般には、例えば「国家」や「警察」などが法的根拠によって「権力者」とされますが、「反権力」のつもりでいる人たちも、一度集団化するとその内部にはあっという間に「権力構造」が出来上がります。
その構造の中で、力関係は強化され、様々なカタチでの暴力が蔓延するのも珍しいことではありません。
(47年前の「日本赤軍事件」は、善意や正義を大切にしていたはずの人間が、集団の中で権力構造をつくり、人間自体が変容していく恐ろしさを伝えてくれるものです)



そして、実はこういう「構造」って、僕らの日常、ありとあらゆるところに存在するのだと思います。

「権力」は、相手を「支配」し「コントロール」する力。
そのための手段として、様々なカタチでの「暴力(言葉、威圧等含め)」が存在します。
グループ間でも、友人間でも、そして家族の中でも。


人が2人以上いれば「力関係」が生じ、「権力構造」「暴力による支配・被支配」が、大なり小なり、生まれてくるのではないでしょうか。

「そんなことはないよ」
「自分は大丈夫」
と感じる人は、たぶん、<そういう空気>になった時、もしくはアクシデントが起こった時、間違った方向に進む気がします。
権力構造に抗うことなく、暴力をふるう側に
暴力装置である車を無自覚に扱ってしまうように。


だから、僕らは常に、「対等である」とはどういうことか、それを維持するための精神の有り様を問い続ける必要があるだろう、と僕は思っています。

広河氏の件で言えば、広河氏のハラスメント意識がどうであったかを問う以上に、『DAYS JAPAN』編集部内や広河氏を祭り上げ、その横暴を許し続けた周辺の人々の無自覚・無意識の暴力が問題であると考えます。

目立つ権力者、ハラスメントや暴力を繰り返す者よりも、権力構造の中で(それを利用して利を得)「他者の尊厳を踏みにじる行為」を容認して構造を強化していく者たちに、僕は本当のオソロシさを感じます。
(第2次大戦中のドイツや日本軍も、おそらく同じです)



重要なのは、「自分も簡単に、暴力をふるう側になるのだ」という認識。

そうならないための、自己への問いかけ。

なのだと思います。



暴力は嫌だ。

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★暮らしを学ぶ・暮らしで遊ぶエコビレッジライフ体験塾では、各種講座・イベント行っています。

★イベント情報

『ぐるりの豆部〜タネまきから始める味噌造り』
タイトル通り、タネまきから始め、育てた大豆を収穫して味噌造りまで行う講座です。毎回(全5回)、大豆の加工品づくりや栽培についてを学びます。また、通し参加を基本とし、田んぼの活動や様々な「農的暮らしのコミュニティ」を体験していただきます。
  〇日時 5月26日(日)13:30〜16:30
  〇場所 当別町金沢147−1
  〇参加費 10000円/全5回(お子さまのご参加、初回の単発参加も可能です)

『ペレのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』
朝一番に羊の毛刈りを行い、その毛を洗ってキレイに整えて、「ワタ」状態にします。その素材を使って、紡いだりフェルトの加工をしたり…「ちょっと羊飼いな1日」を体験していただきます。「モノの成り立ち」を感じていただきながら、制作も楽しんでいただく講座です。
  〇日時 6月16日(日)10:00〜16:00
  〇場所 ハイジ牧場(長沼町東9南2)
  〇参加費 3500円

*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。

posted by イトウ at 06:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月12日

『ぐるりの豆部』での学び(参加者の感想も)。

今年も5月末にスタートする『ぐるりの豆部』、全5回の講座内容をあらためてご案内。


初回は、大豆のこと、そして少し広くタネのことを学びます。
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意外と簡単で、でも奥深い「もやしづくり」にも挑戦。
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屋外の活動では、畑に畝をつくり、タネまき
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持ち帰って自分で育てる「宿題」も・・・。
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6月・・・2回目のメインは、「豆腐づくり」です。
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もちろん前回播いた大豆の様子を観察し、必要なお世話もします。
大豆だけでなく、畑にいる様々な作物たちの「育つ姿」を追っていただけるのが「連続講座」の楽しいところです。
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8月半ばの3回目、加工実習では石臼での「きな粉づくり」を行います。
炒りたて、挽きたてのきな粉の香りと香ばしさは、なかなか味わう機会がないのではないでしょうか。
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暑い時期なので、味噌のケアやその他の発酵、土についての座学も行う予定です。
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10月、4回目には早くも収穫です。
刈った大豆は島立てし、天日で乾燥させておきます。
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加工実習では、「納豆づくり」を行います。
もちろん美味しさもありますが、地球上で共に生きている「見えないイキモノ」たちの存在を感じられる納豆づくりは、僕も大好きです。
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4回目に収穫した大豆は、脱穀し、選別し・・・・(このあたりの作業は、希望者で行っています)
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いよいよ最終回

最終回の講座では、いろいろな味噌についておさらいし、「自分好みの味噌」を育てていくためのポイントを学んでいただきます。
この「好みの味噌を育てる」というところが、僕は結構重要だと思っています。
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僕のやっている「麹造り」の様子も見ていただき・・・
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そして、仕込み。
それぞれお持ち帰りいただく分と、ウチで使いつつ、来年の活動につなげるための「大樽味噌」を仕込みます。
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長いようであっという間の半年間。

けれど、きっと想像するよりもいろいろな学びをお持ち帰りいただけるのではないかと思っています。



手前味噌で恐縮ですが・・・
以下、昨年の参加者さんのご感想です。


<半年間ありがとうございました。伊藤さんの講座は、いつも丁寧でわかりやすくとても勉強になります。
ただの「豆づくり」や「味噌づくり」でなく、“循環”などもしっかり学べるので、本当にいろいろな世代の人も楽しんで参加できると感じました。
また都会につかれたら遊びに来ます(笑)。いつもパワーをありがとうございます。>


<半年間、大豆に親しむことができ、感謝です。ありがとうございました。
豆腐は自宅でつくって楽しみました。早造りの味噌は、まだ冷蔵庫にあり、食べ頃を過ぎてしまったかも。今日仕込んだ味噌の一年後が楽しみです。
これからも、食べ物を一からつくってみる取り組みに挑戦したいと思います。>
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<お説教は敬遠されるけれど、楽しみながら学ぶのは受け入れられやすい。
胆振自身の記憶が覚める前に、身近なところで「人も自然の一部」だと思いだせるような話題作りに、こちらでの経験を是非使わせていただきます。
お金を使うことばかりが経済じゃないし、覚えるだけが勉強じゃない。楽しく生きるために。
また時々「体験」させてください(藍染も!)。>


<たくさんのことを教えていただきましてありがとうございます。
これからの生活に活かしていけるようにしたいと思います。
数々の発酵についてのお話しが面白かったです。
昔からの知恵である発酵について、家族や友人に簡単にできること、美味しいことを伝えていければと思っています。>
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<お休みしたり遅刻したりと全参加ではありませんでしたが、とても楽しかったです。
色々な方々と色々なお話、今日から明日へ、また来年、未来へつなげていけたらいいなあと思いました。
どうもありがとうございました。>


<大豆のすごさをあらためて知りました。
きな粉、豆腐、味噌造り、と今後の食生活が一層充実なものになると思います。
今度は、大豆作りから、自分ひとりで実践していこうと思います。
味噌も、自分流にいろいろと工夫して造れるような気がしました。
また体験塾の講座に参加したいと思います。>

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今年の初回は、5月26日(日)となっています。
おススメは通しでのご参加ですが、初回のみの単発参加枠もまだ空きがあります。

ご興味のある方、暮らしをシフトするきっかけをお探しの方、お待ちしています。

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『ぐるりの豆部〜タネまきから始める味噌造り』
タイトル通り、タネまきから始め、育てた大豆を収穫して味噌造りまで行う講座です。毎回(全5回)、大豆の加工品づくりや栽培についてを学びます。また、通し参加を基本とし、田んぼの活動や様々な「農的暮らしのコミュニティ」を体験していただきます。
  〇日時 5月26日(日)13:30〜16:30
  〇場所 当別町金沢147−1
  〇参加費 10000円/全5回
        *初回の「単発参加」も可能です(2000円)

『ペレのふくができるまで〜まるごと羊毛講座』
朝一番に羊の毛刈りを行い、その毛を洗ってキレイに整えて、「ワタ」状態にします。その素材を使って、紡いだりフェルトの加工をしたり…「ちょっと羊飼いな1日」を体験していただきます。「モノの成り立ち」を感じていただきながら、制作も楽しんでいただく講座です。
  〇日時 6月16日(日)10:00〜16:00
  〇場所 ハイジ牧場(長沼町東9南2)
  〇参加費 3500円

*すべてのお問い合わせ、お申込みは、HPのお問い合わせページ、もしくはEmail、Facebookのメッセージにて承っています。
posted by イトウ at 07:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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